本当の意味で「お買い得」な車かどうかは
売却時も考慮すべき

車を買うときは値段を気にする人が多いですが、売却(下取り)を気にする人は少ないように感じます。車の本当のコストは購入価格から売却価格を引いた金額、ということをお忘れなく。というわけで、次に乗り替える際、損しにくいであろう車をピックアップしています。実用車も高級車も趣味のスポーツカーも、思いのほか低予算で狙える状況があります。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第5位はトヨタハイエース(現行)。オールマイティに使える元祖箱型ミニバンです。たっぷりの居住性に、ほどほどにコンパクトなボディ、そして抜群の耐久性が商用ニーズに応えています。日本での活用を終えたハイエースは、高値で発展途上国で第二の人生を歩んでいます。だから値落ちしにくいんです。最近では、アウトドアのアクティビティ、カート、バイク、サーフィンなどの趣味にハイエースを使っているユーザーも増えています。一家に一台あって、損はありません。

第4位は三菱プラウディア(絶版)。日本では01年に販売を終了しましたが、韓国では現代自動車がフラッグシップモデルとして、同じ車をつい最近まで生産していました。三菱系法人のVIP車としてしか売れなかった、とさえ噂されているほど走っている姿を見かけませんでした。面白いもので供給が減ると、再度注目される車って多々あるものです。もしかしたら、プラウディアもその一台かもしれません。直噴エンジンを4.5Lの排気量でやった、って画期的ですよ。

第3位はポルシェボクスター(旧型)。前期型であれば、100万円台から探せるようになってきました。まぁ今後の需要や景気如何であることは否めませんが、これ以上下がらないだろうという推測です。一般的に新車時からぐんぐん価値が下がっていって、下げ止まるのが中古車価格です。ポルシェ、というブランドを考えれば、ボクスターはそろそろ底値な雰囲気。100万円台で趣味の車としてボクスターを楽しめれば、幸せなカーライフだと思いませんか?

第2位はVW ルポ(絶版)。なかでもGTIがオススメです。お断り申し上げておきますが、決して物凄く速いわけではありません。1.6L直4エンジンを搭載していることは、特段スペシャルなことではありません。加速はもっさりしていますから、ヴィッツやフィットのほうが軽快なくらいです。しかし、特筆すべきはその素晴らしいシャーシ性能にあります。飛ばせば飛ばすほどに安定感があって、ただただ驚かされます。アウトバーン育ちの底力、味わってみては?

第1位はトヨタMR-S(絶版)。サーキットを走ることが趣味な人には、心の底からオススメできる一台です。サーキットマシンのベース車両として、これほどまで素性が良く、安価なのは奇跡的。パッケージング的には、ロータスエリーゼとほぼ一緒なんです。エンジンスペック、ディメンションやタイヤの配置、そして車重だってほぼ一緒。足回りを自分好みに仕上げれば、完璧です。実用性に乏しいことは否めませんが、走りを楽しみたい人にはオススメです。お試しください!

フォトコレクション

写真:第5位:トヨタハイエース(現行)|なんでもベスト10

第5位:トヨタハイエース(現行)

写真:第4位:三菱プラウディア(絶版)|なんでもベスト10

第4位:三菱プラウディア(絶版)

写真:第3位:ポルシェボクスター(旧型)|なんでもベスト10

第3位:ポルシェボクスター(旧型)

写真:第1位:トヨタMR-S(絶版)|なんでもベスト10

第1位:トヨタMR-S(絶版)

Report / 古賀 貴司