こんな車がこの値段ベストテン【なんでもベスト10】《後編》

国産コンパクトを新車で買う予算があれば
至極の中古車ライフがおくれる

かつての高級車が、ちょっと驚くほどリーズナブルに流通しているんです。基本的には中古車相場の値落ちが激化してきたと思えるもの、今が底値だと思えるものなどをピックアップしています。国産コンパクトカーの新車価格ほどでこれらの車が狙えるって、お買い得だと思いませんか？ 古くなったとはいえ、その実力は現代の車に勝るものもあります。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第5位はホンダインサイト（旧型）。こんなにお金がかかっている車、そうありません。最終期の月間新車登録台数、ほぼ1桁台だったと記憶しています。具体的数値はわかりませんが、開発コストを販売台数で割ると…。東京モーターショーで登場した姿のまま、市販化された実験車両のようなデザインをした車でした。その奇抜なまでの存在感は今でも新鮮ですし、今後もレアな車としてのポジショニングは変わりません。中古車相場は上がるのでは？

第4位はメルセデス・ベンツSLクラス（旧型）。100万円台で購入できるのは、今だけかもしれません。歴代SL、中古車の値段は上がっています。あとになってから「やっぱり良かったよねぇ」となるんでしょう。軽量スポーツを意味する「SL」ですが、図太いトルクで力強く走る様は高級車としての味わいたっぷりです。柔らかすぎず硬すぎない乗り心地は、疲れ知らずという表現がピッタリです。これからどんどん古くなっていくにつれ、風格が増していくでしょう。

第3位はポルシェ911（旧型）。正真正銘のスポーツカーでありながら、毎日の足としての日常性も併せ持っています。歴代911と違って、小回りも利きますしね。さすがにリアシートに座るのは厳しいですけど、リアシートの背もたれを倒せば広大な荷室が生まれます。水冷になったことでメンテナンスもグンっと楽になりましたから、老若男女にオススメできます。特に独身やDINKSにはピッタリ。200万円台で前期型、300万円台で後期型が狙えます。ホント安い！

第2位はジャガーXJ-Sクーペ（絶版）。現代の車なのに、すでにクラシックカーの域に入っています。もはや古臭くなるようなデザインではありませんし、いつまでも乗り続けたくなる“美術品”としての体を成しています。理屈抜きに美しいですしね。クーペのみならず、コンバーチブルもオススメします。リアサスペンションにはショックアブソーバーが左右に2本ずつ採用されている、と語れるだけでもエンスーな雰囲気たっぷりじゃありませんか？（笑）

第1位はトヨタセルシオ（絶版）。最近、中古車相場が急激に下落中です。絶版になって時間もたっていますし、ようやくほかの高級フルサイズセダンの値落ち率に近づいてきたんでしょう。抜群の静粛性、とことん路面の凹凸を排除する乗り心地はトヨタが考える“高級”です。実際、アームレストの位置が料亭の肘掛けのようですし、エアコンの静けさ、スイッチ類の操作感など、徹底的に追求されています。国産コンパクトカーの新車価格ほどでも狙えます！