“日本カー・オブ・ザ・イヤー▲日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーたち。軽自動車から超プレミアムモデルまでずらり

「2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー」を決める10ベストカー試乗会

2022年11月24日、袖ヶ浦フォレストレースウェイで「2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー」を決める10ベストカー試乗会が開催されました。

60名の選考委員が48モデルのノミネート車の中から、最終選考会に進む10モデルを選出。今年度は第10位のモデルの指名数が同数だったため、11モデルが「10ベストカー」に選出されています。

選考委員はこの11モデルに試乗し、持ち点である25点を最も評価する車に10点、残り15点を4台に投票する仕組みです。

今年の「10ベストカー」は、下記の11モデルです。

・スズキ アルト
・トヨタ クラウン
・日産 エクストレイル
・日産 サクラ/三菱 eKクロス EV
・日産 フェアレディZ
・ホンダ シビック(e:HEV)/シビックタイプR
・マツダ CX-60(e-SKYACTIV D)
・BMW iX
・ヒョンデ アイオニック5
・ランドローバー レンジローバー
・ルノー アルカナ

当然、選考委員の皆さんはすでにこの11モデルには試乗済み。ですが、「最後に票を入れるモデルを決めるため」改めてサーキットでの試乗を行うのです。

当日は快晴、絶好の試乗会日和!

選考委員の皆さんは朝からバンバン、サーキットに出ていきます。
 

日本カーオブザイヤー▲各社がブースを設けており、ここから試乗車に乗ってコースに出られるようになっています
“日本カーオブザイヤー▲サーキットへ順路には、試乗車がズラリ

今回「10ベストカー」にノミネートされたモデルの中には、すでに中古車として流通しているモデルもあります。

そこで今回「すぐに買える10ベストカー」の中から3モデルを、カーセンサーでもお馴染みで選考委員でもある松本英雄さんに試乗いただき、インプレッションをもらいました。

“日本カーオブザイヤー▲自動車テクノロジーライターの松本英雄さんも改めてサーキット試乗

すぐ買える10ベストカー① スズキ アルト

アルト▲マイルドハイブリッドを採用した新型は27.7km/L(WLTCモード)という軽自動車トップの低燃費を実現。他にも最新機能が盛りだくさん

アルトは運転のしやすさや室内の利便性など、もともと使い勝手という点にこだわりを持って作られてきたモデルだ。7代目となる新型ではさらにマイルドハイブリッドや先進安全装備などが採用されている。

コストをかければ良い製品を作ることができるが、大衆車でそれを実現してるのがすごい。

オススメするのは、やはりハイブリッド。燃費に加えて静粛性も高く、車に興味がない人にも「アルトを選んでおけば間違いない」と推せるモデルである。

ハイブリッドの最も安いグレードで新車価格は110万円。コストパフォーマンスはかなり高いと言えよう。


アルト▲高速走行でも静粛性の高さを感じられる

▼検索条件

スズキ アルト(現行型) × 全国

すぐ買える10ベストカー② 日産 エクストレイル

エクストレイル▲新型では進化した第2世代のe-POWER(イー・パワー)と、電動駆動四輪制御技術e-4ORCE(イー・フォース)を採用

新型エクストレイルは搭載されているエンジンが素晴らしい。圧縮比を自在に変化させることができ、加速時に回転数が上昇しても高い静粛性が保たれる。

ハイブリッドのシステムは、エンジンで発電してモーターで走行するシリーズハイブリッドとなっており、電動車特有の加速感を味わうことができる。電動車未体験だという人は、ぜひ一度味わっていただきたい乗り心地である。

3列シート車がラインナップされていることからファミリーユースも想定されるが、見切りが良く最小回転半径も5.4mと小さいため、運転頻度の少ない人がハンドル握っても安心して操作できるだろう。

加えて評価したいのが、コストのかかっているインテリアである。高級感がありつつ華美ではない品の良さは、国産SUVでもトップクラスと言っていいしつらえとなっている。


エクストレイル▲どっしりとしたボディを軽々と動かすe-POWER

▼検索条件

日産 エクストレイル(現行型) × 全国

すぐ買える10ベストカー③ ホンダ シビック(現行型・e:HEV)

シビック(e:HEV)▲シビック(e:HEV)に採用されるのはエンジンとモーター両方で走行するスプリット型

「10ベストカー」には、タイプRもラインナップされているが、そのスポーツモデルが必要ないとも思わせるほどスポーティで完成度が高いのが「e:HEV」だ。

今日、改めてサーキット走行を行ったが、中間加速が素晴らしくエンジンフィールは申し分ない。スポーツモードで加速した際のサウンドも良い。

走行性能はスポーティそのものであるが、インテリアは水平基調で余分なものを廃し、おっとりとした印象さえ受ける。走りをスポーティに振れば、意匠もそちらに寄ってしまいがちだが、清潔感のあるシンプルな装いは好感が持てる。

良い意味で世代を選ばない車と言えるだろう。


シビック(e:HEV)▲2L直列4気筒+モーターの力強い走りが魅力

▼検索条件

ホンダ シビック(現行型・e:HEV) × 全国
文/編集部 今泉翔太、写真/篠原晃一