▲1979年に第1作目が放映された『機動戦士ガンダム』。昨年から今年にかけて『ガンダム Gのレコンギスタ』が放映されたり、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル』が上映されたりするなど、シリーズは今でも新作が作られ続けている ▲1979年に第1作目が放映された『機動戦士ガンダム』。昨年から今年にかけて『ガンダム Gのレコンギスタ』が放映されたり、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 青い瞳のキャスバル』が上映されたりするなど、シリーズは今でも新作が作られ続けている

シャア専用はあるのに、主人公のアムロ専用のコラボ商品がない!

世代を超えて愛されている『ガンダム』。特に最初に放映された、いわゆる「ファーストガンダム」の人気は絶大で、いまだにシャア専用○○といったコラボ商品が発売されるほどである。例えば、「シャア専用G-SHOCK」や「シャア専用ポメラ」、「シャア専用ケータイ」などと枚挙にいとまがない。車でいえば、トヨタが発売した「シャア専用オーリス」が記憶に新しいだろう。

根強いシャアの人気。でも、よくよく考えてみたら、ガンダムの主人公ってアムロだよな。そこで、アムロ専用のコラボグッズを探してみたが、残念ながらすぐに見つけることはできなかった。アムロ……。

そういえば、日刊カーセンサーでも『「見せてもらおうか、私にピッタリの中古車とやらを」。シャアにオススメの1台はあの軽自動車!?』という記事を掲載したが、アムロにオススメの車なんて考えてもみなかった。そこで今回は、『ガンダム』の主人公であるアムロにオススメの車を考えてみよう。

アムロがガンダムを操縦したのは中学生のとき?

まずはアムロ・レイがどんな人物かをおさらい。父テム・レイと母カマリア・レイのひとり息子として地球に生まれ、幼い頃に宇宙へと移住。スペースコロニー「サイド7」で暮らすこととなる。

15歳頃、ジオン公国と地球連邦軍との1年戦争で、サイド7に侵入したザクの攻撃に遭遇。避難の途中に、父が開発したガンダムに偶然乗り込み、ザク2機を撃破する。ここから軍属となり、ガンダムのパイロットとして数多の闘いを経験していく。

まったく訓練をすることなくガンダムを動かせたことからもわかるように、アムロはパイロットとしてかなり優秀。操縦技術もめきめきと上達し、1年も経たないうちに、赤い彗星と恐れられたシャアをしのぐ戦闘能力を身につける。

ニュータイプって結局はどんな能力なの?

この戦闘能力を担う大きな要素が「ニュータイプ能力」だ。提唱者のジオン・ダイクン曰く「ニュータイプは人類の革新」とのこと。宇宙に進出した人類が新しい環境に適応すべく進化した形なのだが、定義が抽象的なので、例えばどんなことができるかを簡単に説明。

・相手の動きがわかる
・弾丸の軌道などを予測できる
・ニュータイプ同士、互いの存在や感覚を認識したり共有したりできる

などなど。他にも色々な能力があるようだ。このニュータイプの能力とガンダムによって、アムロは1年戦争を終結させる戦力の一翼を担うこととなった。

こんなアムロだけに、ガンダム愛は人一倍強い。上官であるブライトにガンダムのパイロットから更迭されそうになったときには、なんとガンダムを奪って逃走。「僕が一番ガンダムをうまく使えるんだ」という自負もある。この自負は、アムロが成長しても本質的には変わらない。それは「ファーストガンダム」以降の作品にも見てとれる。

とはいえ、「ファーストガンダム」以降のアムロは『機動戦士ガンダムZ』では脇役扱い。ライバルであるシャアとの最後の闘いを描いた劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で、メインキャストとして復活する。ただし、この作品で……以下ネタバレなので自粛しておこう。

アムロにオススメしたい車はあのラリーカー

さて、こんなアムロにオススメしたい車だが、まずは「ガンダム愛」というキーワードから考えてみよう。そうなると、やはり見た目がガンダムっぽい車がいいだろう。そうなると、一般的にも「ガンダム顔」として有名な、三菱自動車のランサーエボリューションシリーズはどうだろうか。

中でもオススメは、現行型のランエボX。惜しまれながらこのモデルをもって生産終了になることが決まっており、三菱自動車が行った「歴代ランサーエボリューション総選挙」でも、2463票を獲得して第1位に輝いている。

▲安全性と走破性が向上した4WD制御システム「S-AWC」、2系統のクラッチを交互に切り替え俊敏な変速を行う2ペダルMTの「TC-SST」など電子デバイスを装備した1台は、見た目だけでなくスペックでもガンダムを思わせる? カーセンサーnet掲載物件の平均車両価格は約249万円(2015年6月21日現在) ▲安全性と走破性が向上した4WD制御システム「S-AWC」、2系統のクラッチを交互に切り替え俊敏な変速を行う2ペダルMTの「TC-SST」など電子デバイスを装備した1台は、見た目だけでなくスペックでもガンダムを思わせる? カーセンサーnet掲載物件の平均車両価格は約249万円(2015年6月21日現在)

確かに電子デバイスを搭載し、ドライバーの力量をいかんなく引き出してくれるたランエボは、パイロットとして卓越した能力を持つアムロにはピッタリだろう。しかし、ニュータイプとしてのアムロは満足するだろうか。

相手の動きがわかり、弾丸の軌道などを予測できるニュータイプ。これほど安心できる味方はいないだろう。安心とくれば安全。安全といえばセーフティーシステム。となると、ランエボのライバルで優るとも劣らない走行性能を備え、かつセーフティーシステムも搭載するWRX S4はどうだろう。

実は最近のスバル車は、レヴォーグをはじめ「ガンダム風デザイン」だと指摘されることは珍しくない。これならば、アムロも納得してくれるはず。

▲WRX S4は「スバル最高峰のAWDスポーツパフォーマンス」を有しながら、「独自の総合安全性能」、「優れた環境性能」、「洗練された質感」を実現したスポーツセダン。発売から10ヵ月程度ということで、物件数は16台と少ない ▲WRX S4は「スバル最高峰のAWDスポーツパフォーマンス」を有しながら、「独自の総合安全性能」、「優れた環境性能」、「洗練された質感」を実現したスポーツセダン。発売から10ヵ月程度ということで、物件数は16台と少ない

モビルスーツの生みの親である御大がデザインした車

ということで、アムロにオススメの1台はスバル WRX S4と言いたいところなのだが、ここまで書いておいて、ちゃぶ台をひっくり返そう。

ずばりアムロにオススメの車は、マサチューセッツ工科大が開発し、スペイン・バスク地方の企業コンソーシアムが製造、実証実験が行われている「Hiriko(ヒリコ)」。その「Hiriko」の日本版だ。

これをアムロにオススメしたい理由はただ一点、デザインを担当したのが「大河原邦男氏」だから。そう、いわずとしれた『ガンダム』のモビルスーツをデザインした、メカニックデザイナーである。

▲写真は2013年のモーターショーに出展された車。大河原邦男氏の車両デザインと経済産業省・クリエイティブ産業国際展開懇談会委員のダニー・チュー氏がプロデュースするアニメキャラ「末永みらい」とのコラボレーション ▲写真は2013年のモーターショーに出展された車。大河原邦男氏の車両デザインと経済産業省・クリエイティブ産業国際展開懇談会委員のダニー・チュー氏がプロデュースするアニメキャラ「末永みらい」とのコラボレーション

大河原邦男氏がデザインした未来の車。アムロ・レイにオススメするなら、この1台しかないだろう。

text/コージー林田