走りのクセが強くて超貴重!スチャダラパーBoseがミッドシップのホットハッチとご対面!
2021/07/30
日本のヒップホップシーン最前線でフレッシュな名曲を作り続けているスチャダラパーのMCであるBoseが、カーセンサーで気になる中古車を探して実際に見に行く本企画。
今回は、Boseさんが幼少期に憧れたラリーマシンのイメージを現代によみがえらせた、超希少フレンチホットハッチをピックアップ!
前半はモデルについてじっくりと、後半は世界中のマニアックな人気モデルを扱うショップの成り立ちについてお話を伺いました。
スチャダラパー
Bose
1990年にデビューし、1994年「今夜はブギー・バック」が話題となる。以来ヒップホップ最前線で、フレッシュな名曲を日夜作りつづけている。スチャダラパーが満を持してYouTubeチャンネルを開設! 詳しくは公式HPへ。愛車はフォルクスワーゲン ゴルフIIとフィアット ウーノターボ
こんなに思い切ったモデルは二度と出てこないだろうね!
クールマン代表 三浦崇二郎さん クリオR.S. V6自体はWRCに出ることはありませんでしたが、当時の強烈なイメージを思い出させてくれますよね。うちでは取り扱いが多い部類に入るモデルです。
三浦 実際、そういう人が多いですね。お医者さまもいらっしゃいます。
三浦 元々フロントにエンジンがあったものを強引に後ろに載せているので、バランスがかなり片寄っています。雨の日にトンネルから出た瞬間、直線なのにスピンしたという話を聞いたこともあるぐらいです。フェイズ2になるとバランスはかなり改善されましたが。
編集部 この車が出たときのこと、Boseさんは覚えていますか?
編集部 (笑)。
三浦 今はメガーヌR.S.やシビックタイプRのように、FFでニュル最速を競える時代ですからね。しかもフランスの友人は、「フランスではスポーツカーが悪者扱いだ。税金も高いし……」と嘆いていました。Boseさんが言うように、クリオR.S.みたいな車は、二度と出てこないと思いますね。
三浦 3Lです。さっき名前が上がったゴルフⅣのR32やアルファ 147GTAは3.2Lですが、フランスでは3Lを超えると極端に税金が高くなるんですよ。だから、3L以上の車は作らないんです。
編集部 消費税が導入される以前は、日本でも2Lを超えるエンジンの税金が極端に高かったので、2Lターボで大排気量車に匹敵するパワーとトルクを稼いでいました。それと同じようなことでしょうね。
三浦 もちろん大丈夫です。今、エンジンルームを開けますね。
三浦 そうですね、お世辞にもいいとは言えないです(笑)。走っていると結構背中が温かくなります。あとはやはり、後ろの重さを感じますね。例えるなら、チョロQを運転しているようなイメージでしょうか。
三浦 わざわざ箱根まで行かなくても、家の周りを30分くらい走るだけで異次元の体験ができますよ。だから、忙しい方にもピッタリの車だと思っているんです(笑)。
ユニークな販売店・クールマンの成り立ち
三浦 元々はコアな車を専門店に卸売りする仕事をしていて、残ってしまったのをお店に並べていたんです。で、気づいたらこんな雑多なラインナップになっていて(笑)。私が得意なのは古いイギリス車です。
三浦 仕入れは、オークションや買い取り、整備工場に置きっぱなしのものなど、使える手段はなんでも使います。遺産相続で納屋の中から出てきたというのも珍しい話ではないんですよ。
三浦 そういうものはタイヤが朽ち果てていて、一般のレッカーサービス会社では動かせない状態になっていることが多いので、我々が直に行って頑張って引き上げます。そして、工場で徹底的にレストアして、商品にする感じですね。
三浦 そうですね。私としては若い方にも車の楽しさを知ってもらいたくて、最近ではマツダ ロードスターを置いてみたりしています。でも、ロードスターのような車でも、40代のお客様が多くなりますね。
三浦 僕が販売した車は、数年たってお客さまから買い取るときに、販売価格より高くなっていることがほとんどです。変な言い方ですが、僕とお客さん、どっちが車屋さんかわからなくなっています(笑)。
三浦 やっぱり厳しいですよ。どうにもならない場合はワンオフで作るしかありません。あとは、近い部品を改良して使うかですね。
三浦 うちでレストアを依頼している職人さんは若いのに仕事が丁寧で、全幅の信頼を寄せています。彼は腕がいいだけでなく、ネットで世界中から部品を探すのが得意なんですよ。
三浦 何年も時間がかかるレストアというのは、もちろん作業が大変なのもありますが、パーツ探しに時間がかかるというのも大きな理由のひとつです。彼は部品探しが上手で、同じ部品が見つからないときもうまく使える部品を探し出して作業してくれるので、数ヵ月で作業を終えてしまうこともあります。すごく助かりますね。
三浦 変な言い方ですが、年配のお客さまだとレストアに時間がかかったら、その分仕上がった車を楽しめる時間が短くなってしまいます。仕上げが早いというのは、私たちも助かるし、お客さまにも良いことだと考えています。