ダイハツ ブーンルミナス VS ホンダ フリード PART.4 総合評価編
2009/08/21
ダイハツ ブーンルミナス 総合評価
主要諸元のグレード:2.5i Sパッケージ | |||||
---|---|---|---|---|---|
サイズ [mm] |
ミッション | エンジン種類 | 最高出力 [ps] |
最大トルク [kg-m] |
10・15モード燃費 (km/L) |
4195×1695×1620 | 4AT | 直4DOHC | 109 | 14.4 | 15.6 |
エコバッグのような気軽さ、平日仕様のミニバン
ルミナスでとにかくイイのは、ご自宅用ミニバンに徹しているという点。そもそもミニバンはご自宅用なのだが、ルミナスでは平日の用途をかなり意識しているのがポイントだ。平日といえば、家で留守を守る奥様が、買い物や子供の幼稚園や習い事への送迎など、何かと車を使う機会が多い。そんなとき、サッと持って出かけられるエコバッグのような気軽さで乗れる車がありがたい。
そうしたシーンでこそ、ルミナスは本領を発揮しそうだ。何よりボディがコンパクトだから扱いやすくていいし、走りのフィーリングにもクセがなく、運転しやすい。
2列目シートには、ISO FIX対応チャイルドシート固定バーとトップテザーアンカーも装備。ドア自体はスイング式だが大きく開き、スイング式だから、人を乗せる場合は、乗用車感覚だ。インテリアの仕上げ、色使いも落ち着き感がある。ありがちな“ミキハウス風”ではなく、イメージの押しつけ、限定がない。
それと軽自動車からのアップグレードにもちょうどよさそうだ。リポートしてきたように、走りの実力も、まさしくご近所メインと感じられ、その点で軽のミニバン系モデルからの乗り替えにも適している。
“3列シート車とは思えない、運転のしやすさ。”とは、ルミナスのカタログのなかに出てくるコピーの一つ。まさしく!とヒザを叩かされてしまうようなコピーである。実用的で扱いやすいことが、ルミナスのイチバンの価値観だ。
ホンダ フリード 総合評価
主要諸元のグレード:2.5i Sパッケージ | |||||
---|---|---|---|---|---|
サイズ [mm] |
ミッション | エンジン種類 | 最高出力 [ps] |
最大トルク [kg-m] |
10・15モード燃費 (km/L) |
4215×1695×1715 | CVT | 直4SOHC | 118 | 14.7 | 16.4 |
スマートかつ個性的なたたずまい、さりげなくスタイリッシュ
東京・世田谷あたりの洒落たカフェにも乗りつけられるミニバン。フリードの開発コンセプトには、そんなイメージもあったのだそう。世田谷といえば都内でも有数な輸入車比率が高いエリア。そこでも颯爽と乗りこなせるよう、スタイリッシュさにもこだわったというわけだ。
スタイルは好みの問題もあるから、決めつけはできないが、和製M・ベンツBクラス(Aクラス)?とも思えるフリードのルックスには、確かに生活スタイルをスマートかつ個性的に演出しよう…そんなテイストが感じられる。まさにそれはホンダらしいトコロ。わざわざ輸入車を買わずに(トヨタや日産でもなく)ホンダ車を選ぶ…そんな価値観に応えている。
さらに実際に乗ってみると、ドライバビリティが想像以上に快適なのも、この車の魅力の一つだ。街中から高速まで、スーッと心地いい乗り味で走り切ってくれる。見た目のみならず、実力、資質も伴っている点は評価したい。
先のマイナーチェンジでは、前席シートベルト高さ調整の採用が叶わなかったのは残念。が、2列目キャプテンシートのスライド量をたとえ4cmでも増やすなど、ファミリー向けというこの車の主目的を念頭にした手直しを実施。より実用性を上げようとしたホンダの意図はくみ取れる。キャラ、イメージが立ちすぎない、さり気なく乗りこなせるコンパクトミニバンではある…というのが結論だ。
今回の2車は、コンパクトミニバンの分類上は同種といえる。が、すでに触れたように、ルミナスが日常の生活範囲をターゲットにしているように感じる(とくに走り)のに対し、フリードは、より広範囲の実用をカバーする(遠出でも快適)点を評価したい。包容力で見て、フリードの勝ちとしておこう。
走り | 居心性 | 使い勝手 | 総合 | |
---|---|---|---|---|
ダイハツ ブーンルミナス | 3点 | 5点 | 5点 | 13点 |
ホンダ フリード | 5点 | 4点 | 5点 | 14点 |
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