トヨタ C-SUV ▲エクステリア全体を眺めるとスレンダーなシルエットをまとっているようにも見える。リアクオーターピラーは隠されているがRAV4と同じく適度な傾斜がつけられているか

試験車両をキャッチ

トヨタが地方男子と称して、新たなSUVを開発している旨を2020年4月10日にお伝えしたことを覚えているだろうか。このたび、その車の試験車両を激写することに成功した。

C-SUVという呼称のこのコンパクトSUVは、C-HRとRAV4の間を埋めるブランニューモデルとして準備されている。

クーペSUVのいでたちで登場したC-HRは、実用性よりもスポーティさと走りに重点が置かれSUV本来の魅力である使い勝手を求めるユーザーからは敬遠されがち。かといって、RAV4では大きすぎると感じているユーザーも少なからず存在する。

そこで、手頃なサイズながら荷物をしっかりと載せることができ、大人4人が快適に乗れて良好な視界と開放感を得られる車としてC-SUVが企画された。
 

トヨタ RAV4▲カムリとおなじプラットフォームを採用して巨大化を果たしたRAV4。そのサイズ感に抵抗を感じるユーザーも
トヨタ C-SUV▲RAV4とC-HRの間に位置するモデルとして位置づけられるC-SUV。台形グリルやヘッドライトのデザインなど、兄貴分に当たるRAV4に似たイメージが演出されていることがわかる
トヨタ C-HR▲コンパクトサイズのクーペSUVとして人気のC-HR。スタイルコンシャスなモデルで走りもよいがSUV本来の使い方よりは都会派のためのSUVといったイメージだ
トヨタ RAIZE▲トヨタSUVラインナップの末弟に位置するRAIZE。ダイハツ主導で開発され兄弟車にあたるダイハツ ロッキーとともに大ヒットしている。ラインナップはいわゆる密の状態といってもいい

国内導入は先送りとのうわさも

シャシーにはプリウスやC-HR、レクサス UXと同じ「GA-Cプラットフォーム」が用いられる。ホイールベースは2640mmに設定される見通しだ。

パワートレインには、TNGA世代の2Lの直4がレクサス UXから流用される。販売の中心であるハイブリッド仕様にも同じユニットのデチューン版が用いられる。

気になる導入時期だがデビュー時は国内導入が見送られて、海外専売車として登場する可能性が高まっている。

一番の理由はRAV4が想定以上に売れており、国内で扱いやすいサイズのC-SUVが現れたらRAV4の需要が大幅にしぼんでしまう懸念があるためだ。

しかもRAV4は、利益率が高い。そのため、トヨタとしては少しでも長くRAV4の好調な売れ行きを維持したい考えのようだ。

C-SUVの欧米での発売予定は、2021年下期に予定されている。しかし、国内導入は数年後まで先送りされる可能性もある。

C-HRがモデル末期を迎えた際、一定のオーバーラップ期間を経て代替え車種として導入されるかも?との見方もある。C-HRとC-SUVでは性格も大きく異なるのだが。

トヨタ SUV比較▲マガジンX編集部の予想

※2020年6月26日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2021年10月
■全長×全幅×全高:4400×1815×1600(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+モーター
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