LCから始まる、レクサスの次世代「F」
カテゴリー: クルマ
タグ: レクサス / LC / ニューモデルスクープ!
2018/01/23
レクサスのハイパフォーマンスモデル「F」の新世代
プレミアムブランドに欠かせないのが、この上ないパフォーマンスと、ゴージャスな雰囲気が味わえるスポーツモデルの存在だ。
海外勢を見渡せば、メルセデスベンツはAMG、BMWはM、ボルボはポールスターといった具合に、専用ブランドを掲げている。レクサスも「F」をラインナップしている。
富士スピードウェイの頭文字にも由来する同ブランドは、2007年、IS-Fの発売から始まった。専用開発された5L V8エンジンが決して広くはないISのエンジンベイに押し込まれ、盛り上がった専用フードで覆われて世に送り出された。
その後、同エンジンはRC-FとGS-Fにも流用されて、Fシリーズが脈々と続いていることは説明するまでもない。
さて、10周年を迎えた「F」は今後どのような道を進むのか。次世代のFシリーズの口火を切って登場するのは、LC-Fになる模様。LCとは、ラグジュアリーなキャビンと、新開発のFRプラットフォームが組み合わされたレクサス待望の2ドアクーペ。
街中から高速道路までの幅広い速度域で、手応えのある走りが堪能できるマルチステージハイブリッドが設定されているのも魅力のひとつ。
一方、電気モーターを持たないオーソドックスなガソリン車には、5L V8エンジンを採用。これは前述したFシリーズに搭載されているものと基本的に同じだ。チューニングの違いによる差異はあれど、性能スペックもほぼ同等。要するに、LCには最初から、「F」のエンジンが標準搭載されているのだ。では、LC-Fはどうなるのだろうか。
新開発の4L V8ツインターボを採用
LC-Fのパワートレインには、今後Fシリーズの顔にもなる新しい専用エンジンが与えられる。トヨタ社内で「F」のために開発されるのは、4L V8ツインターボだ。
競合ブランドに負けないよう、最高出力600ps/最大トルク800N・mを視野に入れて、これから作り込みが行われていく。組み合わされるトランスミッションは、LC500と同じ10速ATだ。
余分な機構を詰め込んで、重量が重くなるのを避けるため、駆動方式は4WDではなく、標準車と同じFRのまま開発されるという。4WD化して安定感を高める選択肢も考えられるが、低いノーズに前輪を駆動するための構造物を収めるのが難しいことも要因のひとつかもしれない。
専用装備で走りの印象を強調
流麗なクーペシルエットを生かしつつ、LC-Fにはスポーツカー然としたルックスをもたらすディテールが、数多く織り込まれる。バンパー左右には大きなダクトが追加されて、ブレーキを冷やすための空気が取り込まれる見込みだ。
また、ボンネットフードはカーボンファイバー素材で製作されて、重量軽減が図れるだろう。そのフードにもダクトが設けられ、エンジンの熱を排出。
多少拡幅されて専用形状に仕立てられるフェンダーにもエアダクトが配され、IS-FやGS-Fに似たデザインが与えられる。これらのダクト類が追加されることで、ハードなサーキット走行にも耐えられる冷却性能が織り込まれるはずだ。
トランクリッドには、ウイングと呼ぶにふさわしいが、ややミスマッチにも思える派手な形状のエアロパーツが備わる。この他、ルーフパネルにもカーボン素材が用いられる公算が大きい。
インテリアには、専用のバケットシートが採用され、滑りにくく、かつ手触りのいいアルカンターラ表皮が用いられる。また、計器にはラップタイムが計測できる機能や、車両の各種情報がリアルタイムで見られる機構も含まれ、標準車以上に車との一体感が味わえそうだ。
お伝えしてきた、次世代FシリーズのトップバッターとなるLC-Fは、約3年後の2021年に登場する。2019年に発売されるのでは? との見方もあるが、関係筋から「そんなに早くは投入できないはず」との証言も得られたので、併せて記しておく。
※2018年1月23日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません
【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2021年
■全長×全幅×全高:4775×1950×1330(mm)
■搭載エンジン:4L V8+ツインターボ