カスタムパーツが豊富な現行型の軽バンで、手軽に車中泊やキャンプを楽しもう!
2019/10/13
▲軽自動車ベースのキャンピングカー人気を受けて自動車メーカーもオプションパーツを充実させている。軽バンをベースにベッドやシンクなどを備えたキャンパー仕様にカスタマイズしてくれるカスタムショップもあるキャンプグッズを載せやすく、税金面でも有利
手軽にキャンプを楽しめる軽自動車ベースのキャンピングカーが人気だ。
より大きくて本格的なキャンピングカーと比べ、購入費用や維持費が安いから、その分キャンプ道具やキャンプそのものにお金をかけやすい。
車中泊するには1~2人分しかスペースはないけれど、最近は後付けできるルーフテントもあるから、いざとなれば家族4人でも出かけられる。
後付けルーフテントなんてまさにそうだけど、人気ゆえに軽自動車向けキャンプ用アフターパーツがバンバン登場している。
何しろ自動車メーカーのカタログにもタープや収納グッズ、車中泊に便利なカーテンやベッドなどが掲載されているモデルもあるほどだ。
カー用品店やネットショップには、さらに楽しいアイテムが揃っている。
とはいえ最大サイズが決まっている軽自動車、積載量には限度がある。その限度を少しでも広げたいなら軽商用車、いわゆる軽バンはどうだろう。
例えば、スズキの軽バン・エブリイと乗用車のエブリイワゴンを比べてみれば、後席を倒した際のフラット感が全然違う。
エブリイは真っ平らになるのに対し、座り心地を優先した後席をもつエブリイワゴンは、後席を折り畳んだ際にラゲージとの間に段差や隙間ができてしまう。
だから、エブリイの方がより快適に車中泊ができて、キャンプ道具を積みやすい。もちろんフラットの方が荷物だって載せやすい。
一方、軽バンの税金や車検は下記のように軽乗用車と異なる。
●軽自動車税/軽バン:5000円、軽乗用車:1万800円
※いずれも自家用、2019年10月1日より軽自動車税(種別割)に名称変更
●車検の有効期間/軽バン:2年間、軽乗用車:初回は3年間、2回目以降は2年間
税金面では軽バンの方が有利。
車検の有効期間は、新車時で購入する場合には1年間の差がある。ただし、2回目以降の車検はどちらも同じ2年間で、中古で購入する場合には、ほとんど差がないといってよいだろう。
フルフラットになるから、車中泊やキャンプ道具を積むのに向いていて、維持費も抑えやすい軽バン。
今回は、メーカー純正オプションや社外パーツを使って、キャンピング仕様にカスタムやすい現行型の軽バンを3台選んでみた。
お気に入りの軽バンで、楽しいキャンプへ出かけよう。
車中泊に使えるメーカー純正オプションが充実
スズキ エブリイ(現行型)
▲トランスミッションは全グレードに5MTが用意されている他、自然吸気エンジンには2ペダルMTの5AGSが、ターボ車は4速ATが用意されている。4WD車もラインナップしている
▲荷室はみかん箱なら69箱、ビールケースなら40ケース積載できる広さがある。また、一部グレードには前席の頭上にオーバーヘッドシェルフが備わる。衝突被害軽便ブレーキや誤発進抑制機能が全車標準装備なのもうれしい点だ2015年のデビュー時に、「クラストップの荷室サイズ」をウリに登場した6代目スズキ エブリイ。
自慢の荷室サイズは、2列目シートを畳んだ際の荷室長で1910mm、4名乗車時の荷室幅は1385mm、荷室高は1240mm(ハイルーフモデル)、荷室床面長は1955mmというスペックだ。
荷室の上部や側面に、ネジ式のフックなどを取り付けられるネジ穴が用意されているので、オプションのルーフバーやネットを使って室内上部などに収納棚を作りやすい。
このネジ穴はホームセンターで売られているネジやフックも利用できる。
また、すでにキャンパーのベース車として人気があることもあり、純正アクセサリーも充実している。
すべての窓にシェードやカーテンが用意されている他、ベッドクッション、サーフボードやスノーボードを載せるキャリア&アタッチメントも用意されている。
さらに、メーカー純正2段ベッドセットやタープまである。
デビュー時の車両本体価格は、92万3400~178万2000円。
原稿執筆時点(2019年10月9日)で約1600台あり、支払総額の最安値は約40万円で、走行距離は10万km超。
一方で、走行距離1万km未満の物件も約1200台も見つかり、支払総額約80万円から狙える。
▼検索条件
スズキ エブリイ(現行型)×全国ロングセラーゆえ予算に応じて選びやすいのが魅力
ダイハツ ハイゼットカーゴ(現行型)
▲荷室はみかん箱なら65箱、ビールケースなら36ケース積載できる広さがある。また、一部グレードに前席の頭上にオーバーヘッドシェルフが備わるのもエブリイ同様だ。トランスミッションは5速MTと4速ATがある。4WD車もラインナップしている
