輸入プレミアムSUVと「軍事プレゼンス」の微妙な関係
カテゴリー: クルマ
タグ: EDGEが効いている / EDGE SELECTION
2015/03/02
本気で輸入SUV購入を考えると「帯に短し襷に長し」なモデルが多いことに気づく
過日、Dr.Ing.h.c.F.ポルシェ AG社の最新鋭SUVであるポルシェ マカンの「マカンターボ」に試乗する機会を得た。大変素晴らしい車だった。何がどう素晴らしいかといえば「まるで欠点が見当たらない」のだ。
ゆったりと巡航させれば超高級サルーン並みに快適であり、ちょっとスポーティに走らせてみれば「これぞポルシェ!」といった動的質感を披露する。で、SUVだけあって当然だが実用車としての使い勝手も非常に良好。そして何より「金持ちオーラ」が半端じゃない。富裕層のセカンドカーというか普段使い車としては最適な選択の一つであり、筆者のようなド庶民が乗ると額面年収がいきなり5倍になったかのような錯覚に陥ってしまう。マカンターボとは、そういった車であった。素晴らしい。
超個人的な趣味嗜好によりSUVというものはこれまで好まなかったが、冷静かつ客観的に考えればSUVというのはやはり素敵なセグメントなのだろう。隆盛を極めているだけのことはある。……初代BMW X5の登場から15年もたってからこんなことを言うと笑われるのは必至だが、恥を承知で言えば時代は今、SUVである。なかでも輸入プレミアムSUVは「記号」としても最強だ。
▲ポルシェ マカンターボの内装。端的に言ってしまうと「物凄いお金持ち感」にあふれている
それでも筆者は超個人的な趣味嗜好により今後もSUVを買うことはないと思うが、冷静かつ客観的な中古車ジャーナリストとして「今オススメの輸入プレミアムSUV」について真剣に考えてみたいとは思う。
……が、いざ本気で考えてみるとそれがなかなか難しい。
まず考えられるのが前述のとおり激賞したポルシェ マカンだが、価格的に少々厳しい。中古車はまだほぼ皆無であり、新車は一番安いやつでも616万円、筆者が感激したターボになると997万円だ。それに加えてオプション装備代と諸費用がかかることを考えるとあまり現実的ではない。
あ、この話は筆者と同じような「出せて400万円台」というニュアンスの普通人を対象としております。お金に糸目を付ける必要のない方は、何でもお好きなSUVをお求めになればそれでよろしいかと存じます。
閑話休題。新車のマカンは素晴らしいがバジェット的に少々キツいとなると、次に考えられる候補は「支払総額400万円台あたりで狙える中古の輸入プレミアムSUV」となる。具体的にはアウディ Q5やBMWのX5およびX3、フォルクスワーゲン トゥアレグとその兄弟車であるポルシェ カイエン……などの中古車だ。
ここに挙げたモデルはどれも大変素晴らしい乗り物であることは間違いないが、400万円台あたりで狙えるものはどうしても「微妙に型遅れ」だったり「登場から結構な時間がたっている」という場合も多い。そういった車に乗ることが悪いということは一切ないし、また性能的にも公道で普通に乗る限りは、超最新世代のそれと比べて大幅に劣る点などいささかもない。
唯一の問題は「軍事プレゼンスの低下」である。
ここでいう軍事プレゼンスとは「周囲から一目置かれる力」のことだ。「周囲」とは「ご近所」や「友人・知人」「仕事関係の人」「ちょっと気になっている異性」など様々であり、そういった周囲に「あぁ、○○さんはやっぱり凄いね」「稼いでるね」「センスがいいよね」「尊敬します」「ステキ!」などと思わせること、それが車における軍事プレゼンスだ。
「そんなことはどうもいい」という人もいるだろうし、そのご意見に反論するつもりも毛頭ない。しかし車というのはそもそもそういった階級的、示威的なアレも多分に含んでいる機械製品であり、どうしたってそこから完全に自由になることはできない。そして特に輸入SUVというのは(筆者が言うところの)軍事プレゼンスと密接に関係せざるを得ないセグメントであるということは、指摘しておきたい。
さて、そんな筆者の指摘が仮に正しいとしたら、ちょっと型遅れあるいは登場から結構な時間が経過した輸入プレミアムSUVとういうのは、軍事プレゼンス的にはいささか微妙である。金持ちオーラとの関係性が深いジャンルだけに「ちょっとの遅れ感」が命取りになるのだ。……まぁ「命取り」というのは大げさだが、筆者がマカンターボに超感激したのはハードウェアの優秀さだけでなく、「超最新モデルに乗っていることのプライド」みたいな部分も結構なウェイトを占めていたように思う。
▲10年初頭まで販売された初代ポルシェ カイエン。素敵な車だが、現在の軍事プレゼンスはやや微妙か
ならば何を選ぶべきか……と考えたときに浮かび上がってくるのが、メルセデス・ベンツ Gクラスである。
ご存じのとおりNATO軍用車の民生版としてスタートしたGクラスの歴史は、1回のフルモデルチェンジと数えきれないほどのマイナーチェンジを含有しているが、ざっくり言ってしまえば「昔からほぼ変わってない」ということができる。
それゆえ多少年式的に古かったとしても、具体的には400万円台で狙える01年式から05年式あたりの個体でも、古さをあまり感じさせないのだ。いや筆者のようなマニアが見れば「あぁ、あのGクラスはたぶん00年代中期だな」とわかるが、コーティングとマメな洗車で外装を美しく保ってさえいれば、普通の人には15年式G63 AMGも04年式G500 ロングもまず見分けがつかないはずだ。
▲こちらは13年式のG63 AMG。G65 AMGと並ぶ現在のGクラスのトップレンジだ
▲で、これが2000年代中盤のG500 ロング。違うといえば違うが、並べて見ないことには違いがわからない?
様々な考え方はあるだろうが、もしも「限られた軍事予算」にて「最高の軍事プレゼンス」を輸入プレミアムSUVを通じて実現させたいなら、筆者が考える現時点の最適解は、インテリアのデザインが変わった2001年から数年間の「メルセデス・ベンツ G500 ロング」だ。もう少し安く買えるG320はどうかといえば、悪くはないが、筆者の経験によると重量に対してパワーが不足しているため、それなりの加速を必要とする局面においては結構なもどかしさを感じるだろう。しかしG500 ロングならばそういった痛痒感もほとんどない。
ということで今回のわたくしのオススメはずばり「総額400万円台あたりのメルセデス・ベンツ G500 ロング」だ。
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- Car:メルセデス・ベンツ G500 ロング
- Conditions:修復歴なし&総額350万円以上~500万円未満(総額500万円を超えるプランが用意されている場合があります)
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