フォレストエアコン|自動車なんでも用語集

フォレストエアコン(ふぉれすと・えあこん)/[快適]

フォレストエアコンとは、日産が開発した世界初の自動車用空調システム。2009年11月デビューのフーガに搭載された。日産は、心身を爽快にする効果をもつといわれる森林の空気を構成する風、温度、湿度、においの要素に着目。風や香りが乗員の生理状態や感覚に与える影響を研究し、統合制御することで、室内環境を快適にさせることを狙った。

フォレストエアコンの特徴を挙げると、一つは「ゆらぎ風」。これはエアコンの吹き出し風量をランダムに制御するものだ。全体の風量を変えることなく、乗員が快適に感じられる「ゆらぎ」の自然なそよ風をカーエアコンに再現。日射量と外気温によって吹き出し風量のパターンを最適に制御し、快適性を維持している。

2つめは、アロマ。日産は森の空気の成分がヒトに与える心地よさをヒントに、香りの脳活動へのはたらきを研究。その結果を応用した機能がアロマとなる。みどりの香り(青葉アルコール)、香木の香り(ボルネオール)を送風にのせ、交互に、間欠的に提供することで乗員の香りに対する嗅覚の慣れを防止するとともに、リラックス効果の向上を図っている。

最後は、新開発の湿度センサーの導入だ。これによって、ガラスの曇りを正確に検知することでエアコンの除湿運転を適切に制限。極度な乾燥を防いでくれる。検知精度を向上するため、外気温と車速の情報を追加した独自の制御システムで構成されている。

また、日産既存の技術、におい・排出ガス検知式内外気自動切替え機構/濃度を高めた「プラズマクラスターイオン(除菌機能付き)」/花粉・におい・アレルゲン対応タイプの高性能フィルターも進化型を搭載。日産のフラッグシップセダンにふさわしい快適装備といえるだろう。