中古車選びだからこその醍醐味が詰まっている

中古車市場には多種多様な車があります。現行モデルであった頃に評価されなくとも、中古車になってから高い注目を集める車、振り返ってみれば名車と呼ぶにふさわしい画期的な車、結局ラインナップは終了してもう買うことができない絶版車など、“中古車ならでは”という車に注目してみました。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はジープ ラングラー(旧型)。たった1世代前の車ですがオフロード性能に主眼を置いていますから、オンロード性能には古臭さが漂っています。4輪が路面を掴んではいるんですが、バラバラに路面状況に反応している様が乗っている人に伝わってきます。結果としてヒョコヒョコとした印象を受け安定していないように感じてしまいがち、と言えるかもしれません。でも、その分“走らせている感”、“操っている感”は十二分!今の時代には珍しい存在です。

第9位はホンダ S2000(絶版)。ホンダ渾身のFRオープン2シーターです。メチャメチャ速いわけではありませんが、MTを操って走らせたときの人馬一体感はピカイチです。レース車両のベースになりそうなポテンシャルの持ち主で、中古車相場は高止まりしている印象です。ファーストカーとして、セカンドカーとして、ずーっと愛せるパートナーになることでしょう。アフターパーツもたくさん出ていますから、手を加えどんどん“進化”させていくのも楽しいでしょう。

第8位はトヨタ ブレビス(絶版)。結論から言えば、トヨタが提唱しようとした&“小さな高級車”というコンセプトは失敗だったのかもしれません。中古車ユーザーにとっては、リーズナブルに良い車が狙える嬉しいことを意味しますが・・・。新車時価格は300万円オーバーの高級車でしたが、もう10年以上経っていることもあって100万円以下からでも選べます。大型高級セダンがギュッと凝縮されたような雰囲気があり、なおかつ快適です。個人的には3Lモデルをオススメします!

第7位はフォルクスワーゲン ボーラ(絶版)。オススメするのは「V6 4モーション」というグレードです。質実剛健を絵に描いたような真面目なセダンに、あり得ないようなスポーティさが与えられています。羊の皮を被った狼、というフレーズが最も似合う車かもしれません。地味なルックスですが0→100㎞/ h加速は7.4秒です。言うなれば、当時のアウディS4からターボを抜いて、パワートレインを移植したようなモノです。安くて意外性があって、名車で珍車と呼べます。

第6位は日産エルグランド(旧型)。“ビッグダディ”というコンセプトで登場したエルグランドは、2代目も威風堂々としたものでした。フルサイズのミニバンですから、使い勝手に文句のつけどころはありません。パワートレインは当時のスカイラインと共有していて、搭載される3.5L V6に洗練さは感じさせずとも十二分にパワフルです。使い方は自由自在で、遊び倒せる車です。2代目も100万円以下から狙えるようになりつつありますから、かなり身近な存在になっています。

Report/古賀貴司