・ヤン・マーデンボローが名誉ある英国レーシングドライバーズクラブに加入
・モス、スチュワート、ヒル、ハミルトン、バトン、ベルらが名を連ねる名門の仲間入り
・ジョニー・ハーバートとデレク・ワーウィックはヤンの将来を大いに期待
・マーデンボローは今週末のブランズハッチにクリス・ホイと参戦

2014年8月26日 ロンドン(英国)
2011年日産/プレイステーションGTアカデミーの勝者、ヤン・マーデンボローが、モータースポーツ界で最も名誉ある英国レーシングドライバーズクラブ(BRDC)への加入を果たしました。日産が展開する革新的なドライバー発掘育成プログラムが、今回もモータースポーツの発展に寄与することになりました。



マーデンボローは3年前にGTアカデミーで優勝したばかりですが、驚くほどの短期間でトップレベルでの活躍を見せてきたことで、BRDC加盟への厳しい条件をクリアしました。同クラブには、スターリング・モス、ジャッキー・スチュワート、デーモン・ヒル、ジョニー・ハーバート、ルイス・ハミルトン、ジェンソン・バトン、ダリオ・フランキッティ、アラン・マクニッシュ、デレク・ベルなど、荘厳たるメンバーが名前を連ねますが、ゲーマーからレーサーに転身したマーデンボローがその仲間入りを果たしたのです。

ごく限られたレーサーしか加盟を許さないBRDCですが、レース経験わずか1シーズンのマーデンボローが英国GT選手権で見せた活躍と、ライジング・スター賞を受賞したことが評価されました。その後、マーデンボローは、フォーミュラ3、ル・マン24時間に参戦。1ヶ月前に開催されたGP3ホッケンハイム戦では、王道のカートからトップレベルへステップアップとしてきた強豪がひしめくGP3で自身初の優勝を果たしています。

BRDC総裁のデレク・ワーウィックは「ヤンが成長していけるかどうか、最初私は非常に懐疑的であったので、レースキャリアを積み始めた頃から彼のことは注目してきました。しかし、ヤンの存在はPRキャンペーンの範囲を大きく超え、瞬く間に現実のレーシングドライバーとして成長しました。ヤンは、成功する器であることを大いに感じさせます。もちろん、最初はミスをしたこともありましたが、非常に短い間に順応し、今では英国で最も活躍するスターのひとりです。このことには多くの人が驚かされており、周辺のドライバーも敬意を払っています。我々BRDCはこのことを評価し、ためらうことなくBRDCライジング・スター賞を彼に贈ったのです。そしていま、正会員としてヤンを、英国レーシングドライバーズクラブに誇りを持って迎えます」と述べました。

BRDCの会員になるためには、モータースポーツのトップレベルで成功を収めなくてはならないなど厳しい条件がありますが、2011年にGTアカデミーで優勝した以降のマーデンボローの目を見張るような成長が評価されました。

「BRDCの会員として迎えていただけることになり、本当にうれしく思います」とマーデンボローは述べました。「ライジング・スターの称号をいただいた時も予想していなかったので、世界で最も名誉あるクラブのひとつであるBRDCの一員になれるなんて、考えたこともなかったようなことです。会員には私にとってのヒーローがたくさんいらっしゃいますので、みなさんと同じクラブに加入できたのは大変うれしいことです。正会員であることは、日産や私が行っていることが正しいのだという自信になります。私たちはいい結果を出していますし、評価も上がっています。モータースポーツで活躍できるようになるために他の道もあるのだということを世界に見せる活動が、順調に進んでいます」

マーデンボローがGTアカデミーで優勝した際、指南役を務めた元F1パイロットのジョニー・ハーバートは、駆け出しの頃からヤンの才能を見守ってきました。

「レーシングドライバーになりBRDCへの加入が認められることは、大変な名誉なのです」とハーバートは述べました。「これは、レーシングキャリアの中で非常に優れた活躍を見せたということの証でもあるのです。ヤンに関しては、非常に短いキャリアでそれが評価されているので、大変珍しいですね。私の場合は5年かかりましたが、ヤンは3年で加入を果たしたのです! BRDCに認められることは、そう簡単にできることではありません。先日のGP3での優勝が、大きく評価されたのだと思います。彼らは、ゲームの世界から入ってきたレーシングドライバーが、本格的な国際レースでも勝つことができるのだということを、目の当たりにしたのです。彼は、かつてはゲーマーに過ぎなかったかもしれませんが、今は立派なレーシングドライバーなのです」と述べました。

ヤン・マーデンボローの活躍で、GTアカデミーの名前も世界中から注目を集めるようになりました。6月には、日産のダレン・コックスがマーデンボローと共に第2回FIAスポーツコンファレンスへ招聘され、プログラムの成功に関するスピーチを行いました。先月のForbes.comがヤンの成功に注目し、日産のドライバー発掘プログラムでの成功をディズニーが参考にするのではないかと伝えました。

「我々がGTアカデミーを始めた時、モータースポーツ界では我々は好奇の目で見られていました。しかしいま、BRDC、FIA、そしてもちろんモータースポーツ界全体から認められたことで、我々の革新がスタンダードであると見てもらえるようになりました。だからこそヤンが、英国モータースポーツ界だけでなく、世界のモータースポーツの規範とも言えるBRDCのメンバーとして迎えていただいたのですし、本当に素晴らしいことです」とグローバルヘッドオブブランド・マーケティング&セールス、ダレン・コックスは述べました。「このことは、GTアカデミーのやり方に効果があることの証です。ヤンは、おそらく世界で最も争いの厳しい選手権のひとつであるGP3で勝利や表彰台を重ねており、日産/プレイステーションGTアカデミーのプログラム全体がまたひとつ、評価を得ました」





マーデンボローがクリス・ホイとともにブランズハッチに参戦

前回、マーデンボローがブランズハッチで開催された英国GTに参戦した際は、わずかコンマ002秒差でビーチディーン・アストンマーチンをかわすという選手権史上もっともスリリングな勝利を挙げました。



先月のスパでは、クリス・ホイとウォルフガング・ライプが見事2位に入って表彰台に上がっており、次のレースでも好リザルトが獲得できる大きな自信を得ています。この週末は、ライプが日本のSUPER GT戦である鈴鹿1000kmにルーカス・オルドネス、星野一樹と共に参戦するため、今回はマーデンボローが、英国で最も活躍を収めたオリンピック金メダリストのチームメイトを務めます。

「スパで表彰台に上がることができて素晴らしい気持ちでしたし、この流れを続けていきたいですね」とホイは述べました。「シミュレーターで確認したり、周囲から聞いた限りでは、ブランズハッチGPサーキットは私たちとも相性がいいようです。いつも通り、運も引き寄せなくてはなりませんが、自信が高まり経験も積んだことで、表彰台を狙っていきたいと思っています」

ブランズハッチでの英国GTレースは、今週日曜日、2時間レースが13時5分(現地時間)にスタートを迎えます。

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト