2019年、カーセンサーnetで注目度の高かったクーペ・オープンのトップ10はコレだ!【カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー 2019】
カテゴリー: 特選車
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2020/03/05
カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2019【クーペ・オープン部門】
カーセンサーだけがもっている膨大なデータをもとにした、毎年恒例の中古車注目度&競争率ランキング「カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー」。
この記事では、クーペ・オープンの上位10モデルをピックアップ。各車種について簡単に紹介する。
●第10位|フォルクスワーゲン ニュービートル(初代)
(1999年9月~2010年12月)
かつて60年以上も生産され続け、世界で最も売れた車だった“ビートル”ことフォルクスワーゲンタイプI。ニュービートルはそんなタイプIのデザインをモチーフにしている。タイプIはリアにエンジンを積んだRRだったが、ゴルフIVをベースに開発されたニュービートルはFFになる。インパネに一輪挿しが置かれるなど、インテリアでもタイプIならではの空気感が取り入れられている。
搭載エンジンは2L直列4気筒の他、1.8Lターボ、3.2L V6ターボが用意された。V6ターボ搭載のRSiは新車時価格が895万円もしたスペシャルモデルで、駆動方式は4WDに。また、外観やインテリアをドレスアップした特別なモデルも多く流通している。ニュービートルには、クーペの他、ソフトトップを備えたカブリオレも用意された。
ニュービートルの登場後、2002年にはBMWが開発したミニ、2008年には映画『ルパン三世 カリオストロの城』で有名になったNUOVA 500をモチーフにしたフィアット 500が登場するなど、往年の名車を現代によみがえらせたモデルが多く登場している。
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フォルクスワーゲン ニュービートル(1999年9月~2010年12月生産モデル)×全国●第9位|ホンダ S2000(初代)
(1999年4月~2009年6月生産)
ホンダの創立50周年記念という位置づけで開発されたS2000は、FFやMRを得意としていたホンダ車が29年ぶりに世に送り出したFRモデル。S2000の生産が終了した後もホンダからはFRが出ていないので、S2000はとても希少なモデルと言えるだろう。
搭載エンジンは前期型が2L直列4気筒VTECで、最高出力250psを8300rpmという超高回転で発生。NAでリッター125psをたたき出すVTECはまさにモンスターと言えるが、それは同時に街中などでは扱いづらく、2005年11月のマイナーチェンジでトルクが太くなった2.2Lエンジンに変更されている。
ボディはオープン構造ながらクローズボディ並みの剛性を実現し、軽量化のためボディにはアルミが多用される。トランスミッションはわずかな動作でシフトチェンジ可能な6MTが載せられた。新車の販売台数は決して多くはなかったが、現在でもカルト的な人気を誇り、相場も上場傾向になっている。
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ホンダ S2000(1999年4月~2009年6月生産モデル)×全国●第8位|マツダ ロードスター(3代目)
(2005年8月~2015年4月)
日本が世界に誇るライトウェイトオープン2シーターのロードスター。1989年に登場した初代(NA型)から多くの人を魅了し続けているモデルだ。3代目となるNC型はプラットフォームを一新してボディサイズが拡大された。
エンジンも海外らの要望を受けて1.8Lから2Lに排気量がアップされた。ボディサイズ、排気量ともに拡大されたことから、ファンの中には「ロードスターならではの走りが失われる」と危惧するものもいた。しかしマツダは徹底的な軽量化を施し、重量はわずか10kg増程度に抑えることに成功している。
ロードスターといえば、人馬一体という言葉が象徴する人と車が一体となったような軽やかな走りが魅力。それはこのNCロードスターでも存分に味わうことができる!
