※この記事はカーセンサー関東版22号2000年6月12日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

6MTの採用により、直6エンジンの息の長い加速が味わえるようになった

  • トヨタ アルテッツァ AS200 走り|ニューモデル試乗
  • トヨタ アルテッツァ AS200 リアスタイル|ニューモデル試乗
↑リア回りの剛性が若干アップし、それまでのゆらゆらとした不快な動きが消えている(左)エクステリアに変更はない。このあたりへの着手は、もう少し後になるだろう(右)
6気筒のアルテッツァAS200に追加された6速MT仕様は、ひと言でいうなら、深い味わいを堪能できるモデルだ。

これまでのAS200は、電子制御4速ATとしか組み合わされていなかったため、せっかく搭載されていた直列6気筒1G-FE型エンジンのフィーリングを積極的に味わうことができなかった。が、今回6速MTが組み合わされ、好みのギアを選べる幅が広がった。直列6気筒ならではの滑らかな回転フィーリングを、自分の意志通りに味わうことができる。

この6速MTは、直列4気筒エンジン搭載のRS200のものと同じ。1〜3速のギアは間隔が詰まっており、2速でレッドゾーンまで回しても80km/hに達しない。そのため、そこまでは頻繁なシフトチェンジが要求される。が、そこから先は滑らかな回転を息の長い加速で味わえる。

足回りの改良などにより、走りも気持ちよさを増している

  • トヨタ アルテッツァ AS200 インパネ|ニューモデル試乗
  • トヨタ アルテッツァ AS200 エンジン|ニューモデル試乗
↑インパネも変更はない。Lエディションでは、メーターがヨーロッパ仕様となる(左)2Lの直列6気筒は、6速MTとの組み合わせで本来の滑らかさを存分に味わえる(右)
また、足回りもフロントのスタビライザーがサイズダウンされたほか、ショックの減衰力アップ。リアではスプリングを1割程度強化し、ショックの減衰力もわずかに上げるなどの若干セッティング変更を受けた。

さらに、アメリカでの後方衝突試験対策からリア回りの剛性が若干アップされたこともあり、走りはスッキリとしたものになっている。これまでボディが常にゆらゆらと不快な動きを見せていたが、このモデルではそれが少し消えており、結果として安定感が増している。

AS200の6速MT仕様は、エンジンをたっぷり味わえるようになっただけでなく、走りそのものもアルテッツァが本来目指していた気持ちよさを実現している。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード AS200 Lエディション
駆動方式 2WD(FR)
トランスミッション 6MT
全長×全幅×全高(mm) 4400×1720×1410
ホイールベース(mm) 2670
車両重量(kg) 1350
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直6DOHC
総排気量(cc) 1988
最高出力[ps/rpm] 160ps/6200rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 20.4kg-m/4400rpm
10・15モード燃費(km/L) 11.6
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/60
車両本体価格 260.0万円

河口まなぶの責任採点

コンセプト 5点 取り回し 3点 加速性能 3点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 3点 乗り心地 4点 環境対策 3点
前席居住性 3点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 4点 燃費 3点
後席居住性 3点 パワー感 3点 高速安定性 4点 ステータス 4点
内装の質感 3点 トルク感 3点 しっかり感 4点 コストパフォーマンス 5点
得点合計 71/100
(Tester/河口 まなぶ Photo/渡邉 英昭)