300ps・300N・m以上なのに300万円以下で狙える! トリプルスリーを達成した、超速ハイパワーハイブリッドセダン
カテゴリー: 特選車
タグ: レクサス / 日産 / ホンダ / 三菱 / セダン / ハイブリッド / LSハイブリッド / レジェンド / スカイライン / フーガハイブリッド / シーマハイブリッド / ディグニティハイブリッド / ぴえいる / c!
2020/03/30
モーターはいわば現代の電気仕掛けターボ!?
プロ野球のトリプルスリーになぞらえ、「最高出力300ps以上・最大トルク300N・m以上・中古車価格300万円以下」を紹介するこの企画。
今回はセダン、中でもハイブリッド車編を紹介しよう。
かつて300ps・300N・m超を達成するには排気量をアップするか、ターボなどの過給器を備えるのが当たり前だった。
しかし、最近では「モーター」も補機類として注目されている。ターボの代わりにモーターがパワーを増大させるってわけだ。
しかも排気量アップやターボと比べて、燃費がいい。
さすがにトヨタ プリウスのような低燃費こそ望めないが、燃費の低下を抑えつつもパワーアップする、今ドキの方法と言えるんじゃないだろうか。
中でも今回は電気モーターなし、つまりエンジンだけでも最高出力300ps以上を発生するハイブリッドセダンに絞った。
ただでさえ300ps以上もあるのに、さらに電気モーターがアシストすることで、ドライバーズシートに体がのめり込むような加速感を提供してくれるというわけだ。
しかも2010年式以降で、今なら300万円以下から狙えるものばかり。早速見ていこう。
レクサス史上最強のラグジュアリーセダン
レクサス LSハイブリッド(初代)
レクサスのフラッグシップLSに、最上級グレードLS 600hと、そのロングホイールベース版の600hLが追加されたのは、ガソリン車のLS460から遅れること約1年の2007年5月。
LS460と同じV8エンジンの排気量を4.6Lから5Lに拡大し、最高出力を394ps、最大トルクを520N・mを実現。そこにハイブリッドモデルであるGS450hと同じ電動システムを追加した。
ただしモーターはGS450hを上回るパワー(224ps/300N・m)とし、システム全体の最高出力は445psにもなった。
この性能を余すことなく路面に伝えるために全モデル4WDを採用し、8速ATが組み合わされた。
これにより追越し加速(40→70km/h)は2.5秒、発進加速(0→100km/h)は5.5秒と、スポーツカー並みの動力性能を実現している。
一方で燃費は12.2km/L(10・15モード燃費)と当時の2.5LのマークX並み(同12.6km/L)とした。
もちろん「レクサス」で最上級モデルの「LS」、さらにその「トップグレード」だ。エンジン、モーター、構造からタイヤに至るまで高い静粛性が追求された。
また電子制御式エアサスペンションを装備するなど、極上の乗り心地が目指された他、インストルメント・パネルに本革を日本車として初めて張るなど、ラグジュアリーカーらしいインテリアや装備を充実させている。
デビュー時の車両本体価格はLS600hが970万円~、600hLが1330万円~。
原稿執筆時点(2020年3月25日)で、初期型の走行距離10万km超なら支払総額フタケタ万円から狙える。
また、完全停止する衝突被害軽減ブレーキとなった2013年式以降も、10万km超なら同300万円以下で見つかる。
社長クラスの送迎用に使われた車が多いためか、走行距離は10万kmを超えるものが多い。
しかし、法人所有者であれば定期的なメンテナンスをしているはず。購入時に点検記録簿などで確認してみよう。
▼検索条件
レクサス LSハイブリッド(初代)×総額300万円以下×全国「世界最速の量産ハイブリッド車」なスポーツセダン
日産 スカイライン350GT(現行型)
2013年11月に登場した13代目スカイライン。
翌年登場したメルセデス・ベンツ製の2Lエンジンを搭載したモデルや、2019年に追加された405psの400Rも話題になったが、今回の主役はデビュー時からラインナップしているハイブリッドモデルだ。
当初350GTと呼ばれていたが、2019年のマイナーチェンジでハイブリッドGTと名称が変更された。
デビュー時のうたい文句は「世界最速の量産ハイブリッド車」。
ハイブリッドシステムは、同社のフーガハイブリッドなどと同じV6(306ps/350N・m)+モーター(68ps/290N・m)で、システム全体の最高出力は364psとなる。
それをフーガより軽いボディに搭載し、0-100加速4.9秒を実現した。2WDと4WDがあり、JC08モード燃費は2WDが18.4km/L、4WDが17.8km/Lとノートの4WDモデル(18.2km/L)並みだ。
