コストパフォーマンスが高く差別化も図れる

ドアが2枚しかないクーペですから、実用面ではセダンに劣る部分もあります。しかし、荷物がまったく載らないわけでもありません。ゴルフや2人分の小旅行用荷物ならOKです。独身やDINKS、子育てを終えた夫婦にはオススメできると思います。コンパクトクーペから大型クーペまで、様々な性格の持ち主が勢揃いしています。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。200万円以内で、幸せなカーライフが待ち受けています。

第5位はマツダRX-7(絶版)。小排気量ながら高出力を実現させているロータリーエンジンを搭載し、ライトウェイトスポーツカーに仕上がっています。なんとトランクに装備するジャッキはアルミ製(経営危機時のモデルはスチール製)、というこだわりぶり。ロータリーエンジン独特のサウンドで、軽量ボディをグングン加速させる様は見事です。ドライバーは、車との一体感をどんな速度域でも味わえます。曲線を多用したデザイン、今見ても古臭さがありません。

第4位はTT(旧型)。直線と曲線を融合させた室内外、グローブをあしらったような本革シート、特徴的なセンターコンソールなど、自動車史に一石を投じたデザインコンシャスな一台でした。若くして成功している層がターゲットだったでしょうし、見事に彼らのハートをつかんだ大ヒット作でもあります。そんな車にもかかわらず、200万円以下でも狙える時代です。旧型になったとはいえ独特なオーラを放っている佇まいは、「さすが」です。

第3位はホンダインサイト(旧型)。現行モデルとは、まったくコンセプトが違いました。普及させることよりも、ホンダの技術力を知らしめる役目を担っていたように感じます。事実、トヨタプリウスに市販化のスピードこそ負けましたが、当時世界最高燃費を誇っていました。2人乗りという点で実用性に若干の弱みがありますが、実験車のような空力に対するこだわりが感じられるスタイリングです。ついでに言うと、ホンダは赤字を覚悟で作り続けた意欲作です。

第2位はシボレーコルベット(旧型)。横幅は広く、全高は低い、スポーツカーデザインのセオリーとおりのスタイルです。極めつけは、リトラクタブルヘッドライトまで装備しています。どんな速度域でも、どのギアでも、アクセルを踏み込めば力強く加速します。時代に逆行しているような雰囲気はありますが、大排気量のV8エンジンの魅力といえるでしょう。ただガンガン回すというよりも、高速クルージングに気持ち良さを発揮します。普遍的なデザインも魅力です。

第1位はクライスラークロスファイア(現行)。古き良き時代のアメ車の雰囲気を、現代風に解釈したスタイルが何と言っても特徴です。おまけに走りはドイツ車譲り。というのもM・ベンツと提携している時期に誕生した車だけあって、プラットフォームをはじめとした主要部品は旧型SLKとシェアしています。雰囲気の良さはもちろん、思いのほかキビキビと走れて、高速クルージングも快適。走っている台数は少ないですから、差別化を図れる車でもあります。

フォトコレクション

写真:第5位:マツダRX-7(絶版)|なんでもベスト10

第5位:マツダRX-7(絶版)

写真:第4位:アウディTT(旧型)|なんでもベスト10

第4位:アウディTT(旧型)

写真:第3位:ホンダインサイト(旧型)|なんでもベスト10

第3位:ホンダインサイト(旧型)

写真:第2位:シボレーコルベット(旧型)|なんでもベスト10

第2位:シボレーコルベット(旧型)

写真:第1位:クライスラークロスファイア(現行)|なんでもベスト10

第1位:クライスラークロスファイア(現行)

Report / 古賀 貴司