アウディ S3 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: アウディの試乗レポート
タグ: セダン
2009/07/29
※この記事はカーセンサー関東版3号(2001年1月18日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
スムーズな足回りと重厚な加速の精緻な機械が生む精度の高い走り
↑ハイパワーエンジン搭載 コンパクトカーA3のスペシャルモデル(左)燃費特製にも優れており、ヨーロッパD3低公害カテゴリーもクリアしている(右)
アウディS3は、A3ベースの最高峰スポーツモデルだ。外観には専用設計のバンパーやライトを採用、アルミホイールも17インチサイズで225/45R17サイズのタイヤを組み合わせる。インテリアはアルカンタラとレザーのコンビシートを採用し質感をアップした豪華仕様となる。安全装備も電子制御スタビリティプログラム(ESP)をはじめ、盗難防止装置(イモビライザー)やリモコンドアロックなどをすべて標準装備する充実ぶり。その分値段も高価で、3ドアながら420万円もする。
精度の高い機械が生む精度の高い走りに惚れ惚れする
↑インパネは素材の質感が非常に高い。デザインも整然としていて好印象だ(左)専用バンパーがスポーティ。Sのエンブレムはあくまでも控えめだ(右)
S3はタイヤがひと転がりしただけで素晴らしさを感じるほど完成度が高い。ステアリングやシフト、ペダルの操作系は滑らかで上質な触感をもつ。その操作によって反応するエンジンや足回りの動きは、抵抗感が非常に少ないスムーズなもの。
1.8Lターボは最大トルクが2100rpmから5000rpmまで一定に発生するため、加速感は上品ながらも常に力強く、まるで船や飛行機のような重厚な推進力を感じる。心地よく体を押される感覚だ。
乗り心地は一般的な乗用車と考えればハードだが、スポーツモデルとしてはソフトな部類。サスペンションはしなやかに動くが、しっかり感も併せ持っており、安定感と楽しさを両立している。
その結果、走りはいかにも精度な機械が生む精度の高いもので、惚れ惚れする。他車との違いをあえて表現するには、味わい、質、深みという抽象的なことばを使わざるを得ないほどの、素晴らしさなのだ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | S3 (1.8 4WD) |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 6MT |
全長×全幅×全高(mm) | 4150 x 1765 x 1400 |
ホイールベース(mm) | 2520 |
車両重量(kg) | 1460 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直4DOHCターボ |
総排気量(cc) | 1780 |
最高出力[ps/rpm] | 210ps/5800rpm |
最大トルク[N.m/rpm] | 270N.m/2100~5000rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 10.8 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/63 |
車両本体価格 | 420.0万円 |
河口まなぶの責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 5点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 5点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 5点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 3点 | 操縦安定性 | 5点 | 燃費 | 3点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 5点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 5点 |
内装の質感 | 5点 | トルク感 | 5点 | しっかり感 | 5点 | コストパフォーマンス | 2点 |
得点合計 | 87/100 |
アウディ S3 【プレイバック試乗記】/試乗レポート