▲「しっかり、楽々仕事ができる高効率カーゴ」をコンセプトにプラットフォームから一新し、先代モデルよりもさらに積載性・荷役性が向上している2004年から続く長寿モデルであり、ロングセラーモデルのダイハツ ハイゼットカーゴ。
ライバルのエブリイにはわずかに及ばないものの、それでも2列目シートを畳んだ際の荷室長は1860mm、4名乗車時の荷室幅は1375mm、荷室高は1235mm(ハイルーフ)、荷室床面長は1950mmという広々とした荷室が人気の理由だ。
ハイゼットカーゴもエブリイ同様、荷室の上部や側面に、ネジ式のフックなどを取り付けられるネジ穴が用意されている。
このネジ穴を使ってメーカー純正のバーやネットで、荷室上部に収納棚を作ることもできる。
また、後席を倒せば真っ平らになるのはライバル・エブリイと同様だ。
ただし、純正オプションではキャンプ向けの車中泊グッズはない。
けれども、すでにキャンパーのベースとして人気もあり、約15年販売されているロングセラーということもあって、対応している社外品がたくさん揃っているので心配はない。
2015年のマイナーチェンジ時の車両本体価格は、93万6000~146万7257円。
長寿モデルということもあり、原稿執筆時点で約2000台見つかった。
走行距離約20万kmで支払総額8万円から探すことができる。一方で、走行距離1万km未満も約500台見つかり、こちらは支払総額約70万円から狙えるため、予算に応じて選びやすい。
▼検索条件
ダイハツ ハイゼットカーゴ(現行型)×全国室内高の高さを生かしてベッド下にも収納を作れる
ホンダ N-VAN(現行型)
▲荷室はダンボール箱(380mm×310mm×280mm)なら71箱、ビールケースなら40ケース積載できる。軽バンの中では写真のイエローやパープルなど乗用車風のボディカラーが豊富。トランスミッションは6速MTとCVTが用意されている
▲後席は左右分割でフラットに収納でき、助手席もダイブダウンが可能なことから、3人乗車や長尺物を積んだ際の縦2名乗車など、乗車人数や荷物に応じてシートアレンジが行えるセンターピラーレスによって、助手席側に荷物の積載がラクになる大開口を備えたホンダ N-VAN。
2列目シートを畳んだ際の荷室長は1510mm、4名乗車時の荷室幅は1390mm、荷室高は1355mm、2列目をダイブダウンした際の最大スペース長は2635mmという荷室サイズだ。
上記2台に対し室内長は及ばないものの、室内高は他を大きく凌ぐ。
同社の軽ハイトワゴンN-BOX同様、燃料タンクを前席下に収めることで荷室を低床化したことが大きい。
ネジ式のフックなどを取り付けられるネジ穴は荷室に装備。
純正オプションで床下収納付きのベッド(マルチボード)や、窓のシェードの他、網戸(テールゲート用とフロントウインドウ用)、外部からの電源入力キットといった車中泊用グッズが用意されている。
他にも自転車を積むためのキットや、釣り竿を天井に収めるクロスバー、防水シートカバーなどもある。
この辺は、長年アウトドア愛好者に根強い人気のあったバモス(今でも中古車が人気)を用意していたホンダならではと言えるだろう。
2018年デビュー時点の車両本体価格は、117万4000~166万6000円。
まだデビューして1年しかたっていないが、それでも原稿執筆時点で約440台見つかった。
走行距離1万km未満でも、支払総額約120万円から探すことができる。
▼検索条件
ホンダ N-VAN(現行型)×全国軽バンは軽乗用車と比べて特に後席の乗り心地が劣るが、その分後席を倒せばキレイなフルフラットになるから、車中泊には有利。
車中泊やキャンプ優先であれば、軽バンを検討してみよう!

ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はルノーのアヴァンタイムと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
この記事で紹介している物件
ホンダ
N-VAN 660 +スタイル ファン ターボ ホンダセンシング 4WD オートLED オートハイビーム アイドリングストップ 8インチナビ 地デジ バックカメラ Bluetooth ドラレコ ETC 電格ミラー スマートキー フルタイム4WD レーダークルーズ
本体価格145.6万円
支払総額149万円
スズキ
エブリイ 660 ジョイン ハイルーフ 4WD マニュアル車 オートライト マニュアルエアコン 衝突被害軽減ブレーキ パワーウィンドウ 保証付販売車
本体価格144.0万円
支払総額152万円
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