2006年に始まった「ご当地ナンバー制度」。現在、19ヵ所で運営をされているが、2008年に交付された「富士山ナンバー」を最後に、新しいご当地ナンバーは誕生していなかった。しかし、2014年度中に、全国各地から強い要望があることを踏まえて、新たに10ヵ所で交付されることとなった。

今回追加されるのは、「盛岡」「平泉」「郡山」「前橋」「川口」「越谷」「杉並」「世田谷」「春日井」「奄美」。以前から存在する、「仙台」「会津」「つくば」「那須」「高崎」「川越」「成田」「柏」「金沢」「諏訪」「富士山」「伊豆」「豊田」「岡崎」「一宮」「鈴鹿」「堺」「倉敷」「下関」とあわせて、合計で29ヵ所となる。

ご当地ナンバー制度の正式名称は、「新たな地域名表示ナンバープレート」。取得条件には、“全国的に知られた地域名”、“地元の合意”、“都道府県をまたがない隣接市町村”、“合計の登録台数が10万台を超えている”などがある。話題になった「富士山」は以上の条件にあわずに、一度見送りになっているが、静岡・山梨の両県が、構造改革特区要望として申請することで導入が実現した。

ご当地ナンバー追加を受けて、「保険の窓口 インズウェブリサーチ」は、「ナンバープレート人気ランキング」を発表。そのなかで、「ご当地ナンバーの導入について」尋ねたところ、「賛成36%、反対5%、どちらでもよい59%」という、ちょっと残念な内容になった。

実際、「かっこいいと思うナンバーどこですか?」というアンケートでは、1位 湘南、2位 品川、3位 富士山、4位 横浜、5位 神戸と、ご当地ナンバーがランクインしたのは「富士山」のみという結果に。地域振興や観光振興等の観点から始まった制度だが、目的を十分に果たすまでは浸透していないようだ。

ただし、賛成派からは、「地元意識が高まるので良いと思う」「自分の住んでいる地域の広報に役立つ」「車への愛情が高まり安全運転にもつながるのではないでしょうか」といったポジティブな意見も寄せられた。

普段、わざわざ見ることがない他車のナンバーだが、ゴールデンウィークの渋滞時などは、暇つぶしに珍しいご当地ナンバーを探すのも楽しいかもしれない。ただし、脇見運転はダメ、絶対。

インズウェブリサーチの「かっこいいと思うナンバー」のアンケートで、新ご当地ナンバーでは、「世田谷」が6位に、「奄美」が10位にランクイン

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「湘南」はご当地ナンバーと勘違いされるが、湘南自動車検査登録事務所の新設に伴い誕生したナンバー

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