ランボルギーニ ウラカン LP610-4【海外試乗】(山崎元裕)
カテゴリー: ランボルギーニの試乗レポート
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2014/08/21
驚異のスタビリティと速さ。その仕上がりに死角なし
ウラカンは、ランボルギーニにとって史上最高の成功作となったガヤルドの後継車として誕生したモデルだ。
その評価が、今後のランボルギーニの運命を左右することは言うまでもない。
ウラカンの走りで、まず印象的なのはスムーズさだろう。その直接の理由となっているのは、ついにこのウラカンに至って採用されたデュアルクラッチ式の7速ギアボックス。オートマチックモードでも、その制御は特に不自然さを感じさせないし、何よりクラッチが断絶される時間が皆無であるのは嬉しいかぎりだ。
このギアボックスの制御に始まり、「ストラーダ」、「スポーツ」、「コルサ」という3つの走行モードの選択も可能にした。個人的にベストなセッティングと感じたのはスポーツだ。サスペンションはストラーダからさらにスパルタンな設定となるが、乗り心地にはまだまだ快適さが残るし、巧みに制御されたロールの量、そして速度が、マン・マシンの一体感を生み出してくれる。ちなみにコルサを選択すると、このロールがほとんど感じられなくなるから、自分自身でマシンを操るという感覚は、やや薄くなるように思う。
アルミニウムとカーボンファイバーのハイブリッド構造を持つシャシーが、ガヤルドのそれよりもはるかに魅力的な剛性を持つことは、ウラカンをドライブした者なら一瞬で気づくはずだ。エアロダイナミクスが格段に向上していることもまた同様だ。ミッドに搭載されるエンジンは、5.2L仕様のV型10気筒自然吸気で、最高出力は610ps。このパワーと電子制御のフルタイム4WDを持つこととの相乗効果で、最高速に至るまでの圧倒的なレベルのスタビリティが生み出されている。その存在は大きな脅威となろう。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:HURÁCAN LP610-4 ■乗車定員:2名
■エンジン種類:V10DOHC ■総排気量:5204cc
■最高出力:610/8250[ps/rpm] ■最大トルク:560/6500[N・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:7DCT
■全長×全幅×全高:4459×1924×1165(mm) ■ホイールベース:2620mm
■車両重量:1422kg
■車両本体価格:2970万円(税込)