トヨタ シエンタ徹底ガイド。2代目(現行型)の中古車情報やマイナーチェンジ情報などまとめ
2019/12/24
2019年、シエンタ人気が加速しています。直近の月間販売台数(新車)を見ても、8月は不動の王者であるところのプリウスを抜いてトップ。
9月もそのままの勢いをキープしつつ、10月こそ新型カローラに譲ったものの2位につけています。
登場からすでに4年が経過して目新しさがないことを考えれば、性能や機能といった実力で勝ち得たものであるはず。今回は、そんなシエンタの実力を徹底研究します。
【概要】トヨタで最も小さなミニバン
シエンタは3列シートをもつ「トヨタ最小のミニバン」。少し大げさに聞こえるかもしれませんが、この事実だけでシエンタの魅力を把握できたようなもので、実際のところ、シエンタに乗り替える大きな理由になっています。
車を乗り替えるベクトルのひとつに「ダウンサイジング」があります。今、乗っているモデルよりもボディサイズや排気量が小さなものを選ぶことを意味します。主なメリットは経済性。このダウンサイジングでシエンタに乗り替えているクラスタ(集団)が、元ノア&ヴォクシィーのオーナーです。
ノア&ヴォクシィーに限ったことではありませんが、ミニバン所有者の多くは「サードシートをほとんど使っていない」という現実があります。月に1~2度どころか、年に1~2度というのも珍しくありません。ならば、2列シートの車で十分ではないのか。そう考えるのも当然のことです。ところが、3列シートはいざというときの「保険」みたいなもので、あれば安心、ないと不安なのです。
3列シートのために大きなサイズの車を維持するのは贅沢。ちょっぴり無駄に感じられたとしても、脱「3列シート」はなかなか決意できるものではありません。
そこで白羽の矢が立ったのがシエンタなのです。3列シートでありながら、ボディサイズは5ナンバーサイズに収まっています。普段の運転や駐車もラクです。
ノア&ヴォクシィーからの乗り替えがある一方で、それに劣らずシエンタ乗り替えへのモチベーションが高いのが軽自動車オーナーです。
冒頭で、シエンタが月間販売台数のトップを取った話をしました。8月は8745台、9月は1万3558台です。ただし、これは乗用車部門の話であって、軽自動車を含めると8月のトップはホンダN-BOXの1万8282台、9月もN-BOXの2万8484台です。9月でいえば人気のシエンタもダブルスコアを食らっています。多くのドライバーにとって軽自動車はちょうどいい存在。軽自動車で十分にカーライフが全うするのです。
ところが、軽自動車には越えられない壁があります。それが「サードシート」なのです。軽自動車はボディサイズもさることながら法規上4名乗車仕様までしかありません。軽自動車で十分なはずのドライバーがサードシートを求めたとき、アップサイジング(アップグレード)の合理的にして筆頭候補がシエンタなのです。
シエンタ人気を支える大きなミニバンからのダウンサイジングと、小さな軽自動車からのアップグレード。このふたつの視点を頭の隅に置いておくと、シエンタ選びにメリハリが生まれます。
【変遷】2018年にマイナーチェンジが施されている
シエンタは2003年9月に初代が発売されてから、2019年12月現在、現行型は2代目になります。 いずれのグレードもFFの2WDモデルとフルタイム4WDモデルが設定されています。順を追って、2代目シエンタの変遷をみていきましょう。
初代シエンタから12年、ロングセラーの2代目として現行シエンタがデビューしました。グレードバリエーションは上位からGとXの2種類を基本に、それぞれ3列シートの6人乗りと7人仕様が選べます。エンジンは1.5Lガソリンと1.5Lハイブリッド。ガソリンエンジンでは4WDもありますが、その場合6人乗りとなります。
デビュー時のラインナップ(価格は発売当時の消費税込み)
X“Vパッケージ”(7人乗り/2WD) 1,689,709円
X“Vパッケージ”(6人乗り/4WD) 1,831,091円
X(7人乗り/2WD) 1,816,363円
X(6人乗り/4WD) 1,957,745円
G(6人乗り/2WD) 1,980,327円
G(7人乗り/2WD) 1,980,327円
G(6人乗り/4WD) 2,121,709円
Xハイブリッド(7人乗り/2WD) 2,226,763円
Gハイブリッド(6人乗り/2WD) 2,329,855円
Gハイブリッド(7人乗り/2WD) 2,329,855円
X車いす仕様車(タイプI)“助手席側セカンドシート付”(5人乗り/2WD) 2,130,000円
G車いす仕様車(タイプI)“助手席側セカンドシート付”(5人乗り/2WD) 2,280,000円