トランスミッションは7速AT。FRの他、電子制御式のアテーサE-TSを採用した4WDもラインナップされる。
ステアリングの動きからドライバーの意図を読み取り、タイヤ角度とハンドル角度、操舵力を独立して制御する電子制御(ダイレクトアダプティブステアリング)や、衝突被害軽減ブレーキを装備する。
デビュー時の車両本体価格は449万6100~553万7700円。
マイナーチェンジ前のモデルなら、中古車支払総額150万円以下から見つけることができ、走行距離1万km未満の中古車でも支払総額300万円以下から狙える。
▼検索条件
日産 スカイライン(現行型)×350GT系×総額300万円以下×全国日産と三菱の最上級セダンも実はパワフルハイブリッド
日産 フーガハイブリッド/シーマ ハイブリッド/三菱 ディグニティハイブリッド(現行型)
上記スカイラインと同じハイブリッドシステムを搭載するのが、日産 フーガハイブリッドとシーマ ハイブリッド、そして三菱 ディグニティハイブリッドの3車種だ。
フーガは日産の高級セダンであり、シーマはフーガのホイールベースを延長した後席重視セダン、三菱ディグニティはシーマの三菱自動車版という関係になる。
フーガは2010年、シーマとディグニティは2012年にデビュー。
V6(306ps/350N・m)+モーター(68ps/290N・m)というシステム構成や、システム全体の最高出力364psはスカイラインと同じだ(初期型のフーガのモーターは50ps/270N・mで、2013年7月に上記数値へ改良された)。
ふわふわとした大きな動きの抑制と路面からの振動の遮断を目的とした、ダブルピストンショックアブソーバーを備える。
また、シーマとディグニティにはエンジン回転数に同期して発生する不快なこもり音を、逆位相の音を出して制御するアクティブノイズコントロールが採用されている。
その他、3車種ともに全車速追従機能付きのクルーズコントロールをはじめ、先端安全技術が装備された。
デビュー時の車両本体価格はフーガが577万5000円(後に追加された廉価版のAパッケージは539万7000円)~、シーマが735万円~、ディグニティが840万円。
フーガは支払総額フタケタ万円から、シーマは同約130万円から、ディグニティは台数が原稿執筆時点で3台と少ないが、いずれも同200万円以下で見つけることができる。
▼検索条件
日産 フーガハイブリッド(現行型)/シーマハイブリッド(現行型)、三菱 ディグニティハイブリッド(現行型)×総額300万円以下×全国NSXと同じスポーツハイブリッド SH-AWDを搭載
ホンダ レジェンド(現行型)
2015年に登場したレジェンドは、前に1つ後ろに2つ、計3つのモーターを搭載するハイブリッドカーだ。
同社はこのシステムを「スポーツハイブリッド SH-AWD」と呼び、スポーツカーのNSXにも採用している。
レジェンドの場合、V6エンジンは最高出力314ps/最大トルク371N・mを発揮。これに前のモーター48ps/148N・mと後ろのモーター1基あたり37ps/73N・mが加わり、システム全体では最高出力382psを発揮する。
それでいてJC08モード燃費は16.8km/Lで、フリードの1.5Lガソリン4WD車の(16.4km/L)とほぼ同じ。
走行シーンによって、エンジンとモーターの役割が変わるこのシステム。
発進・加速時や低中速クルーズは後ろの2モーターで後輪駆動、緩やかな加速はエンジンで前輪駆動、力強い加速時はエンジンが前輪+後ろ2モーターが後輪を駆動させる四輪駆動となる。
前モーターは7速ATと組み合わされ、加速時のモーターアシストや、減速時の発電機として働く。
また、後ろのモーターの左右の駆動力を自在に変えることで、雪道など滑りやすい路面では車両を安定させ、コーナリング時には外側のモーターをより回すことで気持ちよく旋回できるというように、走行状況に応じて四輪の駆動力を使い分けられる。
だからこそNSXにも搭載される技術なのだが、さらにレジェンドは同社の最上級セダンであるがゆえ、他にも最新技術や快適装備が充実している。
例えば、同社で最初に衝突被害軽減ブレーキを含む先進安全技術、「ホンダセンシング」が採用された他、本革シートやタッチパネル式ディスプレイなども備えられている。
デビュー時の車両本体価格は680万円。支払総額300万円以下だと、初期型である2015年式モデルを中心に、走行距離5万km程度の中古車が狙える。
▼検索条件
ホンダ レジェンド(現行型)×総額300万円以内×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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