高橋 優

高橋 優 × ジープ ラングラー

現在発売中の雑誌版「カーセンサー9月号」では、秋田県出身のシンガーソングライター・高橋 優さんへのインタビュー記事を掲載しているが、今回はWEB用に再構成してお届け!

今リアルなマイカー候補だというジープ ラングラーに乗って海沿いをドライブ! 趣味のフィルムカメラを片手に撮影散策してきました。

高橋 優

シンガーソングライター

高橋 優

たかはし・ゆう/1983年生まれ、秋田県出身のシンガーソングライター。大学進学と同時に路上で弾き語りを始め、2008年に活動拠点を東京に移し、2010年7月にシングル「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。2020年10月に7thアルバム「PERSONALITY」をリリースし、2021年4月にはテレに東京系 ドラマ24「生きるとか死ぬとか父親とか」オープニングテーマ曲となる「ever since」を配信リリース。さらに、2016年より地元・秋田にて自らが主催する音楽野外フェス「秋田 CARAVAN MUSIC FES」を2021年9月18日・19日の2日間、秋田県北秋田市にて開催することが決定している。

フィルムカメラ片手に自然の中をドライブ

――高橋さんは今、いわゆるマイカーの購入を検討している最中だそうですが、今日乗ったジープ ラングラーはどうでした?
基本的に車高の高い四駆が好きなので、今日はステキな自然の中で車高の高いジープ ラングラーを運転することができて、かなり嬉しかったですよ。

――いろいろな車が中で、「背の高い四駆」が好きな理由は?
僕の地元は雪深い秋田県の横手市なんですが、子供の頃、母が運転していたFF車が、坂道でちょっと大変なことになってしまったことがあるんです。事故にはならなかったですし、通りがかった運転の上手な人に助けてもらって事なきを得たのですが、以来、「やっぱ車は四駆だな……」みたいな思いがあるんですよね。

高橋 優

――そして本日は、最近始めた趣味であるという「フィルムカメラ」で風景を撮りにきたわけですが、デジカメ全盛の今、なぜフィルムカメラなんですか?
なんと言いますか「便利なモノ」って、もう世の中に出そろってるな……という思いがあるんです。デジカメやスマホで撮影しても、ボタンひとつでレトロな色合いにできますし、CDや配信などのデジタル音源も、聴きたい曲を一瞬で頭出しできちゃいますよね。

――昔はぜんぜん違いましたね。
はい。例えば、廊下に張り出された修学旅行の写真をいちいち選んで、注文して、そしてそれが届くまでの約1週間というタイムラグが――僕は決して嫌いじゃなかった。あと、テレビで聴いた好きなアーティストの新曲のCDを早く買いたいんだけど、なんだよ、発売は1週間先かよ! みたいな待ち遠しさやドキドキ感も、実は好きでしたしね。そしてフィルムカメラには、その「ドキドキ感」が残っているような気がするんです。ワンタッチではうまく撮れないし、様々な機能も覚えなくちゃならない。そういった過程は面倒ですけど、楽しいんですよね。実は曲作りの役にも立ってますし。

――フィルムカメラのちょっと面倒な「過程」が、音楽作りの役に立つというのは、どういうことですか?
……音楽以外の行為を、自分が作っている音楽に形を変えてフィードバックするうえでは「その行為に夢中になる」という必要があるんです。そして夢中になるためには、手間がかかった方がいいんですよ。より夢中になれますからね。だから今、僕がハマっているのはフィルムカメラと、ミルでひいた豆でコーヒーを淹れることと、あとは万年筆なんです(笑)。

高橋 優
フィルムカメラ ▲こちらは高橋さんが実際に使っているフィルムカメラ。簡単には使いこなせないからこその楽しみ方があるという
高橋 優

――完全に時代に逆行してますが(笑)、そこが逆にいいんでしょうね。ところで高橋さんのお父さまは、風の便りによりますと「民謡歌手であり、バスの運転士でもある」というお方だそうですが?
民謡の方はプロではありません。一時期はプロを目指していたそうですが、それでは食えないだろうということで、バス運転士として就職したんです。でも、趣味として続けた民謡の方で総理大臣賞を獲ったり、プロの歌手であるはずの僕よりも早く、武道館や両国国技館のステージに立ったりはしているのですが(笑)。