シエンタ初の特別仕様車。ベースグレードは最上級のGで、合成皮革と上級ファブリックを組み合わせたシート表皮に加え、シートやシフトノブ、そしてステアリングホイールにオレンジのステッチが施されています。高級感と遊び心がバランスよくアップしている印象です。
また、安全性能も高められています。衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」や「LEDランプパッケージ」、停車時に先行車が発進したことをドライバーに知らせる「先行車発進告知機能」などを装備しています。
ちなみに、このクロエはベースモデルのGグレードにはない、7人乗りのハイブリッドがあるのもポイントです。
・ラインナップ(価格は発売当時の消費税込み)
G“Cuero”(7人乗り/2WD) 2,116,327円
G“Cuero”(6人乗り/4WD) 2,257,709円
G“Cuero”ハイブリッド(7人乗り/2WD) 2,465,855円
シエンタが初のマイナーチェンジを受けました。外観のデザインに一部変更が加えられ、フロントバンパー、フロントグリル、ヘッドランプ、リアランプ、ホイールキャップなどが新しくなっています。
安全機能も強化されており、アクセルとブレーキの踏み間違いに対して、障害物を検知して自動でブレーキをかける「インテリジェントクリアランスソナー」を新たに設定されたのもマイナーチェンジ以降です。安全システムの「Toyota Safety Sense」には、歩行者(昼間)検知機能も追加しされています。さらに、車両を真上から見たような俯瞰映像をナビゲーション画面に表示するパノラミックビューモニターもオプション扱いで設定されています。
ユニークなところでは、日本初となる「リアシートリマインダー」を採用。後席への荷物の置き忘れを通知するもので、マルチインフォメーションディスプレイのメッセージで通知してくれます。また、細かい機能として、パワースライドドア予約ロック機能(スマートロック操作)も備わっています。クローズ中に施錠操作しておくと、完全にクローズしてからロックがかかる仕組みです。
マイナーチェンジ時のラインナップ(価格は発売当時の消費税込み)
FANBASE X(5人乗り/2WD)1,776,600円
FANBASE Xハイブリッド(5人乗り/2WD)2,187,000円
FANBASE G(5人乗り/2WD)1,980,720円
FANBASE Gハイブリッド(5人乗り/2WD)2,340,360円
X(7人乗り/2WD) 1,816,560円
X(6人乗り/4WD) 1,958,040円
Xハイブリッド(7人乗り/2WD) 2,226,960円
G(7人乗り/2WD) 2,020,680円
G(6人乗り/2WD) 2,162,160円
Gハイブリッド(7人乗り/4WD) 2,380,320円
G Cuero(7人乗り/2WD) 2,172,960円
G Cuero(6人乗り/4WD) 2,314,440円
G Cueroハイブリッド(7人乗り/2WD) 2,532,600円
X車いす仕様車(タイプI)助手席側セカンドシート付(5人乗り/2WD) 2,130,000円
G車いす仕様車(タイプI)助手席側セカンドシート付(5人乗り/2WD) 2,317,000円
シエンタのアクティブなキャラクターに合う、アウトドアを強くイメージさせる特別仕様車が登場しました。主な違いは内外装です。外装ではフロントグリルに漆黒メッキが施され、ドアミラーカバーやアウトサイドドアハンドル、そしてホイールキャップなどがブラック塗装となっています。内装はブラックインテリアとなり、専用のファブリック巻きフロントドアアームレストや、「コハク」色の専用ファブリックシートが採用されています。
・特別仕様車の価格(消費税込み)
HYBRID G “GLAMPER”(7人乗り/2WD)2,435,400円
G “GLAMPER”(7人乗り/2WD)2,069,100円
G “GLAMPER”(6人乗り/4WD)2,213,200円
HYBRID FUNBASE G “GLAMPER”(5人乗り/2WD)2,394,700円
FUNBASE G “GLAMPER”(5人乗り/2WD)2,028,400円
【グレード&バリエーション】バリエーション豊富なシエンタ
シエンタには以下のバリエーションがあります。
・エンジンはガソリンとハイブリッドの2種類がある
・駆動系は2WD(FF)と4WDがある
・グレードはGとXの2つを軸にした展開となっている
・乗車定員は3列シートの6人乗りと7人乗り、そして2列シートの5人乗りがある(←内外装の項で後述)
バリエーションは豊富でカーライフに合わせて不自由なく選べるようになっていますが、アクアと同様にハイブリッドの4WDがなかったり、存在しない組み合わせもあります。それぞれ選び方のポイントをおさらいしましょう。
