ポルトガル自動車連盟が主催するクロスカントリーラリー「バハ・ポルタレグレ500」は、10月24日(土)、総走行距離501.96kmのレグ2が行われ、増岡浩の駆る三菱自動車チームの『アウトランダーPHEV』は、レグ1との合計タイム11時間45分47秒0の総合47位(48台中)で初参戦の「バハ・ポルタレグレ500」を終えました。

ポルタレグレの西側エリアで午前中に行われた全長144.13kmのSS3は、スタート後しばらくすると小雨が降り始めて路面はやや濡れた状態となり、『アウトランダーPHEV』が走り始める頃には道は荒れ深い轍が刻まれる難しい路面コンディションとなりました。前日に続き快調なペースでSS3を走行していましたが、スタートから58km地点で発電系統のヒューズにトラブルが発生し、ステージ続行を断念することになりました。その後、クイックアシスタンスに助けられポルタレグレのサービスに戻った『アウトランダーPHEV』は、速やかにヒューズを交換して競技に復帰。ポルタレグレ西側に広がる、今大会最長となる200.95kmのSS4を走行し、降り続く雨の中、3時間29分37秒00を記録し、総合では48台中22位(ナショナルクラスでは20台中2位)となり、『アウトランダーPHEV』の走行性能の高さを証明しました。

アウトランダーPHEV


ドライバー兼監督、増岡浩のコメント

「SS3でのロスが響いて上位フィニッシュすることはできませんでしたが、雨で非常に滑りやすい路面だったにも関わらず『アウトランダーPHEV』はとてもコントロールしやすく、エンジン車が苦労するような泥濘地も難なくクリアすることができました。滑りやすい路面でモーターによる駆動はトルクとパワーの出方が一定で扱いやすく、オフロードでのPHEVの有効性を改めて確認することができました。ヨーロッパでは、9月からこのラリーカーのベースである新型『アウトランダーPHEV』の販売がスタートしています。電動車両ならではの、まるでグライダーが滑空するような、力強く滑らかで静かな走りを、欧州のお客様にも是非、体感頂きたいと思います。」

テクニカルディレクター、田中泰男のコメント

「SS3の途中でマシンがストップしてしまった原因は、これからデータを確認してきちんと調査する必要がありますが、PHEVシステムの本体とは直接関係のない、12ボルトの発電系統のヒューズが飛んだことで走行が不可能となってしまったようです。3時間を超える200km以上のロングコースを、スプリントのペースで走るのは今回が初めてでしたが、我々の想像以上のパフォーマンスを発揮してくれました。大排気量のエンジン車、それもラリー専用開発車に匹敵するスピードで走ることができ、『アウトランダーPHEV』のポテンシャルの高さを感じました。SS3でのトラブルは残念でしたが、今後もラリーという厳しい環境下でPHEVの先行開発を続け、その技術を市販車開発に引き続きフィードバックし、より良いクルマづくりを目指していきます。」