オンロード性能も重視して開発されたSUV

今回ご紹介するのは、日本とアメリカの合作という珍しい一台のマツダトリビュートです。もしかしたら、フォードエスケープといったほうがピンとくるかもしれません。基本的に同じ車なのですが、知名度の低さからか、トリビュートのほうが圧倒的に安く売られているのです。

トリビュートはマツダがフォードと共同開発した車で、2000年の10月に登場しました。開発テーマは「オンロードでもドライビングが楽しめるSUV」。悪路だけでなく、街乗り、高速道路などでの乗り心地や走行性能にもこだわって作られた一台です。
  • マツダ トリビュート 外観(フロント)|おいしい中古車
  • マツダ トリビュート 外観(リア)|おいしい中古車
エクステリアは「コントラスト イン ハーモニー」をテーマに、力強い前後のフレアフェンダーなどで、街中でも自然の中でも際立つデザインを採用した(左右)
クロカン&SUVは、トラックやセダンのプラットフォームをベースに開発されることも多いのですが、トリビュートは当時新開発となるSUV専用のプラットフォームを採用。走りや乗り心地を重要視していたことがよくわかります。

サスペンションは、オン/オフ問わず高い操縦安定性を実現するため、フロントにマクファーソンストラット、リアにマルチリンクを採用。ロールステア特性の設定なども細かくチューニングにされ、確かなハンドリングとフラットな乗り心地を実現しています。

気になるラゲージスペースに関しても、4395mmというファミリーセダン並みの全長ながら、荷室長は922mmを実現。リアシートを倒せば、最大1820Lもの荷室容量が生まれ、マウンテンバイクなどの大型レジャーアイテムも積載可能となっています。

エンジンは2Lの直4と3LのV6の2種類。3Lエンジンは、2000回転から最大トルクの90%を発揮するなど、街中でも扱いやすいエンジンとなっています。ミッションは全車4AT。駆動方式は2LモデルのみFFと4WDを選択できますが、3L車はすべて4WDとなっています。
  • マツダ トリビュート インパネ|おいしい中古車
  • マツダ トリビュート インテリア|おいしい中古車
  • マツダ トリビュート ガラスハッチ|おいしい中古車
インパネ回りは乗用車を意識した造形を採用(左) リアシートは6:4の分割可倒式(中) 後方スペースに余裕のない時に重宝するガラスハッチも備えている(右)

50万円以下で、修復歴なし+走行距離5万km以下が狙える!

そんなトリビュートですが、冒頭でもお話ししたとおり、知名度の低さもあってか、ずいぶん安い価格で売られています。程度にこだわらなければ20万円程度から買えるほどです。

修復歴や走行距離など、程度こだわっても50万円以下で狙えます。例えば、45万円で売られている2002年式の3.0LX。これなど修復歴はありませんし、走行距離は3.7万kmと、今後長く乗れそうなスペックです。しかもトルクフルな3Lエンジン搭載という点が、魅力をさらに高めます。

トヨタハリアーなどをはじめとしたSUVは、比較的人気の高いモデルです。その中で、ちょっと置いていかれた感のあるトリビュートは、逆に狙い目の一台といえるでしょう。なぜなら、他のSUVに比べてデキが大きく劣っているわけではないのに、安く売られているんですからね。
Text/金子剛士