▲ガンダム好きにとっては常識だが、「キャスバル」とはシャア・アズナブルの本名で、キャスバル・レム・ダイクンのこと。妹はホワイトベースに搭乗していたセイラ・マス。本名はアルテイシア・ソム・ダイクンだ ▲ガンダム好きにとっては常識だが、「キャスバル」とはシャア・アズナブルの本名で、キャスバル・レム・ダイクンのこと。妹はホワイトベースに搭乗していたセイラ・マス。本名はアルテイシア・ソム・ダイクンだ

シャア専用オーリス以外でピッタリの中古車を考える

2月28日より全国13館で、2週間限定のイベント上映がされている「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル」。ガンダムでも1、2を争う人気キャラクター「シャア・アズナブル」(以下シャア)の幼少時代を描いた作品である。

シャアと車の関係といえば、真っ先に思い浮かぶのはトヨタから発売された「シャア専用オーリス」。ホームページによると、「ジオン公国の主力兵器であるモビルスーツ(以下MS)を納入するジオニック社と、日本にあるトヨタ自動車が提携し、ジオニックトヨタが始動した」とのこと。バックストーリーにもこだわった1台は、大きな話題になった。

赤のシャア専用オーリスでコロニーを走るシャア。確かにカッコいい。しかし、ここは敢えてジオニックトヨタ社と真っ向勝負して、カーセンサー的にシャアにぴったりの中古車を探してみようじゃないか。なお、ガンダムは様々な作品があるので、今回は最初の作品である「機動戦士ガンダム」に登場するシャアを前提に考える。

▲カーセンサーnetでも約10台見つかった(2015年3月3日現在)。その中で、最も安い物件は総額208万5000円だった ▲カーセンサーnetでも約10台見つかった(2015年3月3日現在)。その中で、最も安い物件は総額208万5000円だった

一年戦争時、シャアはまだ20歳だった!

まずは、ガンダムにあまり詳しくない方に向けて、とりあえずシャアの基本的情報をお伝えしておこう。

シャアはジオン公国のエースパイロット。搭乗するMSのボディカラーから「赤い彗星」と称され、彼が操る専用のザクは通常のザクの3倍のスピードで動くと恐れられていた。ここからもわかるように、シャアにぴったりの中古車のボディカラーは「赤」以外には考えられない。

次に年齢だが、なんと20歳。あんな大人びているのに20歳。しかも、階級は少佐(後に大佐)という高い地位。車選びには、この年齢と階級も考慮しなくてはならないだろう。

それでは、シャアが劇中で乗っていた車を検証しよう。ガンダムのパイロットである「アムロ・レイ」とシャアが初めて出会うシーンで、彼は緑のオープンカーに乗っている。「赤じゃないのかよ!」と突っ込みたくなるが、注目したいのはそこではなく、ガルウイングだったこと。モビルスーツのボディカラーしかり、人とはひと味違う車がお好みのようだ。

そして、シャアと乗り物といえば、切っても切り離せないのが馬。テキサスコロニーで妹のセイラと再会するシーンでは、白馬で颯爽と現れた。カッコ良すぎる…。

ここまで出てきたキーワードを整理すると――

・速度は3倍
・ボディカラーは赤
・20歳という若さ少佐という高い地位
・オープンカーでガルウイング
・馬が好き


と、なる。はい、皆さんティキーン!(ニュータイプ音)ときているね。シャアにピッタリの車は、赤い跳ね馬「Ferrari」以外には考えられない。ガルウイングのフェラーリといえば、すぐに思いつくのはフラッグシップである「ラ・フェラーリ」だ。

0~100km/h加速は3秒未満、最高速度は350km/h以上と公表されている。普通の車だと0~100km/hに10秒かかることもあるので、3倍早いもクリアしている。

20歳でラ・フェラーリは背伸びしすぎとも思うかもしれないが、20歳で大佐という要職に抜擢される実力とジオン公国の創設者の後継という育ちの良さから考えると、バランスが取れたセレクトではないだろうか。

▲こちらがフェラーリ ラ・フェラーリ。800psの6.3L V12エンジンと163psのモーターを組み合わせた弩級のハイブリッドシステムを搭載している ▲こちらがフェラーリ ラ・フェラーリ。800psの6.3L V12エンジンと163psのモーターを組み合わせた弩級のハイブリッドシステムを搭載している

シャアにピッタリの中古車はマツダの軽?

しかし、ラ・フェラーリではあまりに当たり前すぎる。それに、そもそもカーセンサーnetで取り扱っていない。そこで、カーセンサー的オススメしたいのが「マツダ車」だ。

最近のマツダ車のイメージカラーである「ソウルレッド」、スローガンである「人馬一体」と、シャアの条件に違わない。そして、マツダは以前、ガルウイングの2シーター軽スポーツカーを発売している。大佐という階級には釣り合わないかもしれないが、20歳という年齢から考えると、このセレクトは妥当ではないか。スポーツカーというところも、操縦スキルが卓越したシャアにはピッタリだろう。

その軽スポーツとは「AZ-1」。1992年10月~1994年10月の生産で、スズキアルトワークスのFFターボのユニットをそのままリアミッドシップに配したスポーツカーだ。

▲キャビン部にH型フレームをもつ強固なスチール製スケルトンモノコックを採用。そこに軽量なプラスチック製アウターパネルを装着している。原稿執筆時点の中古車価格帯は70万~190万円 ▲キャビン部にH型フレームをもつ強固なスチール製スケルトンモノコックを採用。そこに軽量なプラスチック製アウターパネルを装着している。原稿執筆時点の中古車価格帯は70万~190万円

シャア専用ザクは、性能自体は3割ブーストアップしている程度で、シャアの操縦スキルによって性能を余すことなく引き出した結果、3倍の動力性能を得たとも言われている。その意味では、AZ-1でも十分な速さを実現してくれることだろう。

というわけで、カーセンサーが「赤い彗星」、シャア・アズナブルに勧める中古車はAZ-1だ。無論、異論は認める。

▲シャアと言えば、やっぱりザクが出ないと締まらないので、最後に1枚 ▲シャアと言えば、やっぱりザクが出ないと締まらないので、最後に1枚