トヨタ オリジン 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: トヨタの試乗レポート
タグ:
2009/04/03
※この記事はカーセンサー関東版35号(2000年9月21日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
クラシカルなデザインが逆に新鮮。出来の良さも文句なし
↑穏やかに出る印象のロールと余裕のあるエンジンにより、ゆったりと走ることができる(左)大きくカーブしたリアウインドウは今の車にはないオリジンの個性だ(右)
1999年の東京モーターショーに参考出品されたオリジンが発売された。初代クラウンを連想させるデザインで、前後のドアが観音開きになる点なども昔のクラウンのままだ。クラシカルなデザインだが、今の時代にはそれが逆に新鮮さを感じさせる部分でもある。
オリジンの特徴は入念な作り込みだ。量産プレス技術では難しいボディパネルの面で構成される部分は、分割成型されたパネルを細心の注意を払って組み合わされている。ほかにも、塗装全面に研磨を施し平滑な面とするなど、塗装品質もセンチュリー並みの仕上げとしている。
インテリア回りも入念に仕上げられていて、本革や木目パネルを採用した室内は、単に自然素材を使ったというだけでなく、革の縫い目のピッチにまで気を配るとか、木目の模様を厳選するなど、徹底して高品位・高品質を追求している。
穏やかなロールと余裕のエンジンでゆったりと走る
↑木目を多用した品質感の高いインパネに最新のDVDボイスナビを配置する(左)VVT-i仕様の2JZ-GE型エンジンは静かで力強い吹け上がりを見せる(右)
そんなインテリアに囲まれてオリジンを走らせていると、何となくゆったりとして穏やかな気分にさせられる。ハードウェアはプログレを基本にしており、搭載されるVVT-i仕様の3Lエンジンは余裕の実力を発揮する。基本のプログレに比べてボディの全幅が拡大されてトレッドが広がった分だけ、ロールも穏やかに出るような印象がある。
トヨタでは生産ラインのクラフトマンの匠の技を継承させる意味もあって、伝統と最新のハードウェアを融合させたこの車を作ったという。
価格は700万円と相当に高く、台数もたったの1000台の限定で、全国のトヨタディーラーで販売されていた。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | オリジン |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4560×1745×1455 |
ホイールベース(mm) | 2780 |
車両重量(kg) | 1560 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直6DOHC |
総排気量(cc) | 2997 |
最高出力[ps/rpm] | 215ps/5800rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 30.0kg-m/3800rpm |
10・15モード燃費(km/L) | ー |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/70 |
車両本体価格 | 700.0万円 |
松下 宏の責任採点
コンセプト | 3点 | 取り回し | 4点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 4点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 4点 | 乗り心地 | 5点 | 環境対策 | 4点 |
前席居住性 | 5点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 3点 | 燃費 | 4点 |
後席居住性 | 5点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 4点 | ステータス | 5点 |
内装の質感 | 5点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 1点 |
得点合計 | 81/100 |
トヨタ オリジン 【プレイバック試乗記】/試乗レポート