トヨタ カローラアクシオ/フィールダー ハイブリッド|ニューモデル試乗

HV化により、購入した後のランニングコストが低減し扱いやすさもさらに向上。カローラ本来の魅力が増した

カローラに満を持してハイブリッド(HV)モデルが登場

燃費33km/Lの低燃費がカローラ本来の魅力を増大

カローラのアクシオ(セダン)とフィールダー(ワゴン)に満を持してハイブリッド(HV)モデルが登場した。基本ユニットはベストセラーHVであるアクアのシステムを使用している。

カローラは構造上、アクアより重量が約100kg重いが、燃費はアクシオ、フィールダーともに33km/Lを達成している。

モーターのみで走るEV走行も可能なHVカローラであるが、サスペンションに乗る上屋の重みと相まって、粛々と走り出せば、このクラス最高の乗り心地へと誘ってくれる。

HV化でフィールダーの乗り心地がアップした

昨今のHVは空気抵抗の低減を狙い、フロントガラスの角度が寝ているタイプが多い。カローラのそれは立ち気味だが、それは良好な前方視界の確保が理由だ。

フロントウインドウを過度に寝かさない事で、ダッシュボードの映り込みを最小限に抑えるほか、サイドミラーの取り付け位置をAピラー(フロントウインドウを囲む両柱)から離せるため前方の見切りを良くできる。

またフィールダーは、出来る限り最後方のピラーを細くし視認性を良くしている。ワゴンはセダンより音や振動が出やすいが、ピラーを細くしながらもボディ剛性は強化されていた。

さらに言えば、通常のカローラよりもHVの方が剛性感が高く乗り心地も良い。これはバッテリーを配置した部分を補強した結果だろう。しかもフィールダーはリアハッチの剛性もこの機に上げているとのことなので、乗り心地が良くなっているのもうなずける。

セダン、ワゴン両モデルに言えることだが、HV仕様による犠牲は、価格以外はないということだ。価格は200万円を超えるが、とにかく給油時の出費は確実に少ない。

カローラは購入した後のランニングコスト低減と扱いやすさという実用要素が最大のファクターとなるモデルだ。ユーザーにとって燃費33km/Lは何と言っても嬉しいはずである。

アクシオのHVは、ベースグレードとサイドターンランプ付サイドミラーなどの上級装備を採用したHYBRID Gの2グレード展開

アクシオのHVは、ベースグレードとサイドターンランプ付サイドミラーなどの上級装備を採用したHYBRID Gの2グレード展開

HV以外のグレードは白を基調としたものとなるのに対し、HVはインパネやシフトノブにブルーを差し色に使った専用のものが用意される

HV以外のグレードは白を基調としたものとなるのに対し、HVはインパネやシフトノブにブルーを差し色に使った専用のものが用意される

セダン、ワゴン共にエンジンとハイブリッドシステムは共通。燃費も共に33km/Lとなる。ミッションも共通のCVTが組み合わされる

セダン、ワゴン共にエンジンとハイブリッドシステムは共通。燃費も共に33km/Lとなる。ミッションも共通のCVTが組み合わされる

SPECIFICATIONS

グレード アクシオ ハイブリッド フィールダー ハイブリッドG
駆動方式 FF
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 4360×1695×1460 4360×1695×1475
ホイールベース(mm) 2600
車両重量(kg) 1140 1180
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC+モーター
総排気量(cc) 1496
最高出力[kW(ps)rpm] 54(74)/4800+45(61)
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 111(11.3)/3600-4400+169(17.2)
JC08モード燃費(km/L) 33.0
ガソリン種類/容量(L) レギュラー/36
車両本体価格(万円) 192.5 216.5
Tester/松本英雄 Photo/尾形和美