▲空力特性はどうなんだろう、と思ってしまうほど直線基調のデザインです! ▲空力特性はどうなんだろう、と思ってしまうほど直線基調のデザインです!

自分好みにカスタマイズしたくなるベース車

原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車をご紹介します。今回、2014年12月3日に発見したのは「日産 スカイラインワゴン」です。7代目スカイラインにラインナップされていたステーションワゴンで、ご紹介するものは「GTパサージュターボ」という当時のラインナップの中で最高級かつ最強グレードのものです。

7代目は「都市工学スカイライン」がキャッチコピーでしたが、CMで使われた「7th(セブンス)スカイライン」という名称で親しまれていました。1985年8月に4ドアハードトップとセダンから登場し、続いて1986年1月に東京モーターショーで参考出品されたステーションワゴンが追加されました。2ドアクーペは、最後発で1986年5月にデビューしました。

6代目から7代目スカイラインへと進化した1985年当時、“ハイソカーブーム”(ハイソ=ハイソサエティー、つまりは高級車ブーム)に後押しされたかたちで、それまでのスポーティさよりも高級さに重きが置かれてデビュー。途中で方向転換したのか、当初からそうするつもりだったのかは定かではありませんが、年を追うごとにスポーティに進化したいったこともユニークです。

GTパサージュターボは、ターボチャージャー搭載モデルで、2L直6ターボエンジンは最高出力170psを誇っていました。現在の水準からすれば“大したこと”ありませんけど、当時は話題となりました。

▲直線基調なのは外装だけでなく、内装のダッシュボードまわりもカクカクしています。シートの状態はきれいで大事に乗られてきたことが伝わってきます ▲直線基調なのは外装だけでなく、内装のダッシュボードまわりもカクカクしています。シートの状態はきれいで大事に乗られてきたことが伝わってきます

7代目のデザインは6代目から継承されたモチーフですが、今見ると直線基調のスタイルはノスタルジックな雰囲気たっぷりです。当該中古車、外装はまだ磨き前のように見えますが、車内の写真を見ると状態は良さそうです。このまま乗っても超個性派として目立ちますが、これをベースに自分好みに仕上げていくのにベストな選択肢でしょう。

ボディカラーを変えたり、ホイールを換えたり、オーディオにこだわってみたり、一部のエンスーの間では走りのマシンとしてチューニングすることもひそかに流行っているようです。自分好みに仕上げたうえでステーションワゴンとしての実用性を生かした使い方をしたら、周囲もうらやむ豊かなカーライフとなることでしょう。趣味に遊びに仕事に、活躍すること間違いありません。

▲外装写真は磨き作業前のようで水垢が目立ちますが、白いボディはガンガン磨けます。スカイラインの丸目ブレーキランプがないのもユニークです ▲外装写真は磨き作業前のようで水垢が目立ちますが、白いボディはガンガン磨けます。スカイラインの丸目ブレーキランプがないのもユニークです

なお、スカイラインワゴンの人気は芳しいものではなかったそうで、7代目で生産されたのはたったの2000台程度という噂もあるほどです。

そんな希少性だけでも、興味が湧いてきませんか?

■本体価格(税込):98.0万円 ■支払総額(税込):---
■走行距離:12.2万km ■年式:1986(S61)
■車検:別 ■整備:付 ■保証:無
■地域:宮城

※記事内に事実と異なる記載があり、2023年4月10日に当該箇所の修正および更新を実施しました

text/古賀貴司(自動車王国)