ぶっちぎりで受賞したiQ、GT-Rとフリードは順当勝ち!?

2008-2009日本カー・オブ・ザ・イヤー(以下COTY、主催:日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会)の選考会が11月10日~11日、神奈川県・大磯プリンスで開催されました。
その結果、トヨタiQが大賞を、C5がインポート・カー・オブ・ザ・イヤー賞を、日産GT-RがMost Advanced Technology賞、スバルエクシーガがMost Fun賞、ホンダフリードがBest Value賞をそれぞれ受賞しました。
受賞した5台|日本カー・オブ・ザ・イヤー
↑本年度で29回目を迎えた2008-2009日本カー・オブ・ザ・イヤー。今回は11月10日~11日、神奈川県・大磯プリンスで開催されました

10ベストカー(2台が同票だったため今回は11台)の獲得点数は以下の通りです。
順位 メーカー&車名 獲得点(m)
1 トヨタ iQ 大賞 526点
2 シトロエン C5 インポート・カー・オブ・ザ・イヤー賞 223点
3 日産 GT-R Most Advanced technology賞 201点
4 アウディ A4/A4アバント 180点
5 ジャガー XF 115点
6 ダイハツ タント 100点
7 フィアット 500 90点
8 ホンダ フリード Best Value賞 62点
9 マツダ アテンザ 60点
10 スズキ ワゴンR/ワゴンRスティングレー 37点
11 スバル エクシーガ Most Fun賞 31点
合計点1625点 選考委員65名 有効投票数65票

大賞:トヨタiQ|日本カー・オブ・ザ・イヤー インポート・カー・オブ・ザ・イヤー:シトロエンC5|日本カー・オブ・ザ・イヤー
↑iQ開発責任者の中島氏が、表彰式の壇上で「開発、役員、そして広報の○○(個人名なので伏せさせていただきます)へ、感謝したい」と、チーム全体が一体になって受賞したことをコメントしていたのが印象的でした(左)
最初から順調に得票を重ねたC5が、途中伸びてきたアウディA4/A4アバントを抑え、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞(右)

投票前から本命と言われていたのは、まったく新しい斬新なコンセプトで注目を浴びたトヨタiQ。一方、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーは、C5、アウディA5、フィアット500、ジャガーXがどれも拮抗していました。
優れた技術に贈られる「Most Advanced Technology賞」は革新的パッケージのiQか、日本が生んだ最強のスーパーカーである日産GT-Rが予想されていました。
運転の楽しさなどFUNなクルマに贈られる「Most Fun賞」の候補には、7人乗りミニバンでありながら高いハンドリング性能をもつスバルエクシーガやGT-R、そしてハンドリングには自信あり、のフィアット500などの輸入車勢が。
新しい価値観の提供などを行ったクルマに贈られる「Best Value賞」も予想が難しく、ホンダフリードやダイハツタントなどではないか、という声が聞こえていました。
Most Advanced Technology賞:日産GT-R|日本カー・オブ・ザ・イヤー Most Fun賞:スバル エクシーガ|日本カー・オブ・ザ・イヤー Best Value賞:ホンダ フリード|日本カー・オブ・ザ・イヤー
↑GT-Rが順調に票を重ね、Most Advanced Technologyを受賞しました(左)
スバルは昨年インプレッサが本賞で2位と涙を飲んだ悔しさを、今回のエクシーガで晴らしたカタチ(中)
Best Valueは事前の予想通り、ホンダフリードが「みちのく一人旅」状態で票を伸ばし受賞(右)

さて、10日は最終試乗会と、各社からの最終プレゼンののち、16時から投票が行われました。翌11日は9時から開票開始。まずはMost Advanced Technologyからスタートしました。
GT-Rは最初から順調に票を伸ばし、そのまま受賞。「どの特別賞でも選ばれる要素を持っているほど評価できる一台(選考委員の一人)」という声もあったほどで、この受賞に皆、納得の様子でした。

続いてMost Fun。予想通りスバルエクシーガがスタートダッシュ、と言いたいところですが、最初はGT-Rとの軽い競り合いが展開されました。その後、エクシーガが票を伸ばしていきますが、今度はフィアット500が猛追。一進一退の攻防ののち、後半にエクシーガが引き離す格好でゴールしました。スバルは当初からこの賞に懸けていたようで、まさに初志貫徹。

3賞の最後はBest Value。タントの追撃があるかと思いきや、最初からフリードの独壇場というか「みちのく一人旅」状態。価格に対し、しっかり多人数が乗れるパッケージングなどが評価され、同賞を受賞しました。

さて、いよいよ本賞の開票開始。インポート・カー・オブ・ザ・イヤーは、この本賞の中で最も票数の多い輸入車に贈られるために、同時進行というカタチになります。
序盤はなんとGT-Rが口火を切り、まさかiQ vs. GT-R?という構図を誰もがイメージ。しかし、中盤から「iQ 10点!」という声が多くなってきます。本賞は途中2回の開票経過報告がありましたが、すでに2回目の段階で雌雄は決した感じでした。
結果、2位に倍以上の差をつけてiQが本賞の栄誉に輝きました。
インポート・カー・オブ・ザ・イヤーのほうは、序盤からC5が堅調に票を重ねていき、全車の中でも2位という結果で見事受賞しました。

さて、来年は? 噂ではより環境を意識した車が数多く出てくるようです。COTYは時代を映す鏡。どんなクルマが出てくるか楽しみです。
<カーセンサー編集部新車デスク・高山>