いつもは戸建てのガレージハウスを取り上げるEDGE HOUSEだが、今回は番外編として賃貸のガレージハウスを紹介。東京・町田市にある「STAPLE HOUSE KOGASAKA」ではガレージのある暮らしを疑似体験できるという ▲いつもは戸建てのガレージハウスを取り上げるEDGE HOUSEだが、今回は番外編として賃貸のガレージハウスを紹介。東京・町田市にある「STAPLE HOUSE KOGASAKA」ではガレージのある暮らしを疑似体験できるという

“試住体験”ができる賃貸ガレージハウス

1階と2階を繋ぐ階段側に壁がないため、上下階の一体感が大きい。表記的には1LDKだが、本質的には約100㎡ものワンルームだ。

この賃貸ガレージハウスを建てた施主自身も「部屋というより空間を貸したかった」という。

ガレージはリビングの延長としての土間で、子供の遊び場にも趣味の基地にも、アイデア次第で何にでも使える。

もちろん愛車を置けばリビングのソファからいつでも眺められる。

この空間を可能にしたのは、天井にむき出しになっているI型ジョイストという木製フレームだ。

木製ながら鉄骨のように使えるので柱や壁がなくても大きなスパンが取れる。

これだけ広いと、これからの季節は冷房の効きが心配だが、東北地方の断熱性能に合わせた断熱材を使用しているため、外の熱が入らない・室内の熱が逃げない。だから夏は涼しく、冬は暖かい。

ダイニングの吹き抜け部分を覆うネットは、5畳ほどもある大きな“ハンモック”だ。寝転びながら読書をしたり、昼寝をしたり、子供と一緒に遊んだり。ノートパソコンを開けば仕事もリラックスできてはかどりそう。

また賃貸住宅だが壁にクギを打ち付けるのもOK。食器棚や本棚を備えたり、サーフボードやロードバイクを飾ったりと、自由にカスタマイズできる。

こんなふうに、まるで「100㎡の空間をどう使うか?」使い手に問うような賃貸住宅だが、実は全3戸のうち賃貸しているのは2戸で、撮影した部屋はレンタルスペースとして貸し出し中(2400~4000円/h)。

連日予約でいっぱいだが、今年9月からは賃貸住宅に転換する予定。住んでみたい人は、まず一度「100㎡の空間をどんなふうに使いたくなるか?」レンタルしてみてはいかがだろう。

▲1階部分は約15畳のガレージ(土間)と約20畳のLDK。ガレージには電気自動車を充電できる200V電源が用意されている▲1階部分は約15畳のガレージ(土間)と約20畳のLDK。ガレージには電気自動車を充電できる200V電源が用意されている
▲ガレージのシャッターの隣りに玄関ドアがある。リビングとガレージの間にはポリカーボネートの引き戸が備わり、閉めれば排気ガスがリビングに入ってこない▲ガレージのシャッターの隣りに玄関ドアがある。リビングとガレージの間にはポリカーボネートの引き戸が備わり、閉めれば排気ガスがリビングに入ってこない
▲クギやネジで穴を開けても目立たないOSB合板が壁を覆う。ガレージの壁面いっぱいにアウトドア用品や工具を収納する棚を備える、なんてことも可能だ▲クギやネジで穴を開けても目立たないOSB合板が壁を覆う。ガレージの壁面いっぱいにアウトドア用品や工具を収納する棚を備える、なんてことも可能だ
▲リビング▲リビング
▲上からではなく四方から吊るハンモック。ここだけハンモックの専門業者がわざわざ施工している▲上からではなく四方から吊るハンモック。ここだけハンモックの専門業者がわざわざ施工している
2階は20畳ほどの広さがある。子供の成長などライフスタイルの変化に合わせて家具などで空間を自由に仕切ることができる▲2階は20畳ほどの広さがある。子供の成長などライフスタイルの変化に合わせて家具などで空間を自由に仕切ることができる

■主要用途:賃貸住宅
■構造:木造2階建て1LDK(×3棟)
■敷地面積:391.46㎡
■建築面積:208.68㎡
■延床面積:104.3㎡(×3棟)
■設計:有限会社Kaデザイン 一級建築士事務所
■企画:株式会社クリーク・アンド・リバー社
■レンタルの問い合わせ先:スペースマーケット(関連リンク参照)

※カーセンサーEDGE 2019年8月号(2019年6月27日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています

文/籠島康弘、写真/阿部昌也