当時フォルクスワーゲン最高峰の高級SUV、2代目トゥアレグが結構お値打ちになってきた!
2020/09/30
▲2代目トゥアレグは、日本では一番新しいモデルだが、本国では新型がリリースされているため旧型となる。今回はそんな2代目トゥアレグにフォーカスするポルシェと共同開発された質の高いSUV
2代目トゥアレグは、2011年から2018年まで販売されていた、日本におけるフォルクスワーゲンのフルサイズSUVだった。
プラットフォームは初代同様、ポルシェと共同開発されたもので、カイエンと同じものを採用していた。
精緻な雰囲気が漂うインテリアは、質実剛健さと高級感を両立させる独特なもの。本木目パネル、アルミ、本革の組み合わせがオーソドックスでありながら、タイムレス。
▲リアの造形はどことなくカイエンを思わせる
▲シフトまわりなどに配された木目パネルが高級感を演出するそんな質の高いトゥアレグが、新車の半額以下の価格、安い物では総額100万円台で手に入る個体も存在するようになってきた。中古車事情に触れる前に、ますはどんなモデルだったのか振り返ることにしよう。
2代目は、初代と比較すると、全長で45mm、全幅で15mm、全高で10mmの拡大が図られ、全長4800×全幅1945×全高1740mmとなった。にもかかわらず、ボディ構造の見直しやアルミパーツの採用により、V6モデルで比較した場合、ボディ重量は約70kgの軽量化に成功した。
▲こちらが初代トゥアレグV6モデルの軽快な走りは、初代とはまったく別物に仕上がっていた。と同時に、V6モデルではアイドリングストップ、回生ブレーキなど「ブルーモーションテクノロジー」と呼ばれる効率化技術により、初代よりも約38%の燃費向上を実現させた。
とはいえ、3.6L V6エンジン自体は、初代の後期モデルからのキャリーオーバーだった。
また、フォルクスワーゲン初となるハイブリッドモデルもラインナップすることになった。同時期のアウディS4やS5などにも搭載されていた、スーパーチャージャー付き直噴3L V6エンジンに、最大出力46psの電気モーターを組み合わせていた。
なお、V6モデルもハイブリッドモデルも、アイシンAW製8速ATを採用。
エンジンとトランスミッションの間に、モーターと油圧クラッチを配置することで、エンジンのみ、エンジンとモーター、モーターのみの走行に対応する。
モーターは発進時、加速時にアシストする他、クルージングスピードでアクセルオフにすると、エンジンはギアボックスから切り離され、エンジンの回転数はゼロに落ちて惰性で走行するもの。
▲こちらはハイブリッドモデルのV6エンジン2340㎏という車両重量ながら、10・15モード燃費は13.8km/Lを達成していた。なお、ハイブリッドモデルの投入により、日本のトゥアレグラインナップからV8モデルは姿を消すことになった。
トゥアレグには先代同様、電子制御可変ダンパーとエアスプリングを組み合わせた「CDCエアサスペンション」が設定され、ハイブリッドには標準装備されたがV6ではオプション扱いだった。
中には総額100万円台のものも! エアサスの有無には注意が必要
中古車市場に目を向けてみると、思いのほか流通台数は少なく原稿執筆時点(9月21日)で21台しか掲載されていない。そのうちハイブリッドモデルの掲載台数は驚くなかれ……、たったの2台だった。
V6の新車時価格が623万円だったのに対して、ハイブリッドモデルは898万円と大きく差があったことから、あまり売れなかったことが容易に想像できる。また、新車時価格には275万円もの差があったが、面白いもので中古車相場はほぼ変わらない。
燃費の違いで新車時の価格差を賄うことはできなかったが、V6との価格差がほとんどない中古のハイブリッドモデルなら、選択肢としてアリだ。維持するうえで燃費が良いのはありがたいだろうし、モーターによるアシストはトルクフルな気持ち良さがある。
また、オプション装備であったCDCエアサスペンションの有無についても、中古車相場にはほぼ無影響なように見受けられる。推測するに、エアサスが中古車相場に反映されていないのは、後々のトラブルによる出費を敬遠しているからだろう。
まだ販売終了となってから間もないこともあり、エアサスのトラブルはさほど頻発しているとは思えない。しかし、整備記録簿で万が一、エアサスが交換された履歴があるものはしばらく安心して乗れるといえる。
2代目トゥアレグの平均中古車価格は240万8000円だが、最も安いものは総額100万円台から探すことができる。国産コンパクトSUVほどの値段で、フルサイズの高級SUVが狙えるのは中古車冥利に尽きる。
ドイツ本国では3代目トゥアレグがすでに投入されているが、日本へ導入されるか否かは今のところ不透明。だからこそ、2年前の販売を終了していても、いまだに古くささが一切ない。
旧型カイエンと同じプラットフォームということに優越感を覚え、日本におけるフォルクスワーゲン・ラインナップの最高峰でもあった、2代目トゥアレグ。
V6に至っては、質の高い中身を考えれば新車時でも安かったが、中古車は劇的に割安感が漂っている。
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フォルクスワーゲン トゥアレグ(2代目)×全国
自動車ライター
古賀貴司(自動車王国)
自動車ニュースサイト「自動車王国」を主宰するも、ほとんど更新せずツイッターにいそしんでいる。大学卒業後、都銀に就職するが、車好きが講じて編集プロダクションへ転職。カーセンサー編集部員として約10年を過ごし、現在はフリーランスのライター/翻訳家として活動している。
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