夏場の4座オープンベストテン【なんでもベスト10】《後編》

自分を惹き立ててくれる車にもこだわりを

車は移動手段ではありますが、ひとたびオープンカーに乗ればただ「車に乗る」という行為だけでも楽しさをもたらしてくれます。言うなれば飛行機での移動にしても、エコノミークラスとビジネスクラスでは大きな違いがある、って感じでしょうか？ 移動手段にこだわりをもつことは、服装にこだわりをもつように自己満足に差をもたらします。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第5位はクライスラーPTクルーザーカブリオ（現行）。ちょっとガタピシャしたり、緩い感じがしたりするかもしれませんが、クラシカルな雰囲気を放ちながら、ちゃんと現代の車として気楽に毎日の足として使えます。正直、新車時は高いと感じましたが、100万円台で狙える今は、自信をもってオススメできます。大人4名が楽々座れますし、荷物だってそこそこに積めます。犠牲にするものがほとんどないオープンカーに仕上がっているのは、エライですね。

第4位は日産マイクラCプラスC（絶版）。英国日産が開発・生産を行った、いわゆる"マーチカブリオレ"です。ドイツの名門、カルマン社のハードトップはクーペにも、カブリオレにもなります。コンパクトカーなので、さすがにリアシートにゆったりとは座れません。でも、その窮屈さが乗る人に楽しさをもたらしてくれます。1500台の限定販売でしたが、中古車で流通する台数はごくわずか。やっぱり人気なんでしょうね。個人的にはMTで乗りたい一台です。

第3位はジャガーXKコンバーチブル（旧型）。全長4770mmもあるのに、キャビンはかなりタイトです。特にリアシートは足元がかなり狭いんです。ロングノーズで、キャビンは小さく、リアデッキもキュッと引き締まっています。贅沢なボディの使い方が優雅です。さすがモナコ王室御用達車両。デビューから時間もたっていてちょっと前まで100万円台でも狙えました。今はそんな物件が見当たりません。虎視眈々と狙っている未来のユーザー、いるんでしょうねぇ。

第2位はトヨタソアラ（絶版）。トヨタセルシオ譲りのエンジンやトランスミッションは、ホントに静かで快適。「スポーティ」という言葉よりも、「ラグジュアリー」が似合うオープンカーです。残念ながらリアシートはポルシェ911並みにタイトで、緊急用として割り切ったほうがいいかもしれません。国産車にしては値落ち率が少ないのは、SCが現行モデルで販売されているからでしょうか。それでも100万円台中盤から狙えるようになっています。

第1位はBMW6シリーズカブリオレ（現行）。6シリーズのクーペ／カブリオレともに中古車相場の安さを見ると、不人気具合が伝わってきます。まぁ400万円台という価格帯への需要が少ないのかもしれません。狙える人には、自信をもってオススメしたい一台です。スポーティで、エレガントで、4名乗車できて、どんな場面でも活躍します。どこへ出かけても、優雅さをもたらしてくれますし、乗っている人さえも優雅に惹き立ててくれます。個人的に最も欲しいです。