新年明けましておめでとうございます。ここ数年大変なことが続いていますが、今年こそいい年にとの思いをこめて、夢のある車、ポルシェ ボクスターからご紹介します。

ポルシェは車好きなら誰もが憧れるブランドでしょう。なかなか手が届かい存在ですが、中古車になれば話は別です。中古車の醍醐味は、新車ではとても買えないような車が手に入ること。新車価格が高ければ高いほどその魅力は高まります。

ボクスターは、ミッドシップ(エンジンが車体の中心付近に配置される構造)を採用した、ポルシェのエントリーモデルにあたる2シーターのオープンカーです。エントリーモデルといっても、そこはポルシェ。いちばん安いモデルでも500万円オーバーという一級品のスポーツカーです。

今回ご紹介するのは2004年12月に登場した2代目。キモとなるエンジンは2.7L、2.9L、3.2L、3.4Lがあり、初期モデルでも2.7Lが240馬力、3.2Lが280馬力と実にパワフルです。

ミッションは、初期モデルが5MT(6MTもあり)と5AT、後期モデルが6MTと7ATを採用。“ティプトロニック”と呼ばれる5ATやデュアルクラッチ式の“PDK”を搭載したモデルも用意されていました。安全性や走行安定性という意味では、PSM(横滑り防止装置)が標準装備されているなど、こちらも進化を遂げています。

さて、そんなボクスターですが、昨年6月に新型が登場したこともあり、ついに100万円台の中古車が登場してきました。走行距離こそ11.7万kmと多走行気味ですが、修復歴なしのワンオーナー車が188万円で見つかりました(2013年1月7日現在)。

当時の新車価格は572万円。それが188万円なので3分の1以下です。新車では手が届かなかった車でも、100万円台ともなればグッと現実的になってくるのではないでしょうか。

ただ、中古車の中心価格帯はいまだ200万円台後半から300万円台。100万円台の物件は現状1台しかないので、狙うなら早めに動きたいところです。とはいえ流通量は100台以上あるので、今後そういった物件がどんどん出てくるはず。じっくり腰を据えて待つのも手だと思いますよ。

Text/金子剛士

エクステリアは“涙目”と呼ばれた初代から変更され911に似たフロントマスクとなった。ボディは初代の後期モデルより全長で10mm、全幅で20mm拡大

エクステリアは“涙目”と呼ばれた初代から変更され911に似たフロントマスクとなった。ボディは初代の後期モデルより全長で10mm、全幅で20mm拡大

911のコンセプトを踏襲しているのはインテリアも同様。エントリーモデルだからといってチープ感は皆無。質感高い内装を実現している

911のコンセプトを踏襲しているのはインテリアも同様。エントリーモデルだからといってチープ感は皆無。質感高い内装を実現している

ポルシェのアイデンティティともいえる水平対向エンジン。独特のサウンドは健在だ。3.4Lを搭載した後期のハイパワーモデルは310馬力を発揮

ポルシェのアイデンティティともいえる水平対向エンジン。独特のサウンドは健在だ。3.4Lを搭載した後期のハイパワーモデルは310馬力を発揮