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マツダ ロードスター(2005年8月~2015年4月生産モデル)×全国●第7位|トヨタ 86(初代)
(2012年4月~生産中)
「ハチロク」の愛称で現在でも絶大な人気を誇るスプリンタートレノ/カローラレビン(A E86)から車名が取られた86。ドライバーが車の性能を引き出し“操る楽しさ”を存分に味わえるスポーツカーの登場は、多くの人から歓迎された。
搭載される2L水平対向エンジンは最高出力147kW(200ps)/最大トルク205N・mと圧倒的なパワーを発揮するわけではないが、その分扱いやすく、気軽にスポーティな走りを楽しめる。2016年8月のマイナーチェンジで最高出力が152kW (207ps)に変更された。
86のような人気モデルは150万円、100万円といった相場の節目あたりで値落ちを待っているユーザーが多くいて、その節目を下回った車はあっという間に売れてしまう。そのためなかなか値落ちが進まなかったが、ようやく100万円を切る中古車の数が増えてきた。低価格で遊べる中古車を探している人にオススメだ。スタイル重視で選ぶなら6ATモデルもいい。
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トヨタ 86(2012年4月~生産中モデル)×全国●第6位|マツダ ロードスター(4代目)
(2015年5月~生産中)
マツダのデザインテーマ「魂動-Soul of Motion-」を取り入れた4代目ロードスター(ND型)。全長は先代に比べて短くなり、NA型、NB型と続いたコンパクトな車を操る楽しさを楽しめるモデルへと原点回帰した。
搭載エンジンも1.5Lへとダウンサイジング。最高出力96kW(131ps)/最大トルク150N・mと、先代に比べてパワーは少なくなった。しかしパワー不足と言うよりも、エンジンを上まで回して走らせる楽しさを味わいやすくなったという印象が強い。
トランスミッションは6MTと6AT。また派生モデルとしてルーフが電動格納式になったロードスターRFも登場。こちらはエンジンが2Lで、大人っぽい上質な乗り味を楽しめる。
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マツダ ロードスター(2015年5月~生産中モデル)×全国●第5位|日産 フェアレディZ(Z33型)
(2002年7月~2008年11月)
スポーツカーとしての性能はもちろん、ラグジュアリーな雰囲気も高められたのがZ33型フェアレディZ。V35スカイラインと同じプラットフォームを使って開発され、リアまわりを中心に踏ん張りの利いたデザインが与えられた。Z32までは2シーターと2 by 2が用意されたが、このモデルから2シーター専用となっている。
搭載される3.5L V6エンジンは改良を加えながら進化していき、デビュー時は280psだった最高出力が、2005年9月の改良で294psに、さらに2007年1月には313psを発生する新型エンジンが採用されている。駆動方式はFR。
元々アメリカ市場で人気のあるモデルだけに、絶対的なスピードを追求するよりも、大排気量ならではの余裕ある走りを優雅に楽しむ乗り方が似合う。そのため6MTだけでなくATモデルの流通量も多め。ぜひラグジュアリーで大人な走りを味わってほしい。
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日産 フェアレディZ(2002年7月~2008年11月)×全国●第4位|日産 GT-R(R35型)
(2007年12月~生産中)
ブランドを象徴するモデルであるGT-R。第1世代と呼ばれるハコスカ、ケンメリGT-R、第2世代となるR32~R34GT-Rが培ってきた伝説を継承しながらも、最新技術を惜しみなく投入している。
搭載エンジンは3.8L V6ターボ。デビュー時の最高出力は480psで、2020年モデルでは570psにまで高められている。トランスミッションは6速デュアルクラッチトランスミッション。レースで培った技術を惜しみなく投入したNISMOもラインナップ。
GT-Rは2014年モデルから開発責任者をはじめ、開発陣を一新。これより前と後では車に対する考え方が大きく異なる。2013年までのモデルはGT-Rの宿命である絶対的な速さが追求されたのに対し、2014年以降のモデルではスポーツ性だけでなく走りの中にラグジュアリー性も盛り込まれている。そのため、標準車とストイックなモデルが明確に区 /分けされた。そのため単に価格だけでなくGT-Rに何を求めるかを考えて選びたい。
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日産 GT-R(2007年12月~生産中モデル)×全国●第3位|ポルシェ 911(997型)
(2004年8月~2011年10月)
