▲まずは200台の特別限定車として設定されている。本革シートに、新しくなったセンサスと呼ばれるマルチメディアシステムのナビ&テレビ、安全装備のインテリセーフ10、これら全部こみこみで439万円。いまV40狙いの人、ぜひAWDもご検討を ▲まずは200台の特別限定車として設定されている。本革シートに、新しくなったセンサスと呼ばれるマルチメディアシステムのナビ&テレビ、安全装備のインテリセーフ10、これら全部こみこみで439万円。いまV40狙いの人、ぜひAWDもご検討を

AWDでも高燃費、ある意味ベストV40

4WD=燃費が悪い、という図式はもはや過去のものになろうとしている。

ボルボが昨年から導入している新世代パワートレイン「Drive-E」2L4気筒ターボ「T5」エンジンに初めて4WDを組み合わせたのが、このV40クロスカントリーT5 AWDだ。

従来の「T5」は直列5気筒エンジンで、独特の音や鼓動があったがこの新パワートレインは本当に静かだ。従来型比で32ps/50Nmも出力向上しながら、燃費は14.8㎞/L(JC08モード)と約19%も改善されている。先日、マツダのエンジニアに聞いた話だが、4WD=燃費が悪いという既成概念を打壊すべく、2WDを超える燃費性能をもった4WDの開発を進めているという。それはすべてのメーカーにとっての目標だろう。ボルボは新開発のアイシンAW製8速ATを組み合わせて、このエンジンを効率的に使っている。同じパワートレインを搭載する2WDのT5 R-DESIGNの燃費が15.1㎞/Lであることを鑑みれば、燃費面でのデメリットはほとんどない。

公式発表では足回りに変更点はないというが、乗り心地も良くなった。新パワートレインとのマッチングか、製造精度の向上によるものかは不明だが、いずれにせよ最近のモデルの年次改良はすごい。短いスパンで進化していく。

そして、もちろんボルボお得意の安全装備の10種盛り合わせ「インテリセーフ10」をはじめ、なんと歩行者エアバッグまでも標準装備する。V40譲りの適度なサイズ、クロカンらしいデザイン、効率的なパワートレインに4WDを組み合わせる。

街乗り派にもアウトドア派にもうれしい、ある意味ベストV40だと思う。

▲ベーシックモデルと比べ全長+30mm/最低地上高+10mmに、ルーフレールや専用パーツなども装着する ▲ベーシックモデルと比べ全長+30mm/最低地上高+10mmに、ルーフレールや専用パーツなども装着する
▲チャコール&ブロンドの本革シートやウッドパネルを用いたモダンスカンジナビアンテイスト ▲チャコール&ブロンドの本革シートやウッドパネルを用いたモダンスカンジナビアンテイスト
▲直噴や可変バルブタイミング機構に加え、アイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生システムも採用した ▲直噴や可変バルブタイミング機構に加え、アイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生システムも採用した

【SPECIFICATIONS】
■グレード:T5 AWD ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1968cc
■最高出力:157/6000[ps/rpm]
■最大トルク:300/2700-5000[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:6AT
■全長×全幅×全高:4370×1800×1470(mm) ■ホイールベース:2645mm
■車両重量:1580kg
■車両本体価格:439万円(税込)

text/藤野太一 photo/河野敦樹