※この記事はカーセンサー関東版40号(2000年10月26日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

まるでミニバンのような「21世紀のコンパクトカー」

  • ホンダ シビック 走り|ニューモデル試乗
  • ホンダ シビック リアスタイル|ニューモデル試乗
↑1.5L+CVTが生み出す走りは、自然でリニアな感じのレスポンス(左)これまでのシビックにはない彫刻的なエクステリアデザインを採用した(右)
9月にフルチェンジしたシビックシリーズは、5ドアのシビックと4ドアセダンのシビックフェリオの2シリーズになった。先代まであった3ドアはヨーロッパ生産車となっている。

新型シビックシリーズの開発コンセプトは「21世紀のコンパクトカー」。新しいカタチのファミリィカーとしての楽しさと快適さを追求している。これまでのシビックがもつスポーツイメージからの転換だ。 5ドアボディは全高を高くし、床面がフラットなのが特徴。良さは何と言っても居住空間が広いこと。また、頭上はたっぷり広く、フロントとリアシートの間はウォークスルーもできる。まるでミニバンのようだ。リアのドアポケットにはペットボトルが入るスペースまである。

スポーツ性より居住性を重視。のんびり走りたいシビックファンへ

  • ホンダ シビック インパネ|ニューモデル試乗
  • ホンダ シビック ラゲージ|ニューモデル試乗
↑シビックのゲート式シフトレバーはセンターパネルに内蔵されている(左)リアシートをノーマルの状態にしても広い空間を確保するラゲージスペース(右)
エンジンは1.5Lと1.7L。FFと4WDが用意される。1.5Lエンジンには2タイプがあるが、注目はリーンバーン方式を採用した105psエンジンで、ホンダが開発したCVTと組み合わされる。ちなみにCVTの走行モードはL、S、Dの3ポジション。 Dレンジでスタートすると、自然でリニアな感じのレスポンスだ。これまでのCVTのようにエンジン回転だけ上昇し、そのあとに車速が上がっていくということもない。

1.7Lモデルにも試乗したが、130ps+CVTの走りは、0→100km/h加速でも1.5Lとの差はほとんどなかった。中間加速でのトルクはさすがに1.5Lよりも太めだが、あえて1.7Lを選択するメリットは少ないといえる。5ドアモデルは居住性重視の、ファミリィのための車だ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード iE
駆動方式 2WD
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 4285×1695×1495
ホイールベース(mm) 2680
車両重量(kg) 1170
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4SOHC
総排気量(cc) 1493
最高出力[ps/rpm] 105ps/5800rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 14.2kg-m/4200rpm
10・15モード燃費(km/L) 19.4
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/50
車両本体価格 154.8万円

石川真禧照の責任採点

コンセプト 4点 取り回し 4点 加速性能 3点 ブレーキ性能 3点
フィニッシュ 3点 操作系の使い勝手 3点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 3点 燃費 4点
後席居住性 4点 パワー感 3点 高速安定性 4点 ステータス 3点
内装の質感 3点 トルク感 3点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 3点
得点合計 67/100
(Tester/石川 真禧照 Photo/芳賀 元昌)