1998年に登場した911初の水冷エンジン搭載モデルである996型は、顔つきが前期型はボクスターと同じライト形状、後期型は涙目となった。これが911ファンからはあまり評判が良くなかったこともあり、997型ではいかにも911という丸目に戻されている。
一口に911と言ってもグレードによりその性格は大きく異なる。搭載エンジンもベーシックなカレラは3.6Lで、カレラ3.8Lに。駆動方式はRRの他、4WDのカレラ4もラインナップ。さらにスペシャルモデルのGT2やGT3も登場した。
997型のトランスミッションは前期型が5速ティプトロニック(AT)で、後期型は7速PDK(デュアルクラッチトランスミッション)に。憧れのモデルだけに、買うときはどれを選ぶか迷うところだろう。
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●第3位|ポルシェ 911(2004年8月~2011年10月生産モデル)×全国●第2位|ポルシェ 911(991型)
(2011年11月~2019年6月)
デザインは先代の997型から続く一目見て911とわかるスタイルを継承。しかしそのボディサイズは一回り大きくなっており、ラグジュアリーな雰囲気も高められた。アルミニウムをはじめとする軽量素材が多く使われ、先代よりも車両重量は軽くなっている。
搭載される水平対向6気筒エンジンの排気量は先代よりも小さくなった。しかし出力は逆に高められ、また、燃費性能も向上。トランスミッションはMT、PDKともに7速となる。205年のマイナーチェンジでエンジンが3L水平対向6気筒ターボに。昨年デビューした新型(992型)もターボエンジンなので、前期型991はNAエンジンを搭載した最後の911となる。
前期型は車両本体価格が1000万円を切っているが、後期型はまだ1000万円を超えるものが多い。フルモデルチェンジで992型への乗り替えが進むと流通量は増えると思われる。しかし手頃な中古車はすぐ売れてしまうので、気になる中古車を見つけたらすぐに買った方がいいだろう。
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ポルシェ 911(2011年11月~2019年6月生産モデル)×全国●第1位|マツダ RX-8(初代)
(2003年4月~2012年6月)
世界で唯一マツダが開発を続けてきた、ロータリーエンジンを搭載した最後のモデルとなったRX-8。一般的にスポーツモデルはリアシートが用意されていても、実質的には2人乗りで後部座席は荷物置きくらいしか使い道がない。しかし、RX-8はリアに観音式のドアを設け後部座席への乗り降りを楽にしている。スペースも広々とは言い難いものの、大人が座ることも十分可能だ。
搭載エンジンは654cc×2ローターで、RX-7までがターボだったのに対してRX-8はNAになっている。最高出力はベースグレードが210psで、スポーツグレードのタイプSは250psになる。2008年3月のマイナーチェンジで、ベースグレードは215ps、タイプSは235psになった。
前身モデルであるRX-7とともに、数少ないロータリーエンジン搭載車も、中古車なら現在でも選ぶことが可能。しかもクーペの中では利便性が高いので普段使いもしやすい。ある意味、バランスの取れたモデルと言えるだろう。
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マツダ RX-8(2003年4月~2012年6月生産モデル)×全国総括
今回のカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2019では、クーペ・オープン部門において前年とランキングしている車種はほとんど変わらなかった。もっといえば、ここ数年ランクインしてくる車がほとんど変わらない。
往年の名車と呼ばれるような車が変わらない注目度を集めていて、特に1位のマツダ RX-8や2位のポルシェ 911といったモデルはカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2019の総合ランキングでも上位に位置し、中古車市場全体においてもかなり高い注目度を集めるモデルとなっている。
新車だと選択肢が少ないこの部門だが中古車市場では多種多様なモデルが存在しているので、クーペ・オープン部門が気になる方はぜひカーセンサーをチェックしてみてほしい。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、 音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、 心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。 愛車はフィアット 500C by DIESEL
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