▲想像以上にちっちゃいチョイモビ。前後2名定員の100%電気自動車 ▲想像以上にちっちゃいチョイモビ。前後2名定員の100%電気自動車

あくまで実験段階なのですよ

サクッと借りれて、サクッと返せる、都市型モビリティとして始まったチョイモビ。横浜市と日産がタッグを組んで始めた電気自動車カーシェアリングの実証実験なわけですが、今とっても話題ですね! 横浜以外の方はご存じないかもしれませんが、私のまわりではマジで流行ってます。でも本当に使えるんでしょうか? コレがあれば、もしかして自家用車いらなくなっちゃうかも!? ってことで実際に使ってみました。

利用するまでの手続きは、正直言って面倒です。専用サイトから登録した後、必ず講習会を受けないと利用できません。この講習、もちろんバーチャルじゃなくてリアルなやつです。

ぶっちゃけ、ココまで手間がかかるんだったら、普通のカーシェアの方がラクだなあ、とか思っちゃったりして。ちなみに利用料金は20円/分、1時間にすると1200円。決済はクレジットカードのみと、コチラも今となってはそれほど安いわけじゃない。

とかなんとか言っても、「とにかく使ってみなきゃ分からない」ってことで、講習会に行ってみます。

▲講義は専用サイトで予約。ビデオによる説明と実走行、あわせて1時間程度 ▲講義は専用サイトで予約。ビデオによる説明と実走行、あわせて1時間程度

市内に3ヵ所ある講習会場のうち、私が選んだのはマリノスタウン。土曜朝一の枠だったのですが、私の他に二人の方が参加してます。スタッフの方からカンタンな説明を受けて、さっそく実走行。

ちなみに「チョイモビ」というのは実証実験の名称で、「NISSAN New Mobility CONCEPT」がマシンの名前です。実車を前にすると…思ってた以上にチッチャイ。宅配のスクーターを四輪にしてちょっとワイドにした感じです。車体がこれだけ小さいんだから、モーターやバッテリーも小さいのは明白。

私、体重83kgあるんですが、果たしてちゃんと走ってくれるんでしょうか……? まぁ、乗車定員2人ですから大丈夫だと思いますけどね。

さて、いよいよ発進です。セルモーターを回すようにスイッチを捻って数秒待つと、システムが始動。100%電気自動車なので当然ですが、ほとんど無音です。

▲ドアの開閉はなんと跳ね上げ式! ▲ドアの開閉はなんと跳ね上げ式!

▲実車を前にスタッフの方に説明を受けてるの図。ATだけど、ポジションはD-N-Rしかない ▲実車を前にスタッフの方に説明を受けてるの図。ATだけど、ポジションはD-N-Rしかない

アクセルペダルを踏み込みますが、スタート直後は、ちょっとレスポンス悪いな、という印象。やっぱり体重かっ!? と一瞬思っちゃいましたが、ペダルを踏み込むほどにグイグイ力強さを増していき、フル加速時はちょっと怖いくらい。トルク感は十分すぎるほど。車重は約500kgと意外に重いのですが、重い私を乗せても全くヘッチャラ。乗り心地は…これも意外で超ハード!

▲サスペンションはガチガチで、スクーターのような、カートのような乗り味。段差を越える時にはガツンという衝撃が ▲サスペンションはガチガチで、スクーターのような、カートのような乗り味。段差を越える時にはガツンという衝撃が

全然期待していなかったのですが、この車(?)を走らせるのはすんごく楽しいです! 普段の足に1台欲しいくらい。

しかし、この講習会で衝撃の事実が発覚!

「横浜市内しか移動してはいけません」

え~、そうなの~!? 満充電だったら100km/h走れるんでしょ?

でもまあ、横浜市のサービスですからね…。ちなみに市外に出ると車載GPSが検知し、センターからメール&電話がくるそうです!

「定員2名ですが、チャイルドシートが必要な年齢のお子様を乗せることはできません」

これも想定外。むぅ、子供とドライブしようと思ったのにぃ。でも、車だと考えれば当然そうなりますね。

「雨天時は雨に濡れます」

あ、ドアはあるけど窓はないものね…。もちろん濡れましたよ…、雨でしたから。

近くに住んでいる人や横浜に遊びに来る人の移動手段として便利なサービスですが、ちょっとしたアトラクション気分で乗ってみるのも一興。ということで全国の皆さま、横浜に遊びに来たらチョイモビを利用してみてくださいね。

text/田端邦彦