1月11日から13日までの3日間幕張メッセにて行われた
「東京オートサロン2008 With NAPAC」
来場者数は3日間トータルで約25万人という
カスタムカーの祭典で見つけた注目の車を
チューニングカー編/ドレスアップ編の計4回に分けてお届け!
まずはチューニングカー編から!
NISSAN GT-R Racing Car
NISSAN GT-R Racing Car フロント NISSAN GT-R Racing Car リア NISSAN GT-R Racing Car ブラッシュストローク
すでに鈴鹿サーキットなどでテストが繰り返され、昨年12月のNISMOフェスティバルでファンに初お披露目されたスーパーGT GT500仕様のGT-R。そのレーシングマシンに新デザインが施されたモデルが『NISSAN GT-R Racing Car』。デザインは、日産モータースポーツ活動の象徴であるブラッシュストロークの改良版です。

新しいカラーリング/デザインは、日産自動車デザイン本部とニスモが意見交換を行ったあとに、モータースポーツ関係者やファンクラブである『Club NISMO』メンバーの声も反映して完成されました。従来のデザインよりも『NISSAN GT-R』であることが重要視されたカラーリングは、全体に占める赤色の面積が多くなっていて、リアフェンダー部分に入るブラッシュストロークは「熱さ」「強さ」「速さ」の3つが表されているらしいです。

果たして、2003年以来5年ぶりとなるシリーズチャンピオン奪還は成し遂げられるのでしょうか?シーズン開幕が待ち遠しいですね。

HKS R35 GT-R Premium Concept
HKS R35 GT-R Premium Concept フロント HKS R35 GT-R Premium Concept リア HKS R35 GT-R Premium Concept エンジン
昨年の12月に待望のデビューを飾った日産GT-R。開発段階で独ニュルブルクリンク北コースを7分38秒で走りきるほどの驚愕のパフォーマンスを見せつけました。そのGT-RをベースにHKSがファインチューニングを施したのが『R35 GT-R Premium Concept』。トータルチューニングメーカーとしてその内容が気になるところですが、プラグやVAC、ブローオフなどは、そもそもの開発期間が少ないため、まだまだ開発途上といった感じでした。ですが、吸排気系や足回りなどはすでに開発が済んでいるようで、サスペンションは同社のハイパーマックスⅢに変更されていました。

出品されている車種のなかではもっとも台数が多いと思われるGT-Rですが、どのチューニングメーカーもエンジン本体までは手が加えられておらず、足回りや吸排気系のチューニングにとどまっているようでした。また、リミッター解除などによる保証対象外の話もありますが、車として開発が難しいわけではなさそうなので、今後、GT-Rのチューニングがどのように、そしてどのレベルまで進んでいくか目が離せません。

ホンダ シビック 無限 RR Experimental Spec.
シビック 無限 RR Experimental Spec. フロント シビック 無限 RR Experimental Spec. リア シビック 無限 RR Experimental Spec. エンジン
シビック 無限RRをベースに、軽量化や2.2Lエンジンの搭載、ブレーキ性能の向上などでさらなる走行性能を狙ったのが『シビック 無限 RR Experimental Spec.』です。フロントフェンダーやドアミラーをカーボンコンポジット製とすることで約5kg、エクゾーストシステムをチタン化することで約8kg、そのほかで合計20kgほどの軽量化に成功しています。エンジンはK20Aをベースに2.2L化し、吸排気の最適化をすることで191kW(260ps)を実現しています。

注目なのが室内からタイヤの空気圧と温度をモニタリングしたり、サスペンションのダンピングフォース(減衰力)を切り替え調整できるできるi-TCMS(インテリジェント タイヤ コンディション モニタリング システム)です。サーキットやワインディングなど走るステージによってセッティングを変更しなければならない場合は、活躍してくれること間違いなしの先進技術です。

無限 FIT CONCEPT 2008 F154sc
無限 FIT CONCEPT 2008 F154sc フロント 無限 FIT CONCEPT 2008 F154sc リア 無限 FIT CONCEPT 2008 F154sc エンジン
コンセプトはズバリ“リトルモンスター”。フィットをベースに作られた『FIT CONCEPT 2008 F154sc』は“sc”が示すとおり、スーパーチャージャーを搭載し吸排気系の最適化を行うことで、110kW(150ps)以上のパワーを実現しています。また、専用のサスペンションやスリット付きの大型ディスクブレーキなどにより、エンジン性能に負けないストッピングパワーを獲得しています。

このF154scも、上で紹介しているRR Experimental Spec.と同じくi-TCMSを搭載するほか、各ドアに装着されたドアライトなどチューニングだけではなく機能やスタイルにこだわった点にも要注目です。ちなみにF154scの名称は無限のレーシングエンジンと同じ命名方法が用いられていて、F=FIT、15=1.5L、4=直列4気筒、sc=スーパーチャージャー、だそうです。

ホンダ Sports Modulo TYPE R
ホンダ Sports Modulo TYPE R フロント ホンダ Sports Modulo TYPE R リア ホンダ Sports Modulo TYPE R インパネ
シビックタイプRをベースに作られた『Sports Modulo TYPE R』は、動力性能が優れていてただ速いだけでなく、ドライバーが操作しやすく扱いやすく、サーキットからワインディングまで幅広くこなせるようなロードゴーイングエンデュランサーを目指して開発されました。それがもっとも顕著に表されているのがエアロダイナミズムです。

2007年に『Team Honda Access』として参戦したスーパー耐久レースからのフィードバックを基に、「風を流す・ふさぐ・切る」ことをテーマに走行中車体に発生するリフト量を下げ、マイナスリフトとすることでシャーシ性能を最大に発揮する走行性を実現しています。

また、いたずらに硬く締め上げるだけでなく、乗り心地と操作性の両方を極限まで高めたサスペンションの設定にも注目です。こちらのサスペンションも、走行状況により運転席から5段階で切り替え調整が可能な可変ダンパーが4輪すべてに装着されています。

-チューニングカー編 Part2に続く-

<カーセンサーnet編集部・フクダ>