まずはエンジンと駆動系について。排気量はハイブリッド、ガソリンともに1.5Lです。ハイブリッドはモーターのみで走れるモードがある本格的なもので燃費は27.2km/L(デビュー時:JC08モード)です。一方、ガソリンの燃費も20.6km/L(デビュー時:JC08モード)と、スペックを見れば必ずしもハイブリッドにする必要はないと思えるほどミニバンとしては優秀です。ただし、シエンタの1.5Lガソリンエンジンは2種類あり、2WDと4WDでは別物です。燃費が優秀なのは2WD専用の2NR-FKE型。4WDに搭載される1NZ-FE型の燃費は15.4km/L(JC08モード)で2WDほど伸びません。豪雪地帯に住んでいたり、ウインタースポーツに熱心な方なら4WDが必須と考えるのは自然ですが、なんとなく4WDを選ぶのは一考の余地がありそうです。
次にグレードです。シエンタの主要グレードは上位からGとXのふたつ。2018年のマイナーチェンジ以前には、最も廉価なX“Vパッケージ”があります。また、同マイナーチェンジ以降は、2017年に特別仕様車としてデビューしながら、後に最上級グレードの扱いとなったG Cueroや、2列シート仕様のFUNBASE GやFANBASE Xなども加わっています。
各グレードで装備に差があるのは当然として、注目しておきたいのはリアドアのパワースライド機構です。
シエンタのリアドアは両側スライドドアですが、グレードによってパワースライド機構の有無が異なります。具体的には、廉価なX“Vパッケージ”には装備なし。X系グレードに装備されているのは助手席側のみです。そして、G系になると両側に装備されています。小さなお子さんがいる家庭では「あった方が便利」とされる満足度の高い機構なので、ファミリーユースならグレード選びの指針のひとつに加えるようにしたいところ。例えば、運転席側はドライバーが降りて開閉できるので助手席側だけで十分だとするならX系グレードでも満足できるはず。両側電動スライドのG系が便利なのは当然ですが、予算とバランスを取りながら検討しましょう。
【内外装】個性的な外観と機能的なシートレイアウト
個性的なエクステリア
一般論として、限られたボディサイズで最大限に室内スペースを確保しようとするため、ミニバンのフォルムはスクエアで画一的になりがちです。結果、フロントグリルやヘッドライトの造形に個性を託すことにもなります。
一方、シエンタはシルエットそのものに個性を宿すようデザインが工夫されています。サイドシルエットやベルトライン(サイドウインドウの下端)が後ろ上がりになっていて、躍動感さえあります。
フロントマスクの造形も個性的です。とりわけ、ヘッドランプからフォグランプ・グリルへと一筆書きのようにつながるバンパーガーニッシュがユニーク。かなり攻めています。ほぼ同時期にデビューした4代目プリウスが外観の個性について「やりすぎ」と言われたのとは対照的に、シエンタは、このフロントマスクを含め、好評です。
そのため、2018年のマイナーチェンジでもエクステリアは大きく変わっていません。フロントグリルについては、マイナーチェンジ前のシンプルな構成から、小さな突起を幾つも並べた造形となり、この突起が巧みに光を反射することで見た目の上質感がややアップしています。ここはひと目でマイナーチェンジの前後を見分けられるポイントです。
機能的なシートレイアウト
コンパクトなボディサイズに対して、シエンタの室内は広がりを感じられるものになっています。これは、薄型燃料タンクをセカンドシート下に搭載したり、ハイブリッドバッテリーをセカンドシート足元の下にレイアウトすることで。フロアが低くなっていることに起因します。その上で、3列シートのヒップポイントを後席に行くほど高くして、どこに座っても見晴らしが良く感じられるようになっているからです。この3列シートには6人乗りと7人乗りがあります。
・6人乗りと7人乗り
2列目シートが2人掛けか3人掛けかの違いによって、シエンタは6人乗りと7人乗りがあります。シエンタの場合、少々乱暴なのを承知で言うと「迷ったのであれば、どちらでも可」です。一般的にミニバンの「6人乗りか7人乗りか」は無視できない問題です。例えば、ノア&ヴォクシィなどの6人乗りは、2列目シートがキャプテンシートになっています。
キャプテンシートのメリットは左右シートが独立して快適であることはもちろんですが、3列目シートへウォークスルーできるのが使い勝手のうえで違いを生みます。シエンタの6人乗りはキャプテンシートになっておらず、3列目シートへのウォークスルーができません(1列目と2列目はウォークスルー可能)。
また、例外はあるものの、シエンタではほぼ「6人掛け=4WD」です。言い換えると4WDを選ぶと自動的に6人掛けとなります。一点だけ注意したいとすれば、3列目を倒して荷物を満載したときのこと。この状態で5名乗車できるのは7人乗りです。
・3列シートと2列シート
