日本全国で販売されている約15万台の中古車情報を掲載しているカーセンサーnet
そこでの掲載台数が100台を切り、絶滅へのカウントダウンが始まった過去の車たち
優れたデザインや機構など乗っておいて損はない!いや乗っておくと末代まで自慢できる?! という目線で
国沢光宏氏と渡辺敏史氏の2人の評論家が緊急会議を開き、中古車世界遺産を決定した
危機遺産や文化遺産だけでなく、これは…という負の遺産?まで徹底討論を重ねた
今こそ買っておくべき、あの頃の名車・迷車たちを公開
衝突安全性の向上が車の形を変えた
編集部(以下編):マツダではどうでしょう。

国沢光宏(以下K):やっぱりオレはコスモ(16)だな。乗るんだったら2ローターの13Bでいいね。普通の車好きが長くつき合えると思うよ。でも内装のコンディションにはこだわりたい。
ホントたまに中古車の物件見ちゃうもんね。もう3ローターの20B、これはすでに遺産だね。マツダ好きにはぜひ。


渡辺敏史(以下W):コスモとかジャガーXJ-Sとかあういう薄いデザインの車って、もう出てこないでしょうね。僕はキレモノのAZ-1とランティスがいいな。特にランティス(17)の5ドアクーペ。デザインのインパクトが強いし、2LV6エンジンなんて珍しいじゃないですか。

K:当時は三菱に1.6LV6とかコンパクトなV6エンジンがあったけど残ってないしね。その点ランティスはまだ買える。かなりハンドリングも煮詰められていて、運転していて楽しい車だと思うね。でもMS-8とかMX-6とかこれは負の遺産だね。将来自動車評論家検定とかあったら、絶対出てきそう。クレフ(18)なんか誰も答えられないんじゃない。きっと。ところで、このレビューってどんな車だっけ。

W:キャンバストップの付いた小さなセダンですよ。

K:あー。すっかり忘れてた!

:じゃあ三菱はどうですか。

K:プラウディア(19)っていいんじゃない。セルシオやプレジデントより威厳がある。韓国ではスゴイ人気の超高級車らしいよ。韓国の人に知り合いがいる人にオススメ。

W:パーソナルユーザーはいないんじゃないでしょうかね。ある意味センチュリーより不気味な車。

K:FTOやRVRは負の遺産だね。GTO(20)はそれよりかはいいけど、スタリオンほどエッジが立ってないし。

W:微妙ですね。ランエボ(21)なら I とV がいいんじゃないですかね。I は記念すべきモデル。V はあんなになっちゃったというモデルとして推薦したいです。

K:I は博物館に入れておくのがいいね。逆にファンぽい。ピカピカにして、ラリー車のレプリカにしてイベントの時だけ乗るの。普段はガレージで保管。
 
国沢光宏氏 渡辺敏史氏
収入の大半を車とスキーに使ってしまう自動車評論家。プリウスをはじめ、現在所有車は多数。意外だが、車選びは王道的な傾向 業界でも指折りのカーセンサーフリークの自動車ライター。ビートなどを経て、現在の愛車はルポGTi。やや曲者を選ぶ傾向がある
(16)マツダユーノスコスモ
バブルを象徴するエレガントな2+2クーペ。世界初となるGPSナビを搭載していた
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(17)マツダランティス
5ドアクーペと4ドアセダンの2つのボディをもつ。50タイヤを採用し、高い走行性能を誇る
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(18)マツダクレフ
1992年に登場したミドルサイズセダン。エンジンは2.5Lと2LのV6を搭載していた
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(19)三菱プラウディア
三菱ブランドの最上級セダン。室内空間は広大で公用車に用いられることが多い
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(20)三菱GTO
エンジンはV6のターボとNAの2種類を搭載したハイテク装備を採用した4WDスポーツカー
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(15)三菱ランサーエボリューション
最近10代目が登場したランエボ。WRC参戦車として開発されたスポーティセダンだ
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Report/編集部
※この記事は、カーセンサー関東版22号(2007年11月1日発売)の特集をWEB用に再構成したものです