トヨタ アリスト VA300 トムス 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: トヨタの試乗レポート
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2009/07/08
※この記事はカーセンサー関東版48号(2000年12月21日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
ノーマルでもスポーツカー並みの速さと楽しさをさらにプラスした
↑レーシングチーム「トムス」がチューニングを施し、モデリスタよりリリースされたのがVA300トムス(左)すべてのエアロパーツが控え目のデザインだが、空力性能をきちんと追求している(右)
VA300トムスは、アリストV300ベルテックスバージョンをベースに、モデリスタがトムスと共同開発したコンプリートカーだ。
控え目でありながら機能を求めたエアロパーツや、質の高いインテリアのパーツ類などはさすがトムスであると言えよう。トムスはこれまでもアリストベースのコンプリートカーを手がけている。今回も、足回りには高精度低フリクションダンパーと強化コイルをアドヴォックスブランド主体として、さらにサスメンバー剛性向上のためブレース類などを装着する。
330馬力のパワーは炸裂するような加速を実現
↑メーターパネルは専用品。インパネとドアのパネルは美しいダーク木目調となる(左)専用コンピュータで燃料噴射量、点火タイミング、ブースト圧を調整する(右)
前回と異なるのは、標準装備の電子制御4WS機構を取り払っていること。この4WSはスタビリティには寄与するが、タイヤに横力が入った際にフラフラとした動きも生じがち。この動きが大嫌いだったが、おかげでこれが消え失せた。
走りは、18インチタイヤを履きながら穏やかなステアフィールで神経質なところも排除されている。回頭性は素直で狙ったラインに持ち込むのもラクだ。ただし、高速域ではフロント側がうねりなどであおり感が残ってしまい、姿勢の落ち着きはいまひとつ。これだけが意外な点。330psのパワーは炸裂するような加速を提供する。ワインディングでは3000rpm前後でトルクの谷間が顔を出すが、高速道路では注意していないと、とんでもない速度に達していたりする。
ハンドリングはアリストのプラットフォーム本来の資質がもたらす部分でもあるから、これ以上を即座に求めるのは贅沢だろう。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | VA300 トムス |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4805×1800×1410 |
ホイールベース(mm) | 2800 |
車両重量(kg) | 1680 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直6DOHC ツインターボ |
総排気量(cc) | 2997 |
最高出力[ps/rpm] | 330ps/6000rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 47.5kg-m/3600rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 8.8 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/75 |
車両本体価格 | 550.0万円 |
斉藤 慎輔の責任採点
コンセプト | 4点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 3点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 4点 | 乗り心地 | 3点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 5点 | 操縦安定性 | 4点 | 燃費 | 2点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 5点 | 高速安定性 | 4点 | ステータス | 5点 |
内装の質感 | 4点 | トルク感 | 5点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 80/100 |
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