2018年のマイナーチェンジで2列シート仕様が追加されました。この2列シート仕様は単に3列目シートが省かれただけではなく、2列目シートの格納方法が異なります。
3列シート仕様の2列目はタンブル方式といって、シートバックを倒して座面ごと前方へ跳ね上げるタイプです。一方、2列シート仕様では格納がチルトダウン方式です。
シートバックを倒すだけでフラットな荷室になります。両者の違いは格納時の荷室長にあります。
3列シート仕様では1430mmですが、2列シート仕様は2065mmとなります。自転車を積むなど、荷室の前後長を重視するのであれば2列シート仕様が魅力的です。また、2列シート仕様のセカンドシートは6対4の左右分割式です(3列シート仕様はすべて5対5の左右分割式)。
【スペック】サイズ感や室内の広さなどをチェック
▼トヨタ シエンタ(2018年9月~生産中) 1.5 X
型式 | DBA-NSP170G | 最小回転半径 | 5.2m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.26m×1.7m×1.68m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.75m |
ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.48m/1.48m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 2.54m×1.47m×1.28m |
4WS | - | 車両重量 | 1320kg |
シート列数 | 3 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 7名 | 車両総重量 | 1705kg |
ミッション位置 | インパネ | 最低地上高 | 0.15m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
シルバーメタリック、ブラックマイカ、エアーイエロー、ラディアントグリーンメタリック、ブルーメタリック |
||
オプション色 |
ホワイトパールクリスタルシャイン、センシュアルレッドマイカ、ヴィンテージブラウンパールクリスタルS、ブラックマイカ/センシュアルレッドマイカ、ヴィンテージブラウンPCS/ホワイトパールCS、ブラックマイカ/エアーイエロー、ブラックマイカ/VブラウンパールCS、ブラックマイカ/ラディアントグリーンM |
||
掲載コメント |
- |
型式 | DBA-NSP170G |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | CVT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | シルバーメタリック、ブラックマイカ、エアーイエロー、ラディアントグリーンメタリック、ブルーメタリック |
オプション色 | ホワイトパールクリスタルシャイン、センシュアルレッドマイカ、ヴィンテージブラウンパールクリスタルS、ブラックマイカ/センシュアルレッドマイカ、ヴィンテージブラウンPCS/ホワイトパールCS、ブラックマイカ/エアーイエロー、ブラックマイカ/VブラウンパールCS、ブラックマイカ/ラディアントグリーンM |
シート列数 | 3 |
乗車定員 | 7名 |
ミッション 位置 |
インパネ |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 5.2m |
全長×全幅× 全高 |
4.26m×1.7m×1.68m |
ホイール ベース |
2.75m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.48m/1.48m |
室内(全長×全幅×全高) | 2.54m×1.47m×1.28m |
車両重量 | 1320kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | 1705kg |
最低地上高 | 0.15m |
掲載用コメント | - |
【メカニズム】最小ミニバンも安全性は最大限に
シエンタ独自ではなくトヨタ車に共通するものですが、メカニズムとして着目しておきたいのが衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」です。このレーザーレーダーと単眼カメラを組み合わせたシステムには、以下の働きがあります。
・衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ
