限られたパッケージングの中で最も効率的な室内空間をもつ1BOX車、通称ハコ車
今回はいまだ人気の高い旧型トヨタハイエースと、ライバル日産キャラバンをピックアップ

HIACE 100 旧型 ハイエース

いまだ根強い人気を維持する
旧型のハイエースシリーズ
この100系は通算4世代目に当たるモデルで、1989年にデビューした。いまこのあたりの年式の中古車が本当に面白いことになっているのだ。それはこのハイエースにも言えることで、なかでもバブル時代を印象づける、豪華絢爛至れり尽くせりのラグジーモデル“スーパーカスタムリミテッド”の存在や、ハイエースバンの代名詞となった“スーパーGL”など、この世代のハイエースから生まれた名車は数多い。100系は2004年までなんと16年間も販売されてきたロングライフのモデルで、中古車の流通量も豊富。しかしどれも多走行なのに価格が高い。何故か?その理由は、壊れないからだ。エンジンにタイミングチェーンを採用するモデルなのでタイベルの交換が不要。飽きれるほどの丈夫さで20万kmノントラブルなんて話もよく聞く。だからこのクルマに走行距離がどうのとか、そんな話はあまり通用しないのである。

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トヨタ ハイエース(旧型)|車はハコでしょ!
バンとは思えない高級感が人気に
豊富なボディ&フロア&ルーフバリーエーションに加え、高級感もハイエースバンの魅力である。バンでありながら木目調パネルやファブリック内張り、オプティトロンメーターやアクセサリーコンセントを採用するなどかなり装備にはこだわりが見える。1999年以降のモデルには2列目キャプテンシートのモデルも登場させている。実用重視の3人乗りモデルからワゴンのように楽しめるモデルまで存在していたのも人気の理由だ。

トヨタ ハイエース(旧型)|車はハコでしょ!
先端&超豪華な装備を数多く採用
100系ハイエースのワゴンモデルは、電動スライドドア、スーパースライドシート、トリプルムーンルーフなど、当時としては最先端&超豪華な装備を数多く採用した高級感あふれるモデルだった。1994年にはオデッセイが登場し、国内ではミニバンブームが到来するもハイエースの人気にはほとんど影響を与えなかった。こちらも1999年に行われたマイナーチェンジ以降が狙い目。熟成時代のモデルなら不満なく長くつき合えるはず。


CARAVAN 現行 キャラバン

アンチ・ハイエースの代表
実は魅力が詰まったモデル
何十年にも及び、ハイエースに真っ向から勝負を挑み続けているライバルそれがキャラバンだ。初代モデルは1973年にデビュー、4世代にわたる進化を遂げ、2001年に現行型となるE25キャラバンがデビューした。いつの時代もライバルはハイエース。そんなチャレンジングスピリットをもつことから、アンチ・ハイエースユーザーから支持されているモデルである。もちろんハコとしての空間アンチ・ハイエースの代表実は魅力が詰まったモデルは十二分。さらに1.2ボックスといわれる独特のスタイルや、5ATの設定、また経済性の高い2Lや2.5Lのガソリンエンジンを用意しているところが、ライバルハイエースにはないキャラバンの特徴である。そしてキャラバンをオススメするもうひとつの理由が価格である。とにかく安い。新車も安いが中古車も安い。人気ゆえブランド品のように値段が下がらないハイエースに比べ、気軽に買える価格と物件の多さは、キャラバンの大きな魅力になっている。

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日産 キャラバン(現行型)|車はハコでしょ!
豊富なバリエーションが魅力
2001年に15年ぶりとなるモデルチェンジを受け登場したE25型キャラバン。室内空間の広さをそのままに衝突安全性向上を目指し1.2ボックススタイルを採用した。ハイエース同様にラインナップは多彩。5ナンバーサイズのロングから5m近い全長を誇るスーパーロングのボディに、低床か平床、ハイルーフか標準ルーフを選ぶことができる。エンジンバリエーションがハイエース以上に豊富というのもキャラバンの特徴になっている。

日産 キャラバン(現行型)|車はハコでしょ!
10人乗りモデルをラインナップ
現行型キャラバンの乗用タイプにはキャラバンコーチという名前が与えられており、こちらは10人乗りモデルと8人乗りモデル(グレード名はシルクロード)が存在する。初期のモデルにはスーパーロングのボディ+左側スライドという仕様もあったが、現在はロングボディ+両側スライドにという組み合わせに一本化されている。またオーテックが手がけるエアロ装着のカスタムモデル、ライダーもラインナップしている。
Report/ 萩原文博、石川茂幸
※この記事は、カーセンサー関東版19号(9月18日発売)の特集をWEB用に再構成したものです