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ダイハツの基幹車種であるムーヴおよび、ムーヴカスタムに大幅な改良が施された。魅力である広々とした空間や快適装備などはそのままに、「もっと軽にできること」を追求。ダイハツの新たなるステップを具現化したモデルに仕上げられた。

今回の変更では、4つの大きな改良点がある。ひとつ目は、安心感や存在感を感じるデザインの一新だ。ムーヴのフロントフェイスは塊感のあるスクエアデザインを採用した。ムーヴカスタムは、4連LEDヘッドランプや大型のメッキグリルなどにより、目力や存在感を表現したという。インテリアもインストルメントパネルやメーターのデザインを一新。シルバー加飾が施されるなど質感の向上も図られた。

2つ目はクラストップの低燃費性能の実現だ。独自の省燃費技術であるe:S（イース）テクノロジーがさらに進化。キーとなったのはサーモ（熱）マネージメントだという。軽自動車では初となる「CVTサーモコントローラー」の採用や、エンジンとCVTの最適統合制御、吸気温度の低減など、熱をコントロールすることで燃費性能が向上した。また、アイドリングストップ機構である「エコアイドル」も従来型の7km/h以下でのエンジンストップから同9km/h以下へ改善。これらにより、JC08モード燃費は従来型比＋2km/Lの29.0km/Lを実現している。

3つ目は、「走る・曲がる・止まる」を徹底追求したことによる「安心感のある走りと快適な乗り心地、上質な室内空間の実現」だ。全車にフロントスタビライザーやローダウンサスペンションを標準採用。FFモデルにおいてはリアにもスタビライザーが装着されるなど、足回りの設定が見直され、安定した安心感のある走りが実現された。また、騒音対策も施され、音の原因となる部分の見直し、各部の剛性アップ、防音材の配置見直しなどにより静粛性も向上している。

最後は、軽自動車初となる衝突回避安全システム「スマートアシスト」が一部グレードに採用されたことだ。衝突回避支援ブレーキ機能に加え、停止中、または約10km/h以下で走行中に前方約4m以内に障害物がある状況でドライバーがペダルの踏み間違いをした場合、ドライバーに警告するとともにエンジン出力の抑制も行ってくれる。さらに、信号待ちや渋滞などで先行車が発進しても自車が発進しないときに、ブザーとメーター内のインジケーターでドライバーに知らせる「先行車発進お知らせ機能」や、加速時などでの駆動輪のスリップを防ぐTRC、横滑り防止装置のVSCなども搭載されている。

エンジンは660ccの直3DOHCで、ムーヴカスタムの最上級グレードであるRSには同エンジンのターボ仕様が採用される。組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、駆動方式は2WDと4WDから選択が可能。価格はノーマルムーヴのエントリーモデルである「L（2WD）」の107万円から、ムーヴカスタム「RS」の4WD仕様の155万1000円まで。従来モデルに比べ、若干のプライスダウンとなった。