※この記事はカーセンサー関東版46号(2000年12月7日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

重めの操舵力と4WD システムでロールを抑えたスポーティな走り

↑マツダ独自の4WDシステムによりスポーティな走りを実現(左) リアゲートのウインドウは独立して開閉できる。ガラスハッチも大きく便利(右)
マツダがフォードと共同開発したSUVは、「オンロードでもオフロードでも走りを楽しめる車」が開発コンセプト。そのため、ボディをモノコック構造にし、軽量化を実現。また、独自の高剛性・安全ボディ「MAGMA」をさらに進化させた。

エンジンはフォード製、3LのV6DOHCと2Lの直4DOHCの2種類。サスペンションは新設計の、前ストラット/後マルチリンク式を採用。4WDはマツダ独自のシンプルで実用的な、ロータリーブレードカップリング(RBC)を採用する。

3LのV6エンジンは203ps、27.0kg-mを発生。4速ATとのマッチングも良く、0 → 100km/hは9秒台で走りきる。ハンドリングはやや重めで、コーナーでのロールも抑えられており、スポーティな性格だ。

乗り心地と操縦安定性を両立し高い走破性も実現している

  • マツダ トリビュート インパネ|ニューモデル試乗
  • マツダ トリビュート ラゲージ|ニューモデル試乗
↑フォードエクスプローラーに似て、アメリカンテイストなインパネ(左) 後席使用時でもラゲージは広いが、座面を取り外すとさらに広い(右)
4WDシステムは、通常は前輪のみ(FF)で走行し、前後輪に回転差が生じると、瞬時に後輪にも駆動力を伝える方式。RBCはこのときの遅れがとても少なく、オンロードでのスポーツコーナリングでスムーズに4WD になるので、安定したコーナリングができるのだ。

2Lの直4モデルにはFFも設定されており、0→100km/hの加速は15秒台と平凡。スポーツ走行より街中での走行が得意と言える。

居住性は3L、2Lともに同じ。リアシートのアレンジは、座面を取り外すことでフラットスペースになるほか、フロントフルリクライニングやフロントのサイドスルー、リアシートとのウォークスルーも可能。アメリカ流の遊び心溢れる、広いインテリアと低価格が特徴だ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード GL-X
駆動方式 4WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4395×1825×1760
ホイールベース(mm) 2620
車両重量(kg) 1510
乗車定員(人) 5
エンジン種類 V6DOHC
総排気量(cc) 2967
最高出力[ps/rpm] 203ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 27.0kg-m/4700rpm
10・15モード燃費(km/L) 8.4
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/61
車両本体価格 254.8万円

石川真禧照の責任採点

コンセプト 3点 取り回し 3点 加速性能 3点 ブレーキ性能 3点
フィニッシュ 3点 操作系の使い勝手 3点 乗り心地 3点 環境対策 3点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 4点 操縦安定性 3点 燃費 3点
後席居住性 4点 パワー感 3点 高速安定性 3点 ステータス 3点
内装の質感 3点 トルク感 3点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 5点
得点合計 65/100
(Tester/石川真禧照 Photo/武田忠廣)