50万円以下と手頃な今のうちに手に入れたい、チョイ古で個性あふれる人気の軽自動車3選
2019/01/27
軽自動車にもネオクラシックカーの高値の波!?
「クラシックカー」だけでなく、最近はそれよりもちょい新しめの、80~90年代の名車も「ネオクラシックカー」として人気だ。
けれど人気ゆえ価格が高騰、新車や高年式の中古車より高いモデルも増えてきた。
軽自動車でもネオクラシックカーとなるマツダ AZ-1(1992~1994年)は平均価格で160.9万円。
ホンダ ビート(1991~1996年)は56.6万円、スズキ カプチーノ(1991~1997年)は71.6万円。
と、いわゆる「ABCトリオ」はいずれも高値安定中。
他にもスズキ アルトワークス(1988~1994年)は42.6万円、スバル ヴィヴィオ(1992~1998年)は47.8万円だ。
そこで狙いたいのが、まだネオクラシックカーと呼ばれていない、現行の安全規格が採用された1998年以降登場の軽自動車だ。
これならネオクラの半額以下で狙える。
もちろんABCトリオは、ネオクラだからではなく強烈な個性を備えた名車ゆえといえるが、それにひけを取らぬ魅力を備えた軽自動車もあるのだ。
何しろ「ガラパゴス化」と揶揄されようが、戦後間もない頃から開発が重ねられ、気がつけば世界に類をみないマイクロカーとして確固たるジャンルを築いた日本の軽自動車なのだから。
ネオクラより新しいとはいえ、すでに登場から約20年経っている。
そろそろ気軽に日常使いできる中古車が減ってきてもおかしくないお年頃だ。
ABCトリオに匹敵するほどの個性派を、今のうちに手に入れて毎日を楽しもう。
“農道のポルシェ”を安く手に入れるならバンがオススメ
リアにエンジンを搭載して後輪を駆動させるRRゆえ「農道のポルシェ」と呼ばれるスバル サンバー。
その乗用タイプがサンバーディアスバン(1999~2002年)だ。
両側スライドドアを装備し、低床フロアで荷物の積み降ろしがラク。
MTとATいずれもコラム式のため前席のゆとりもある。
生産終了時には中古車に人気が集まり、一時期新車時価格より高い中古車まで出るほどだった
さらに乗用車としての装備を備えたサンバーディアスワゴン(1999~2009年)があり、2002年にディアスバンはディアスワゴンに吸収されるように消滅した。
中古車の平均価格をみるとディアスバンは2002年までと年式が古いため28.5万円、サンバーバンは37.2万円なのに対し、ディアスワゴンは41.3万円とやや高め。
高年式車が欲しかったり、後席もしっかり使いたいならワゴンがいいが、そういう要望がないのであればディアスバンや、サンバーバンも検索してみた方がいい。
どちらもエンジンがラゲージ下のため、室内長が他社より取りやすく、後席を使用してもラゲージはたっぷり。
そんな使い勝手の良さと、希少なRRという価値を備えた軽自動車だ。
独自のミッドシップ+4WDを採用した軽SUV
スバル サンバーが「農道のポルシェ」なら、ホンダ Zはさしずめ「路地裏のランボルギーニ」といったところか。
近年のランボルギーニ車同様、ミッドシップ+4WDというプラットフォームをもつ軽自動車だ。
前後重量配分が50:50のためハンドリングの評価が高かった。
ミッドシップだからフロントのボンネットには収納スペースと、スペアタイヤが収まる。
前後シートがフルフラットにできるなどシートアレンジも豊富だ
エンジンはターボのみ、4WDシステムは通常は2WDで走り、車が滑り出すと4WDとなる。
最低地上高は195mmで、軽自動車としては大径の15インチタイヤを履くのであるので、積雪路や未舗装路も安心して走れる。
3ドアで4WDのみ、しかも4WDだから重いこともあり燃費でライバルたちに見劣りしたためか、わずか約3年の短命に終わった。
それでも中古車の台数は現時点で50台以上あり、平均価格は20.5万円と手頃に選べる。
昨年ランボルギーニから発売されたSUV・ウルスは、ウラカンやアヴェエンタドールとは違い、エンジンをフロントのボンネットに収めた。
そう考えるとミッドシップ+4WDで、さらにSUVなんていう車はもう二度と出ないんじゃないだろうか。
ホームセンターでカスタマイズできる遊び心満点の1台
上記2台がエンジンレイアウトなどに凝った車なのに対し、こちらの「ダイハツ ネイキッド」はフツーのFF車(4WDもある)。
ただし、見た目が今見ても個性的だ。
1997年の東京モーターショーで参考出品された車ほぼそのままに(ただしその後の1998年の軽自動車規格改定にボディサイズを合わせている)作られた。
ボディは、穴をふさがずボルトがむき出しに、本来ドアの内側に隠すヒンジをあえて外側に取り付けてむき出しだ。
アルミではなく鉄チンであることをむき出しにしたホイールデザインと、いたるところで「むき出し感」のあるデザインが、この車の道具感を高めている。
内装も凝っている。
後席は左右別々に取り外し可能で荷物に合わせてラゲージを広げられる。両方外せば自転車も前輪を外さずに載せられる。
そして、シートと床は撥水加工されているので濡れたままでも乗り込める。
天井部分には市販の突っ張り棒が使えるよう左右4ヵ所に穴が設けられている。
ラゲージ部分の左右側面にはこれまた市販のアイボルト(頭がリング状でモノを引っかけたりヒモを縛れる)がとめられるナット穴がある。
つまりオーナーのアイデア次第でホームセンターで買ってきた突っ張り棒やアイボルトなどを使い、頭上に網状の収納ラックや釣り竿用ラックを設けたり、ラゲージにハンガーを引っ掛けて上着をつるしておく、なんてこともできるというわけだ。
同様にラゲージにアウトドアグッズを収めやすい同社のウェイクよりも背が低く、全高は1530~1550mm。
つまりウェイクほど積載量はないが、街乗りもこなしつつ、週末は1人や2人でアウトドアに出かける際の楽しい相棒になる1台だ。
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