リーズナブルに満喫するかつてのラグジュアリー

高嶺の花と思っていた車も、なかなか値落ちしにくかった車も、時間がたてば100万円台になるものです。中古車は需要と供給のバランスで成り立っているので、新車時価格はほとんど関係ありません。そんななかでも個人的に気になっている、高級車10台をピックアップしてみました。適度な新しさとコストパフォーマンスを重視しています。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はレクサスIS(現行)。デビューから7年がたち、100万円台後半で狙えるものもチラホラ。まだ、本格的に100万円台ではないので、10位というランキングです。ISは静粛性抜群の快適性能、軽快な走りをバランスさせたコンパクトセダンです。内外装ともに細部にわたって「レクサスのデザイン言語」なるものが反映されています。まぁ、ウリ文句はさておき、レクサス・クオリティには目を見張るものがあります。日本流の高級感を体感できるでしょう。

第9位はBMW7シリーズ(旧型)。それほど古くない、BMWのフラッグシップモデルが狙えるんです。ターゲットは前期型になりますが、満足度は高いと思います。物理的には大きな車なんですが、積極的に走らせれば走らせるほどドライバーとの一体感が高まっていきボディサイズが気にならなくなります。賛否両論あったクリス・バングルによる大胆なデザイン変革ですが、今ではすっかり馴染んできました。家族サービスにデートにオールラウンダーです。

第8位はM・ベンツEクラス(旧型)。原稿執筆時点で500台以上が流通しているところを見ると、売れたんでしょうねぇ。選択肢が多いから、価格競争が激しいのかもしれません。100万円弱から狙えるほどです。中古車市場では2.6Lエンジンを搭載した240Eの人気が高いようですが、個人的には安く流通している5Lモデル(500E)が狙い目のように感じます。ミディアムサイズのボディを図太いトルクに物言わせて走る様は、ワイルドです。走りはどこまでも快適!

第7位はホンダS2000(絶版)。オープン2シーターで新車時価格400万円弱だったことをかんがみれば、国産車では高級な部類に入るでしょう。実用性がないわけではありませんが、走ることを主眼に置いた"遊び"車です。しかも中古車市場においては、すでにプレミアがつき始めています。同年式のポルシェボクスターと変わらない、もしくは高めで推移していますから。ホンダからしばらくFRオープン2シーターが投入されない、という認識からの需要?

第6位はVWニュービートルカブリオレ(現行)。新車時価格の300万円オーバーはクーペに比べると高く感じられましたので、高級車と分類しています。間もなく、ニュービートルの後継モデル「ザ・ビートル」が投入されます。それにともない、カブリオレもフルモデルチェンジすると思います。現行モデルの中古車相場は高止まりしていましたが、ようやく100万円台で狙える時代がやってきました。かわいいルックスですが、走りは実力派。家族使いも似合います。

Report / 古賀 貴司