――先日はそんなお父さまを乗せ、長距離を運転する機会があった、とも伺いました。
はい。父の通院のため、横手市内の実家から片道1時間半もかかる病院まで、父を助手席に、母を後席に乗せて車を走らせました。しかも3日連続で。父からは僕の運転技量についてビシビシと指導されてしまいましたよ。

――50年もの経験をもつプロのバス運転士さんというのは、どんな“指導”をするものなんですか? やはり「アクセルワークが粗い!」とか、そういった感じでしょうか?
いや、もうホント基本的なことばかりでしたよ。「とにかく法定速度を守れ」「車間距離を取れ」「雨が降っているならハイドロプレーニング現象に気をつけろ」と。

――もう少しテクニカルな指導があったのかなと想像していましたが、意外ですね。
もうね、基本的すぎて「あーもうわかったから!」と言いたくなるぐらいの“超基本”でしたね。ちょっとでも車間距離が短めになると「……もしも今、前の車のドライバーさんに何かハプニングが起きたら、絶対に対処できない距離だな」とか、「小雨だと思ってナメるんじゃない。このぐらいの雨量でも、ハイドロプレーニング現象が起きるときはあるんだ」みたいな感じで延々と言ってました(笑)。

――本当に基本的なことばかりですね。
ええ。でも……そんな“超基本”の積み重ねと繰り返しによって彼は50年間、お客さまの命を安全に、その心と身体を快適に、運び続けたんですよね……。そんな父の息子だから――かどうかはわかりませんが、僕も車に試乗するときは「ブレーキのあそび」に一番注目します。あそびが多すぎず少なすぎずで、同乗者を車酔いさせることなくスムーズに止まれる車だろうか? みたいな部分がどうしても気になるんです。車を走らせるうえで、「ちゃんと止まれる」というのがいかに大事かというのも、身体にしみついているのかも。

――それが高橋家の血というか“伝統”なんでしょうね。
まぁそこはわかりませんが(笑)、ジープという伝統にひもづいた車であるラングラーで、いろいろな場所まで撮影に行ってみたいものです。そしてそこで得た感覚を、自分が作る音楽の中に帰していけたなら最高ですね。

高橋 優 ▲今回のドライブ中にも車を止めて、たくさんシャッターを切っていた。こちらは高橋さんが実際に撮影した写真の1枚
高橋 優
文/伊達軍曹、写真/篠原晃一

- Information -
配信シングル
『ever since』

配信日:20201年4月16日(金)
※テレビ東京系 ドラマ24「生きるとか死ぬとか父親とか」オープニングテーマ


ライブ情報
秋田 CARAVAN MUSIC FES 2021

[日程]20201年9月18日(土)、9月19日(日) 開場 11:00/開演 13:00/終演 19:00(予定)
[会場]大舘能代空港周辺ふれあい緑地(秋田県北秋田市脇神字奥小ヶ田116-1)
[出演]
■9月18日(土)
白神ステージ:高橋 優・KREVA・緑黄色社会 and more
鳥海ステージ:チョコレートプラネット・トータルテンボス・ずま(虹色侍)
■9月19日(日)
白神ステージ:高橋 優・川崎鷹也・SILENT SIREN and more
鳥海ステージ:COWCOW・さや香・りんごちゃん
[チケット代]
・1日券(ブロック指定):8,800円(税込)/2日通し券(ブロック指定):16,100円(税込)
・学割1日券:4,400円(税込) ・学割2日通し券:8,400円(税込)
※学割チケットは中学生(満13歳)~高校生(満18歳)のお客様とさせていただきます。
・小学生以下:無料
[主催]秋田 CARAVAN MUSIC FES 実行委員会
[問い合わせ]キョードー東北:022-217-7788


伊達軍曹

インタビュアー

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。