愛車のダイハツ アトレーも三輪バイクも「もっとかわいがれるようにカスタムするんだよ」
2023/06/28
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?
カスタムすることで、より愛着の湧く1台に
三輪バイクのホンダ ジャイロシリーズのプロショップ「HVファクトリー」代表の岡村亮司さんは、ワイドトレッド化やオリジナルのFRPパーツ製作、塗装まで手掛けるカスタムのプロだ。
注文の半数以上はオーダーメイドで、毎日の通勤に使うというお客さんや、休日ソロキャンプに使うという人、サーフボードキャリアを取り付けてサーフィンに行くというお客さんの、好みに合わせたジャイロを仕上げる。
そんな岡村さんの愛車アトレーは、ルーフレールとリアラダーが付き、リフトアップされた足元には社外アルミホイールとオールテレーンタイヤ、インパネまわりには艶消しシルバーのアクセントが利いている。
「いい年してよくやるなって思うんだけどさ(笑)、カスタムは愛着。かわいがるにはかわいくしてあげないと」
アトレーのカスタムはまだまだ道半ばだというが、もうすぐカーゴトレーラーを連結するためのヒッチメンバーが取り付けられる予定だとか。仕上がったジャイロを積んで、お客さんに届けに行くためだ。
「直接お客さんに手渡して、説明して。そのあとは一緒に遊んで帰ってくる」
じつは軽トラで遠方までジャイロを届けに行ったことはある。
「一番遠くまで納車に行ったのが京都。せっかくだから観光しようと思って。だけど疲れた。リクライニングできないのが一番きつかったね」
そんな経験もあって、先日は自分で届けに行きたいのをぐっとがまんして陸送を頼んだそうだ。
「北海道のお客さんがいて、1週間くらい休んでフェリーで行きたいなって思ったんだよね。『北の国から』の五郎さんが青春だったからさ、本当に行きたくてめちゃめちゃ悩んだ。だけど、やっぱり軽トラで北海道は体力的にも無理があるなと思ってね」
そんなわけで、ヒッチメンバーの取り付けが完了して、行きたいところまで納車に行けるのをとても楽しみにしている。
「こんなのでかっこいいジャイロをトレーラーで引っ張ってきたら、絶対お客さんも喜んでくれると思うんだよね。しかも高い高級車とかじゃなくてさ、軽バンなんだけどかわいくしてるやつで引っ張っていくっていうのがいいと思うんだよね」
たしかに機動力があって利便性が高く、そのうえおしゃれに仕上がったアトレーは、ここHVファクトリーのジャイロとも共通点が多い。ここのジャイロをオーダーするお客さんならきっと喜ぶに違いない。
最近はアトレーに、ホームセンターで買ったレンガや建材を積み、週1ペースで横浜から千葉に通っている。
「すごい安い土地を見つけてね。アメリカ西海岸風のグランピング施設を作りたいなと思って。木を切ったり、小屋を作ったり……疲れるけど楽しいよ」
その土地には川が流れていて魚もいたから、釣りが好きな岡村さんは「飛びついちゃった」のだという。夜はたき火をしながらのんびりお酒を飲むのが最高の楽しみだ。
「あこがれのセカンドハウスだよ。テント泊だけどね(笑)」
仕事も遊びもひっくるめて人生だと、岡村さんとアトレーは教えてくれた。
岡村亮司さんのマイカーレビュー
ダイハツ アトレー(現行型)
●購入価格/約250万円
●年式/2022年式
●マイカーの好きなところ/角張ったスクエアなデザインが好き。軽自動車だけど結構入って、積みやすい荷室も良い
●マイカーの愛すべきダメなところ/特にないけど強いて言うなら思ったほど燃費が良くないこと
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/キャンプやアウトドアにはめちゃくちゃ向いてるんじゃないかな。4ナンバーの商用区分になっているけど乗用仕様だから、普段からアクティブに動く人には合っていると思う
ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してからしばらく車を所有していなかったが、2021年春にプジョー 208 スタイルのMTを購入。近年は1馬力(乗馬)にも夢中。