GS ▲スポーティセダンの2代目レクサス GSがお求めやすい価格になってまいりました!

レクサスのビッグスポーツセダン、GSが気づけばだいぶ現実的なお値段に

レクサスの幅広いラインナップの中で、ラグジュアリーなセダンという要点はキッチリ押さえつつもスポーティさをも併せ持つエモーショナルなモデルとして人気を博していたのがGSです。

残念ながらGS自体は2020年にいったんその歴史に幕を閉じてしまってはいますが、自ら進んでステアリングを握りたいというオーナードライバーを中心に支持を集めていたモデルでした。

そんなGSの2世代目(つまり現時点で最終型)の中古車平均価格が、昨年の7月は232.6万円だったのに対し、今年の8月は211.9万円と、20万円以上ものダウンを見せており、非常に買いやすい価格帯となってきたのです。
 

GS

昨今は新車の納期が大幅に遅延していることもあり、中古車自体の相場がググっと上昇している中での平均価格ダウンということで、なにかネガティブな要素があるのでは? と不安に感じる方もいるかもしれません。ですが、中古車として人気が集中しているのはファミリーカーとして需要の高いミニバンやSUV、軽自動車といったモデルが中心。

一方で、セダンボディの車両は近年どちらかというと不人気ジャンルという扱いを受けており、さらにGSのような排気量の大きなラグジュアリーな車両については必要に迫られて慌てて購入するというタイプの車両でもないことが、順当に価格が下がっている要因と言えそうです。

そんな2代目GSのモデル概要を振り返りつつ、オススメの狙い方について見ていきましょう。
 

▼検索条件

レクサス GS(2代目)×全国
 

モデル概要:2代目レクサス GSってどんな車?

2012年1月に登場した2代目レクサス GSは、現在のレクサス車にも採用されている「スピンドルグリル」を初めて採用したモデルとなっており、今回紹介するガソリンエンジンモデルの他、ハイブリッド仕様の「GSハイブリッド」や、GSをベースとしたスポーツモデルの「GS F」といった派生車種も存在していました。
 

GS

ガソリンエンジンモデルは、先代にも搭載されていたV型6気筒3.5Lエンジン(234kW/380N・m)を搭載する「GS350」系と、新たに追加されたV型6気筒2.5Lエンジン(158kW/260N・m)を搭載する「GS250」系でスタート。

2016年9月には新たに直列4気筒2Lの直噴ターボエンジン(180kW/350N・m)を搭載した「GS200t」系も追加されています(なお、「GS200t」は2017年8月に「GS300」へ改名)。
 

GS▲こちらはGS250に搭載されたエンジン

先進安全装備については、デビュー当初はミリ波レーダー方式の「プリクラッシュセーフティシステム」を全車にオプション設定。2015年11月のマイナーチェンジでは先進安全装備がより進化した「Lexus Safety System +」へと置き換えられ、全車に標準装備となって安全性能が大きく向上しています。

また、マイナーチェンジ時にはエクステリアにも大きく改良が加えられており、現行レクサスに近い形状となったスピンドルグリルやよりシャープな印象となった三眼フルLEDヘッドランプ、L字型のモチーフを強調したフロントデイライト&テールランプ形状を採用するなど大幅に近代化。
 

GS
GS▲上が前期型で下が後期型。エクステリアのデザインが大きく異なる

インテリアでは開発のレーザーカット本杢や、伝統工芸の紋様を最新の生産技術と匠の手技によって再現した名栗調仕上げの本アルミをオーナメントパネルに設定した他、金属調の加飾やサテンメッキを室内の随所に採用することで細部を効果的に際立たせるといった改良が施されていました。
 

GS

さらに、ボディ剛性の強化やステアリング系パーツの剛性強化やサスペンションチューニングの見直しも実施され、ダイレクトな操舵感と快適な乗り心地の向上も図られており、GS350の2WD車にはパフォーマンスダンパーが標準装備となる進化も果していました。

このようにレクサスの名前に恥じることのない改良が重ねられてきた2代目GSですが、今中古車を狙うとしたらどんなモデルがオススメとなるのでしょうか?
 

 

狙い方1:お安く狙うなら総額200万円前後の前期型! 3.5Lモデルも射程圏内

新車時は最もベーシックなグレードであっても500万円超のプライスタグが付けられていたレクサスGS。しかし、初期型の中には車両本体価格100万円を切る物件も存在するようになってきています。

さすがに車両本体価格100万円を切る物件はわずかではありますが、100万円台前半の物件は意外と豊富に揃っており、総額200万円以下で狙うことも難しくない状態。

ただこれらの物件は前期型であることはもちろん、走行距離が10万km超であったり、修復歴があったりとなかなか見極めが難しいところ。

また、前期型でありながら後期風のスピンドルグリルやバンパーを装着したカスタマイズ車両も多く、どういった仕様の車両が欲しいのかをよく考えて選ぶ必要があるでしょう。

もし、もう少し走行距離の少ない車両がいいということであれば、総額200万円をちょっと超えるくらいの予算を捻出すれば、6万km台以下の物件も十分射程圏内となります。

なお、グレードはGS250系が多いと思いきや、この価格帯では維持費の高くなる3.5Lが敬遠されがちなのかどちらも同じくくらいのヒット数となっていました。
 

▼検索条件

レクサス GS(2代目・前期型)×全国
 

狙い方2:最新のデザインにこだわるなら350万円から狙える後期型!

2015年11月のマイナーチェンジで一気に近代化がなされた2代目GS。エクステリアデザインはもちろん、先進安全装備も大幅にアップデートされているため、どうせなら後期型を狙いたいと考えるのも自然の成り行きと言えます。
 

GS▲こちらが後期型(写真はハイブリッドモデル)

ただ、後期型はそもそもの販売台数が少ないために掲載台数も少なく、全体の15%ほどとごくわずか。それでいて需要は比較的高いということで、価格は前期型よりもかなり高めとなっていました。

実際の価格帯は総額300万円を切る物件は数えるほどで、最低でも350万円くらいの予算は持っておきたいところですが、この価格帯で狙えるのは4気筒2Lターボエンジンモデルが中心となります。

一方、最終型に近いモデルでは車両本体価格で400万円台後半から500万円台中盤となっており、最後の限定車、エターナルツーリングの3.5Lモデルは600万円ほどという価格が付けられていました。

最終限定車の3.5Lモデルは新車価格で800万円と高額だったため、考え方によっては買い得な価格とも言えるかもしれませんので、極上のGSを探しているのであれば、こういった最終型に近い高年式車を狙ってみるのもアリではないでしょうか。
 

▼検索条件

レクサス GS(2代目・後期型)×全国

今回は2代目のレクサス GSについてチェックしてみました。残念ながら現在、GSはレクサスのラインナップからは外れ、実質的な後継車種はESとなっていますが、ESは前輪駆動モデルということでスポーティなGSが再評価される流れになることもありそう。

そうなるとGSの平均価格が再上昇する可能性もゼロではありませんから、後期型の状態の良い物件をお探しならば早めに行動に移した方がいいかもしれませんね。
 

▼検索条件

レクサス GS(2代目)×全国
文/小鮒康一 写真/篠原晃一、レクサス
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。