違いのわかる人に届けたい、個性派勢揃い

乱暴な言い方をすれば、最近の車は総じて出来が良いです。カジュアルブランドの洋服が思いのほか良い出来だったり、回転寿司が思いのほか美味しかったりするのと、似ているかもしれません。でも、そんな時代だからこそ、ちょっと"尖った"ものを選びたくありませんか? 移動手段の車ではありますが、愛せる個性的な車って味わい深く、人生に楽しみをもたらします。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はM・ベンツGクラス(現行)。現行モデルながら、クラシカルな雰囲気すら味わえる車です。長年、維持し続けているデザインもさることながら、その乗り味はまさにクラシカル。オフロード性能の高さを認めつつも、オンロードでのドタバタぶり(現在の水準では)には笑ってしまうほど。好き嫌いがハッキリ分かれる車だとも思います。それにしても恐るべき中古車相場を形成しています。根強い人気がうかがえます。もしやゲン担ぎで芸能人が乗る?

第9位はキャデラックXLR(現行)。プラットフォームは現行コルベットと共有しているもので、アメ車らしからぬ"しっかり"感があります。走る、曲がる、止まる、を真面目に追求しています。いい車なのに、ほとんど見かけません。一体、何台登録されているんでしょう? キャデラックであることはわかっても、どんな車なのか、幾らくらいするのか、フツーの人にはミステリアスな存在でしょう。高級オープンカーで人とは違うもの、という点でオススメ。

第8位はマセラティ3200GT(絶版)。ファンクション(きっと考えられているでしょうけど...)を無視し、どこまでもセクシーを追い求めたような内外装は「素敵」としか言いようがありません。そして、こんなじゃじゃ馬、二度と市場に出回らないでしょう。乗れば血中ラテン濃度上昇警報発令です。暴力的な加速力を好意的に解釈するなら、マセラティというスーパーカーブランドを再認識させるもの。300万円そこいらで、個性派スーパーカーが買えるのは幸せです。

第7位はVWルポGTI(絶版)。ルポ自体、究極のシティコミューターを具現化したような車でした。基本はフロント2名用ですが、リアシートに座っても狭くありません。オススメするのは最高峰モデル「GTI」。オーバースペックにも感じられる1.6Lの4気筒エンジンを搭載していますが、言うほど加速力はありません。でも、その走りには感嘆させられます。ショートホイールベースから想像もつかない高速安定性、そして思いのほかグリップする足回り、凄いです。

第6位はアルファロメオアルファ166(現行)。小回りは利きませんし、走りは特に強調すべき点もありません。でも、かなりの珍車です。ドアにくぼみをつけ、フロントマスクはクジラ(特に前期型)のようなんですから。それでいてインテリアは文句なしにスポーティさとセクシーさを両立させています。イタリアの伊達を味わえる、最高のコストパフォーマーと呼んでもいいでしょう。ゆったり、のんびりマイワールドを演出できる車、とも言っておきます。

フォトコレクション

写真:第10位:M・ベンツGクラス(現行)|なんでもベスト10

第10位:M・ベンツGクラス(現行)

写真:第9位:キャデラックXLR(現行)|なんでもベスト10

第9位:キャデラックXLR(現行)

写真:第8位:マセラティ3200GT(絶版)|なんでもベスト10

第8位:マセラティ3200GT(絶版)

写真:第7位:VWルポGTI(絶版)|なんでもベスト10

第7位:VWルポGTI(絶版)

写真:第6位:アルファロメオアルファ166(現行)|なんでもベスト10

第6位:アルファロメオアルファ166(現行)

Report / 古賀 貴司