▲5ナンバーサイズながら、広い室内空間が人気の日産 セレナ。写真は2016年まで発売されていた4代目モデル▲5ナンバーサイズながら、広い室内空間が人気の日産 セレナ。写真は2016年まで発売されていた4代目モデル

5ナンバーサイズミニバンの人気&定番モデル

室内の広さを重視し、ミニバンとしての機能性を追求してきたセレナ。

「モノより思い出」という印象的なキャッチコピーが話題となり、競合ひしめく5ナンバーサイズミニバンカテゴリーにおいて高い知名度&人気を博したモデルだ。

プレーンでシンプルなデザインも、ファミリー層を中心に幅広い支持を得ている理由のひとつだろう。

1994年5月の初代デビュー以降、幾度かのモデルチェンジをへて、2016年8月登場の現行型でシリーズ5代目となる。

フルモデルチェンジごとに、外観は箱形から流麗かつシャープなフォルムに変化しながら、室内空間の拡大やエコ性能の向上など、“セレナらしさ”が強化されている。

また、良好な視界や開放感へのこだわりが強く、フロントガラスや三角窓の面積も世代を重ねるたびに大きくなっている。
 

▲セレナが支持されている理由のひとつが、大きなフロントガラスと三角窓で確保された広い視界 ▲セレナが支持されている理由のひとつが、大きなフロントガラスと三角窓で確保された広い視界

予算100万円なら“あえて”4代目を狙うべし

そんな人気・定番ミニバンであるセレナを予算100万円で狙う場合、ターゲットとなるのは2005年5月~2010年10月に生産された3代目と、その後継車となる2010年11月~2016年7月に生産された4代目だ。

選択肢の豊富さでいえば、中古車の平均価格が40万円台まで下がっている3代目が有利。

だが、前述のとおり、世代が新しいほど“セレナらしさ”がアップしている点を踏まえ、あえて4代目一本に狙いを絞ってみたい。

選択肢はかなり狭まるものの、室内が広く、ガラス面積も拡大して視界がアップし、アイドリングストップも標準装備している4代目の方が、同じ予算で得られる満足度が高いに違いないからだ。

予算100万円圏内の物件の割合は流通量全体の8%程度。

物件台数に直すと200台前後で、かなり少ない。

この中には、走行距離10万km超の多走行車や修復歴のある物件が含まれており、それらを除くと対象物件は100台を切ってしまう。

そのほとんどが、2011~2012年式の初期モデル。2012年8月に追加されたS-HYBRID(ECOモーターの発電能力を高めた簡易なハイブリッドシステム搭載グレード)は、数台程度と非常にレアな存在だ。

したがって、予算100万円でバリューの高い物件を探すなら、グレード選びが重要となってくる。
 

▲シンプルなデザインのフロントビューの4代目。昨今主流のライトがつり上がったイカつい顔のミニバンと比べると、優しい印象を受ける ▲シンプルなデザインのフロントビューの4代目。昨今主流のライトがつり上がったイカつい顔のミニバンと比べると、優しい印象を受ける
▲スクエアなデザインのリアビュー。ボディのふくらみがなく、車庫入れの際など車幅の感覚がつかみやすい ▲スクエアなデザインのリアビュー。ボディのふくらみがなく、車庫入れの際など車幅の感覚がつかみやすい
▲全長約4.7m、全高約1.8mのボディで広々とした車内空間を確保している ▲全長約4.7m、全高約1.8mのボディで広々とした車内空間を確保している

バリュー追求派はハイウェイスターか20Gの2択!

4代目セレナのグレード体系は、廉価グレードの20S、必要十分な装備をまとった20X、エアロパーツを装着しスポーティな外観のハイウェイスター、そして最上級グレードの20Gの、大きく4タイプから構成される。

予算100万円圏内には、これら4グレードが混在しているので、バリューを追求するならより装備が充実しているハイウェイスターか20Gに狙いを定めるのが正解だ。

中でも注目は、2011年9月に設定された特別仕様車の『ハイウェイスターVセレクション』。

標準では手動タイプの両側スライドドアとなるが、Vセレクションは両手がふさがっていても簡単に開閉できるワンタッチオートスライドドアを採用。

さらに、前/後席で設定した温度を個別に自動制御するオゾンセーフフルオートデュアルエアコンなども付いており、従来のスポーティな外観に加えて快適性もアップした仕様になっている。
 

▲こちらがオプション満載のハイウェイスターVセレクション ▲こちらがオプション満載のハイウェイスターVセレクション
▲触るだけで開閉が可能なワンタッチスライドドア ▲触るだけで開閉が可能なワンタッチスライドドア

S-HYBRIDにこだわる人向けのヒント

どうしてもS-HYBRIDにこだわりたいなら、現時点での選択肢は2つ。

ひとつは予算アップ。予算を130万円まで上げると、一気に選択肢が増えてくる。

この予算なら2013年12月以降の後期型も視界に入ってくる。

もうひとつは、今年8月まで待ってみる。

ここ最近の4代目セレナの相場は横ばい傾向にあり、下落スピードは極めて遅い。

だが、現行型の中古車流通量が、増加&相場下落の傾向が強まっており、今年の8月で登場から3年という相場下落の大きな節目を迎える。

一般的に現行型の中古車相場が下がれば、それに押し下げられる形で旧型の相場も下がるため、8月以降に買い時を設定し、今から市場をウオッチするのも賢い方法だ。
 

▲豊富なオプション類も中古車選びではチェックしておきたいポイント。2列目前方のリアモニターは、子連れのファミリー層に人気 ▲豊富なオプション類も中古車選びではチェックしておきたいポイント。2列目前方のリアモニターは、子連れのファミリー層に人気
▲バックモニターに加えて、駐車サポート機能もあり。都市部の狭い駐車場でも活躍しそう ▲バックモニターに加えて、駐車サポート機能もあり。都市部の狭い駐車場でも活躍しそう
▲2列目上部に設置されている大きなガラスルーフ ▲2列目上部に設置されている大きなガラスルーフ
▲2列目両側の窓には手前部分から引き上げられるサンシェードを装備 ▲2列目両側の窓には手前部分から引き上げられるサンシェードを装備
text/中野剛
photo/尾形和美、篠原晃一、日産
 

▼検索条件

日産 セレナ(4代目) × 総額100万円以下 × 修復歴なし × ハイウェイスター or 20G × 走行距離10万km以下 × 全国

▼検索条件

日産 セレナ(4代目) × 総額130万円以下 × 修復歴なし × S-HYBRID搭載車 × 走行距離10万km以下× 全国