大人の雰囲気をまとったホンダ フィット Modulo style。走行性能は地道な改善のたまものだ
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
2019/01/31
新型!? と一瞬思わせるフィット Modulo style
今回試乗したモデルは、3代目フィットの「Modulo style」。
ホンダを知り尽くしたパーツメーカーのホンダアクセスが作り出したモデルだ。
たまたま、いつもと雰囲気の違うフィットを昨年の初秋に見かけたことが試乗のきっかけとなった。
「あれ? フィットって新しくなったのかな?」
と感じるほど追加パーツが装着されており、雰囲気が変わっていたのである。
クロームメッキのモール類が、随所に取り付けられてぐっと大人の装いになっていた。
バランスが熟知されており、デザインがいい。
さっそく、乗ってみたくなり、内容的にも大人になった乗り味を期待してお借りした。
少しさかのぼるが、3代目フィットに乗ったのはかれこれ6年前だ。
初めて横浜で試乗したときは、まだ角があって乗り心地もしなやかではなかった。
特に、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)のギクシャク感は、トラウマのように記憶に残っていた。
良くなったと聞いて数回乗ったこともあるが、劇的に改善したとは思えなかった。
所沢ナンバーのフィット Modulo styleが現れた。
ミッドナイトブルービームという艶やかなダークブルーメタリックだ。
クロームメッキとのマッチングはいい。
前に街中で見かけたのと同じ仕様であった。
FFモデルである。
実はフィットを試乗する直前に、プレミアムセグメントのセダンに乗っていたので、その差が心配であった。
フィットに乗り込むと、視認性は変わらずとてもいい。
シートと内装はブラックでまとまっていて落ち着いている。
東京湾アクアラインの海ほたるでフィットを預かり高速から試乗を始めた。
エンジンは驚くほど静かだ。
ぐっとアクセルを開いて加速しても小気味良く、7速DCTがスムーズにシフトアップする。
以前に比べると別物のようにスムーズであった。
サスペンションもしなやかでダンパーを変更したんじゃないかと思うほど小さな凹凸をいなす。
車は、大量に生産することでコストダウンできるが、そのダウンした分を静粛性や乗り心地にしっかりと反映させていると感じた。
風は強かったが、直進性はとてもいい。
そして、乗り心地も良く、ギクシャク感は皆無であった。
地道に改善していることがよくわかる。
Modulo styleという加飾のみにとどまったモデルであるが、その内容はただの燃費の良い車ではなく、小型ながら心地よさとキビキビとした走りを体感できた。
フィットの付加価値が高まったことは間違いない。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:Modulo style Honda SENSING ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直列4気筒DOHC+モーター ■総排気量:1496cc
■最高出力:81(110)/6000 [kW(ps)/rpm]
■最大トルク:134(13.7)/5000[N・m(kgf・m)/rpm]
■モーター最高出力:22(29.5)/1313-2000 [kW(ps)/rpm]
■モーター最大トルク:160(16.3)/0-1313[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:7速AT
■全長x全幅x全高:4005 × 1695 × 1525(mm) ■ホイールベース:2530mm
■車両価格:225万7200円(税込)
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