いい車に安く乗ることができる
いい時代を満喫

「リーマンショック」と呼ばれる金融パニックを引き金に、あらゆる相場がパニックで下落しました。依然、世界的不景気であることに違いありませんがパニックは脱し、再び相場は"戻り"ました。それでも戻さなかったものがチラホラあります。中古車相場マニアの担当者が、最近安くなったと思う中古車をピックアップしてみました。高嶺の花だった車も、相場の流れには逆らえないんですね。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第5位は日産スカイラインクーペ(現行)。300万円弱が安いとは言いにくいんですが、しばらく300万円台後半で高値安定していたことを考えれば、ずいぶん安くなりました。あまりスポットライトが集まる車ではないですが、世界に誇れるクーペだと言えます。筋肉質で流麗なボディライン、どこまでも加速していきそうなパワフルなエンジン、ほどほどに引き締められながら快適な乗り味、どれを取っても"一流"。しかも走っている台数が少なくレアです。

第4位はトヨタエスティマハイブリッド(現行)。中古車でダブついているんでしょうか?200万円そこそこから狙えてしまいます。これでは現行プリウスの中古車とさほど変わりません。ミニバンの醍醐味はもちろんのこと低燃費と、ハイブリッドならではの加速力、そして電源車としての魅力を堪能できます。電子レンジでさえ動かせる電力の持ち主ですから、新しいキャンピングカーとしての活躍も期待できます。「道具」として考えたら、最高の選択肢かも。

第3位はM・ベンツSL(現行)。なかなか値落ちしなかったSLですがモデル末期に近づいているからか、300万円を割り込むものもチラホラ。"魔法の絨毯"と表現できるような乗り味は、本当に素晴らしいものがあります。5LのV8はパワフルで、3.5LのV6はライトウェイト感たっぷり。300万円ちょっとで購入できれば、かなりのコストパフォーマーです。それでいて古臭い感じもいまだにありません。ホント、スポーツカー顔負けなほど速く、Sクラス並みに快適なんですから。

第2位はランドローバーレンジローバー(現行)。世界各国のセレブ御用達から由来しているのか、"砂漠のロールスロイス"と表現されています。現行モデルはかなり人気が高かったのか、なかなか400万円を下回ることがありませんでした。一連の金融ショックを経て、グンと値下がりしたのは明らかです。300万円台は買いでしょう。セダンのようなスポーティな走りを実現させながら、悪路走破性もしっかり両立させているのは、あっぱれとしか言いようがありません。

第1位はポルシェ911(旧型)。後期型は最近になって値落ちに歯止めがかかった雰囲気がありますが、前期型は"フリーフォール"状態。旧々型と変わらないモノもあるほどです。200万円台で気軽に911を味わうなら、断然水冷モデルの旧型(前期モデル)です。ある程度の維持費はかかりますが、空冷時代とは比べものになりません。老舗スポーツカーメーカーの車で、そんなに古臭くなく、維持しやすく、現役のアスリートです。誰にでもオススメします。

フォトコレクション

写真:第5位:日産スカイラインクーペ(現行)|なんでもベスト10

第5位:日産スカイラインクーペ(現行)

写真:第4位:トヨタエスティマハイブリッド(現行)|なんでもベスト10

第4位:トヨタエスティマハイブリッド(現行)

写真:第3位:M・ベンツSL(現行)|なんでもベスト10

第3位:M・ベンツSL(現行)

写真:第2位:ランドローバーレンジローバー(現行)|なんでもベスト10

第2位:ランドローバーレンジローバー(現行)

写真:第1位:ポルシェ911(旧型)|なんでもベスト10

第1位:ポルシェ911(旧型)

Report / 古賀 貴司