衝突の危険があると、ブザーとディスプレイ表示で知らせてくれます。ブレーキを踏むと制動力が最大限になるようアシストしてくれる他、ブレーキを踏むのが遅かった場合でも、自動ブレーキにより減速してくれます(約10~80km/h範囲の速度域)。
・レーンディパーチャーアラート
走行車線の白線や黄線を認識して、車線を逸脱しそうになるとブザーとディスプレイ表示でドライバーに警報を出してくれます。
さらにオートマチックハイビームや先行車発進告知機能も備わっており、装備されたモデルを選ぶとドライブの安心感はグッと高まります。
一方、ライバルとして比較されることが少なくないホンダのフリードにあってシエンタにないものが、高速道路などで車間距離を一定にキープしてくれる機能です。もともとシエンタの「Toyota Safety Sense」は「Toyota Safety Sense C」と呼ばれていたもので、ザックリと言えば簡易版です。同じ「Toyota Safety Sense」でも、かつて「Toyota Safety Sense P」と呼ばれていたものにはフリードのような前走車への追従ドライブ支援機能がありますが、前述のとおり、シエンタには非搭載ですので購入前に織り込み済みとしておきたいところ。
ちなみに、マイナーチェンジ前のモデルであれば「Toyota Safety Sense」は全車オプション。マイナーチェンジ後はX系グレードにオプション、G系グレードには全車標準装備となっています。
【走行性能】意外にも安定感のある走りには理由がある
シエンタの走りは良い意味でミニバンらしくありません。具体的には、背の高さ=重心の高さを感じにくく、むしろドッシリとした安定感さえあります。理由のひとつはボディのキャビン構造です。ボディ両側に開口部の大きなスライドドアなどをもつものの、スポット溶接を効率的に施しているのに加え、バックドアの開口部には補強も入っています。
また、空力特性も巧みに利用しています。フロントピラーやリアコンビネーションランプにエアロスタビライジングフィンと呼ばれる突起を採用。気流に小さな渦を発生させることで、空気の力でボディを左右から押さえつけて安定性を高めています。
ちなみに、シエンタのチーフエンジニアである粥川 宏氏はスープラや初代LS400などのボディ設計を担当してきた経歴があります。そういった高級車やスポーツカーの知見さえ、シエンタに投入されていると考えると納得がいきます。
【オプション】発進時のペダル踏み間違いによる事故を予防
コンビニエンスストアの駐車場などから発進するとき、アクセルとブレーキペダルの踏み間違いに起因する事故が頻繁に報道されています。ドライバー自身が注意することは大切ですが、車のメカニズムによる安全支援があれば安心なのは言うまでもありません。
シエンタには2018年のマイナーチェンジから、アクセルとブレーキを踏み間違えたときなどに自動でブレーキをかける「インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ[静止物])が新たに設定されています。これはG “Cuero”に標準装備されていますが、それ以外のグレードではオプション扱いです。新車購入であれば選択しておきたい装備ですし、中古車を購入するときも有無をチェックしておきたいところです。
【口コミ】ユーザーの評価と、その理由を解説
コンパクトなミニバンで社内が広く感じます。子供がいるのでベビーカーなども載せるため荷物が多くなりがちですがまったく問題ありません。車高が高めなので圧迫感が少なく広く感じます。 電動スライドドアも子供を抱っこしているときにはとても便利です。
引用元 :カーセンサー内『口コミ』 ころりさん/東京都
色の選択肢がかなり多く迷います。今の色も気に入っていますが、未だにあの色もかわいかったのかも。と思う時が有ります。ディーラーの方に相談に乗っていただくといいかもしれません。
引用元 :カーセンサー内『口コミ』 あーたんさん/兵庫県
【中古車】狙い目は直近のマイナーチェンジ以前
2019年12月現在、カーセンサーを検索すると約2500台の登録があります。平均価格帯はマイナーチェンジ以前が約171万円、マイナーチェンジ以降は約195.8万円と、諸経費を含め予算200万円以下の中古車が豊富にあります。
上記2500台のうち約8割が7人乗り仕様。残りのほとんどは6人乗り仕様です。FUNBASE系の5人乗り仕様も選択肢はあるものの、高年式ということもあって中古車を選ぶうまみはまだ薄めです。
今まさにシエンタを狙うのであれば、初回3年車検を迎えたばかりの2017年式(平成29年式)以前、つまりマイナーチェンジ以前が旬。選択肢も豊富(約1800台)なので、お好みのボディカラーと巡り合える確率も高そうです。
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